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公開番号2025102593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023223921
出願日2023-12-26
発明の名称金属画像形成方法
出願人株式会社電気印刷研究所
代理人
主分類H05K 3/06 20060101AFI20250701BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】金属画像が形成された基板の利用分野において、製品の信頼性、デザイン性などの観点から、金属画像を形成した曲面形状の熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、ガラス、セラミックスなどからなる基板の要求がある。しかし、従来技術は基板材料として熱可塑性樹脂を用いることを前提にしており、上記要求に応えることは困難であった。
【解決手段】予め曲面形状に成形しておいた基板T自体を成形型として用いて、樹脂画像を形成した基板を基板Tに密着するように成形することにより、曲面形状の基板T上に該樹脂画像を転写し、更に基板Tの該樹脂画像転写面を、物理的作製法により金属層で被覆後、該樹脂画像を樹脂画像上の金属層とともに除去することにより、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、ガラス、セラミックスなどからなる曲面形状の基板T上に高精細な金属画像51~56を形成する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
(1)平板形状の基板S上に樹脂画像を形成する工程(樹脂画像形成工程)、
(2)全体または一部が曲面形状を有する基板Tの表面に該基板Sの樹脂画像面が密着するように基板Sを成形加工することにより、該樹脂画像を該基板T上に転写する工程(樹脂画像転写工程)、
(3)該基板Tの該樹脂画像を転写した面を物理的作製法により金属層で被覆する工程(金属層被覆工程)、
(4)該樹脂画像を樹脂画像上の金属層とともに除去する工程(樹脂画像除去工程)よりなることを特徴とする金属画像形成方法。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
平板形状の基板Sが熱可塑性樹脂のフィルムまたはシートあるいはこれらの複合体からなる絶縁層と該絶縁層の片面に設けられた離型層とから構成され、該離型層上に印刷法により樹脂画像を形成することを特徴とする請求項1の金属画像形成方法
【請求項3】
平板形状の基板Sが熱可塑性樹脂のフィルムまたはシートあるいはこれらの複合体からなる絶縁層、該絶縁層の片面に設けられた離型層、該離型層と反対面に設けられた導電層とから構成され、該離型層上に先ず静電気パターンを形成し、次に該静電気パターンをトナーと称する帯電粒子で現像することにより、該離型層上に樹脂画像を形成することを特徴とする請求項1の金属画像形成方法
【請求項4】
凸版あるいは凹版あるいはグラビア版状パターンが形成されている版層と第1電極とを備える原版と、離型層、絶縁層と第2電極になる導電層とを備える基板Sを用い、該原版の版層と該基板Sの離型層を密着させ、該原版の第1電極と該基板Sの第2電極との間に該版層のパターンと該離型層との空隙を放電させるに足る適正な電圧を印加することによって、該基板Sの離型層上に該版層のパターンに対応した静電気パターンを形成することを特徴とする請求項3に記載の金属画像形成方法。
【請求項5】
導電性材料のみの成型体または絶縁性材料と導電性材料の積層体からなり、かつ所定のイオン透過性開口部を備えるマスクシートと、離型層、絶縁層と背面電極になる導電層とを備える基板Sを用い、該マスクシートと該基板Sの離型層を密着させ、該マスクシート越しにイオン照射を行った後、該マスクシートを該基板Sから剥離することにより、該基板Sの離型層上に該マスクシートのイオン透過性開口部とイオン遮蔽部に対応した静電気パターンを形成することを特徴とする請求項3に記載の金属画像形成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は金属画像形成方法に関する。更に詳しくは全体または一部が曲面形状を有する金属画像形成方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
金属画像が形成された基板は、タッチパネル、ELライト、電磁波シールド、アンテナ、発熱体などの製品に利用されているが、通常、該基板は平面形状または曲率が緩やかな曲面形状である。これは金属画像に大きな曲率をあたるような成形を行うと断線するためである。第一の解決策として、熱可塑性樹脂製の平板に導電性物質とバインダからなる導電性インクを用いて複数の電極領域を有する電極層を形成した描画平板を作成し、描画平板を加温、軟化、成形、冷却することにより曲面形状のタッチ面を有する静電容量式タッチパネルを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。導電性インクは成形による断線が起こり難いが、金属画像と比較して導電性が低いため微細線化できず透明性が劣る問題がある。第二の解決策として、先ず熱可塑性樹脂からなる透明基材表面に触媒層を設け、更に触媒層上に該触媒層の表面に達する深さの多数の微細線溝を有する遮蔽層を形成する。次に上記透明基材の全体または一部が曲面形状になるように成形後、金属めっき処理を施し、上記微細線溝に導電性金属の微細線を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法により金属画像が形成された熱可塑性樹脂からなる基板の透明性は改善される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-242871号公報
