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公開番号2025103147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220298
出願日2023-12-27
発明の名称塗装条件予測システム、塗装モデル
出願人トリニティ工業株式会社
代理人個人
主分類B05B 12/00 20180101AFI20250702BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】塗装機の塗装条件の決定を短期間で行うことができるとともに、最適な塗装条件の決定により塗料のロスを削減することができる塗装条件予測システムを提供すること。
【解決手段】本発明の塗装条件予測システムは、最適な塗装機の塗装条件を予測するシステムである。塗装条件予測システムは、塗装モデル構築手段、膜厚値予測手段及び塗装条件予測手段を備える。塗装モデル構築手段は、塗装条件X1~X9のデータ及びワークの形状データを蓄積し、ワークの表面に形成される塗膜の膜厚値の予測値を出力する塗装モデルを構築する。膜厚値予測手段は、塗装モデルに対して塗装条件X1~X9のデータを蓄積することにより、膜厚値を予測する。塗装条件予測手段は、目標とする膜厚値及びワークの形状データの入力を契機として、塗装モデルを用いて逆解析を行うことにより、最適な塗装条件を予測する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
回転霧化式の塗装機を用いてワークを塗装する場合に、最適な前記塗装機の塗装条件を予測するシステムであって、
前記塗装条件のデータ及び前記ワークの形状データを蓄積し、前記ワークの表面に形成される塗膜の膜厚値の予測値を出力する塗装モデルを構築する塗装モデル構築手段と、
前記塗装モデルに対して前記塗装条件のデータを蓄積することにより、前記塗膜の膜厚値を予測する膜厚値予測手段と、
目標とする前記塗膜の膜厚値及び前記ワークの形状データの入力を契機として、前記塗装モデルを用いて逆解析を行うことにより、前記目標を達成するために最適な前記塗装条件を予測する塗装条件予測手段と
を備えることを特徴とする塗装条件予測システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記塗装モデル構築手段は、前記塗装機である静電塗装機に関する因子及び前記静電塗装機を搭載した塗装ロボットに関する因子の少なくとも1つを前記塗装条件のデータとして蓄積し、前記膜厚値の予測値を出力する前記塗装モデルを構築することを特徴とする請求項1に記載の塗装条件予測システム。
【請求項3】
前記静電塗装機に関する因子とは、前記静電塗装機の回転霧化頭に関する因子及び静電塗装の通電条件に関する因子の少なくとも1つであることを特徴とする請求項2に記載の塗装条件予測システム。
【請求項4】
前記塗装モデル構築手段は、前記回転霧化頭に関する因子、静電塗装の通電条件に関する因子及び前記塗装ロボットに関する因子のそれぞれから少なくとも1つずつ選択して、前記塗装条件のデータとして蓄積することを特徴とする請求項3に記載の塗装条件予測システム。
【請求項5】
前記塗装モデルが出力した前記膜厚値の予測値をコンター図として可視化する可視化手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の塗装条件予測システム。
【請求項6】
前記可視化手段は、前記ワークの形状データに基づいて、三次元カラーコンター図を生成することを特徴とする請求項5に記載の塗装条件予測システム。
【請求項7】
前記塗装モデルは、前記塗装条件のデータが入力された際に、前記膜厚値の予測値に加えて、塗着効率の予測値を出力することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の塗装条件予測システム。
【請求項8】
前記塗装条件予測手段は、前記膜厚値に対する影響度が高い前記塗装条件を優先的に予測することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の塗装条件予測システム。
【請求項9】
前記塗装条件の少なくとも一部は、ユーザが選択したユーザ選択因子として設定可能であり、
前記ユーザ選択因子として設定される前記塗装条件は、ユーザによって優先的に決定される評価パラメータであり、
前記塗装条件予測手段は、前記ユーザ選択因子として設定されていない前記塗装条件を、最適な前記塗装条件として予測する
ことを特徴とする請求項8に記載の塗装条件予測システム。
【請求項10】