特開2023-94084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記利用分野において、製品の信頼性、デザイン性などの観点から、金属画像を形成した曲面形状の熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、ガラス、セラミックスなどからなる基板の要求がある。しかし、前述の二つの解決策はいずれも基板材料として熱可塑性樹脂を用いることを前提にしており、上記要求に応えることは困難であった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するための金属画像形成方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一方、本発明者らは、前述の二つの解決策と無関係な方法により任意の基板上に金属画像を形成する方法を提案している(特願2023-173918号明細書参照)。すなわち、感光体を用いないで、離型層、絶縁層、導電層とからなる基板Sの離型層上に直接静電気パターンを形成し、この静電気パターンをトナーと称する帯電粒子で現像することにより高解像度のトナー画像を形成し、このトナー画像を被転写体となる任意の基板T上に転写する。基板Tのトナー画像転写面を、物理的作製法により金属層で被覆後、トナー画像をトナー画像上の金属層とともに除去することにより、金属画像を得る。
【0007】
しかしこの方法で、基板Tとして熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、ガラス、セラミックスなどからなる基板を用いたとしても、金属画像を形成した曲面形状の基板を得ることはできない。そこで本発明者らは、成形の常識を超えて鋭意検討した結果、予め曲面形状に成形しておいた基板T自体を成形型として用いて、樹脂画像を形成した基板Sを基板Tに密着するように成形すれば、曲面形状の基板T上に該樹脂画像を転写できること、更に基板Tの該樹脂画像転写面を、物理的作製法により金属層で被覆後、該樹脂画像を樹脂画像上の金属層とともに除去することにより、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、ガラス、セラミックスなどからなる曲面形状の基板T上に高精細な金属画像を形成できることを見出し本発明に到達した。
【0008】
本発明により上記課題を解決した金属画像形成方法が提供される。
(I)
(1)平板形状の基板S上に樹脂画像を形成する工程(樹脂画像形成工程)、
(2)全体または一部が曲面形状を有する基板Tの表面に該基板Sの樹脂画像面が密着するように基板Sを成形加工することにより、該樹脂画像を該基板T上に転写する工程(樹脂画像転写工程)、
(3)該基板Tの該樹脂画像を転写した面を物理的作製法により金属層で被覆する工程(金属層被覆工程)、
(4)該樹脂画像を樹脂画像上の金属層とともに除去する工程(樹脂画像除去工程)よりなることを特徴とする金属画像形成方法。
(II)平板形状の基板Sが熱可塑性樹脂のフィルムまたはシートあるいはこれらの複合体からなる絶縁層と該絶縁層の片面に設けられた離型層とから構成され、該離型層上に印刷法により樹脂画像を形成することを特徴とする前記1項に記載の金属画像形成方法。
(III)平板形状の基板Sが熱可塑性樹脂のフィルムまたはシートあるいはこれらの複合体からなる絶縁層、該絶縁層の片面に設けられた離型層、該離型層と反対面に設けられた導電層とから構成され、該離型層上に先ず静電気パターンを形成し、次に該静電気パターンをトナーと称する帯電粒子で現像することにより、該離型層上に樹脂画像を形成することを特徴とする前記1項に記載の金属画像形成方法。
(IV)凸版あるいは凹版あるいはグラビア版状パターンが形成されている版層と第1電極とを備える原版と、離型層、絶縁層と第2電極になる導電層とを備える基板Sを用い、該原版の版層と該基板Sの離型層を密着させ、該原版の第1電極と該基板Sの第2電極との間に該版層のパターンと該離型層との空隙を放電させるに足る適正な電圧を印加することによって、該基板Sの離型層上に該版層のパターンに対応した静電気パターンを形成することを特徴とする前記3項に記載の金属画像形成方法。
(V)導電性材料のみの成型体または絶縁性材料と導電性材料の積層体からなり、かつ所定のイオン透過性開口部を備えるマスクシートと、離型層、絶縁層と背面電極になる導電層とを備える基板Sを用い、該マスクシートと該基板Sの離型層を密着させ、該マスクシート越しにイオン照射を行った後、該マスクシートを該基板Sから剥離することにより、該基板Sの離型層上に該マスクシートのイオン透過性開口部とイオン遮蔽部に対応した静電気パターンを形成することを特徴とする前記3項に記載の金属画像形成方法。
【発明の効果】
【0009】
従来技術では、導電層が形成された、または金属画像が形成される予定の基板を曲面形状に成形するため、基板材料は熱可塑性樹脂に限定される。これに対して、本発明の方法では、予め曲面形状に成形しておいた基板T自体を成形型として用いて、樹脂画像が形成された基板Sを基板Tに密着するように成形することにより、該基板T上に該樹脂画像を転写し、更に基板Tの該樹脂画像転写面を、物理的作製法により金属層で被覆後、該樹脂画像を樹脂画像上の金属層とともに除去することにより金属画像を形成するので、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、ガラス、セラミックスなどからなる曲面形状の基板T上に高精細な金属画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
樹脂画像形成工程の一例
樹脂画像形成工程の他の一例
図1の場合の樹脂画像転写工程
図2の場合の樹脂画像転写工程
金属層被覆工程
樹脂画像除去工程
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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