回転霧化式の静電塗装機に関する因子及び前記静電塗装機を搭載した塗装ロボットに関する因子の少なくとも1つを、最適な前記静電塗装機の塗装条件のデータとして蓄積し、ワークの表面に形成される塗膜の膜厚値の予測値を出力することを特徴とする塗装モデル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、最適な塗装機の塗装条件を予測する塗装条件予測システム、ワークの表面に形成される塗膜の膜厚値の予測値を出力するための塗装モデルに関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、新製品等の立ち上げにおいては、回転霧化式の静電塗装機の塗装条件を、ユーザ(ティーチング者)の経験や、旧い塗装結果などの過去データに基づいて検討し、実際の塗装のトライアンドエラー(実塗装トライ)により決定することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-1804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来は、実塗装トライにおける失敗が多く、塗装条件の見直し等のやり直しが多い。その結果、作業工数が増加し、新製品等の塗装品質立ち上げ(具体的には、ワークが塗装良品となる塗装条件の決定)の期間が長期化するという問題がある。また、塗装条件を決定したとしても、それが最適な塗装条件ではない可能性がある。この場合、オーバーミストや過剰な膜厚等が生じる可能性があるため、塗料のロスが増加するという問題がある。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、第1の目的は、塗装機の塗装条件の決定を短期間で行うことができるとともに、最適な塗装条件の決定により塗料のロスを削減することができる塗装条件予測システムを提供することにある。また、第2の目的は、塗装条件の最適化が可能な塗装モデルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転霧化式の塗装機を用いてワークを塗装する場合に、最適な前記塗装機の塗装条件を予測するシステムであって、前記塗装条件のデータ及び前記ワークの形状データを蓄積し、前記ワークの表面に形成される塗膜の膜厚値の予測値を出力する塗装モデルを構築する塗装モデル構築手段と、前記塗装モデルに対して前記塗装条件のデータを蓄積することにより、前記塗膜の膜厚値を予測する膜厚値予測手段と、目標とする前記塗膜の膜厚値及び前記ワークの形状データの入力を契機として、前記塗装モデルを用いて逆解析を行うことにより、前記目標を達成するために最適な前記塗装条件を予測する塗装条件予測手段とを備えることを特徴とする塗装条件予測システムをその要旨とする。
【0007】
請求項1に記載の発明では、ワークの表面に形成される塗膜の膜厚値の予測値を出力する塗装モデルを用いて逆解析を行うことにより、目標とする塗膜の膜厚値を達成するために最適な塗装機の塗装条件を、高精度に予測することができる。これにより、実塗装トライにおける塗装条件の見直しが削減されるため、作業工数を削減することができ、新製品等の塗装品質立ち上げの期間を短縮化することができる。また、最適な塗装条件を高精度に予測できるため、最適な塗装条件ではないことに起因するオーバーミストや過剰な膜厚等の発生を削減することができる。これにより、塗料のロスを削減することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記塗装モデル構築手段は、前記塗装機である静電塗装機に関する因子及び前記静電塗装機を搭載した塗装ロボットに関する因子の少なくとも1つを前記塗装条件のデータとして蓄積し、前記膜厚値の予測値を出力する前記塗装モデルを構築することをその要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、塗装モデルに対して、静電塗装機に関する因子及び塗装ロボットに関する因子の少なくとも一方を塗装条件のデータとして蓄積していくことにより、目標とする塗膜の膜厚値の精度が高くなる。よって、塗装条件予測手段が、塗装モデルを用いて逆解析を行えば、目標を達成するために最適な塗装条件を高精度に得ることができる。
【0010】
なお、静電塗装機に関する因子としては、例えば、静電塗装機の回転霧化頭に関する因子及び静電塗装の通電条件に関する因子の少なくとも1つが挙げられる(請求項3)。この場合、塗装モデル構築手段は、回転霧化頭に関する因子、静電塗装の通電条件に関する因子及び塗装ロボットに関する因子のそれぞれから少なくとも1つずつ選択して、塗装条件のデータとして蓄積してもよい(請求項4)。
(【0011】以降は省略されています)

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