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公開番号2025103427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220806
出願日2023-12-27
発明の名称スクラップ等級判定装置、スクラップ等級判定システム、スクラップ等級判定方法、機械学習モデル及びプログラム
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類G06Q 10/30 20230101AFI20250702BHJP(計算;計数)
要約【課題】スクラップ群を撮像して得られた入力画像を細分化してスクラップ等級を判定する場合に、従来よりも売り手と買い手の双方にとって納得性が得られやすいスクラップ等級の判定技術を提供することである。
【解決手段】本開示の一態様は、判定対象のスクラップ群を撮像した画像を取得する取得部と、前記取得部により取得された画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定するスクラップ等級判定部と、を有し、前記スクラップ等級判定部は、前記取得部により取得された画像において、スクラップ等級の判定対象である第1の画像領域の情報と、前記第1の画像領域の周辺の第2の画像領域の情報とを用いて、前記第1の画像領域に存在しているスクラップのスクラップ等級を判定する、スクラップ等級判定装置に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
判定対象のスクラップ群を撮像した画像を取得する取得部と、
前記取得部により取得された画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定するスクラップ等級判定部と、を有し、
前記スクラップ等級判定部は、前記取得部により取得された画像において、スクラップ等級の判定対象である第1の画像領域の情報と、前記第1の画像領域の周辺の第2の画像領域の情報とを用いて、前記第1の画像領域に存在しているスクラップのスクラップ等級を判定する、スクラップ等級判定装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記スクラップ等級判定部は、事前に作成されたスクラップ等級判定モデルを用いてスクラップのスクラップ等級を判定し、
前記スクラップ等級判定モデルは、
画像を入力とし、
入力された画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップが既定のいずれのスクラップ等級に該当するかを表す確信度を出力とする、請求項1に記載のスクラップ等級判定装置。
【請求項3】
前記画像の各画像領域に対して判定されたスクラップ等級の判定結果を集計し、集計結果に基づいて前記画像全体に対するスクラップ等級を判定する統合部を更に有する、請求項1に記載のスクラップ等級判定装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記判定対象のスクラップ群を撮像した複数の画像を取得し、
前記統合部は、前記取得した複数の画像の各画像に対するスクラップ等級を判定し、各画像に対するスクラップ等級の判定結果を前記複数の画像にわたって集計し、集計結果に基づいて前記スクラップ群のスクラップ等級を判定する、請求項3に記載のスクラップ等級判定装置。
【請求項5】
前記統合部は、前記スクラップ等級の過去の判定実績に基づいて前記スクラップ等級を調整する、請求項3に記載のスクラップ等級判定装置。
【請求項6】
前記スクラップ等級判定部は、
他のスクラップ等級判定装置に格納されているスクラップ等級判定モデルと共通のスクラップ等級モデルを用いてスクラップ等級を判定する、請求項1に記載のスクラップ等級判定装置。
【請求項7】
判定対象のスクラップ群を撮像した画像を取得する取得部と、
前記取得部により取得された画像を、コンピュータネットワークを介して接続された他の外部装置に出力する画像出力部と、
前記画像を細分化した所定の画像領域毎に、スクラップの等級の判定対象である第1の画像領域の情報と、前記第1の画像領域の周辺の第2の画像領域の情報とを用いて、前記第1の画像領域に存在しているスクラップのスクラップ等級が判定された判定結果を、前記外部装置から取得する判定結果取得部と、
前記画像の各画像領域に対して判定されたスクラップ等級の判定結果を集計し、集計結果に基づいて前記画像全体に対するスクラップ等級を判定する統合部と、を有するスクラップ等級判定装置。
【請求項8】
前記外部装置は、コンピュータネットワークを介して接続された他のスクラップ等級判定装置、又は、他のスクラップ等級判定装置と共にコンピュータネットワークを介して接続された共用のサーバである、請求項7に記載のスクラップ等級判定装置。
【請求項9】
コンピュータネットワークを介して接続された第1スクラップ等級判定装置とサーバとを有するスクラップ等級判定システムであって、
前記第1スクラップ等級判定装置は、
判定対象のスクラップ群を撮像した画像を取得する第1取得部と、
前記第1取得部により取得された画像を、前記サーバに出力する第1画像出力部と、を有し、
前記サーバは、
前記第1スクラップ等級判定装置から出力された画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定するスクラップ等級判定部を有し、
前記第1スクラップ等級判定装置は、
前記画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定した判定結果を、前記サーバから取得する第1判定結果取得部と、
前記画像の各画像領域に対して判定されたスクラップ等級の判定結果を集計し、集計結果に基づいて前記画像全体に対するスクラップ等級を判定する第1統合部と、を有する、スクラップ等級判定システム。
【請求項10】
コンピュータネットワークを介して前記サーバに接続された第2スクラップ等級判定装置をさらに有し、
前記第2スクラップ等級判定装置は、
判定対象のスクラップ群を撮像した画像を取得する第2取得部と、
前記第2取得部により取得された画像を、前記サーバに出力する第2画像出力部と、を有し、
前記サーバの前記スクラップ等級判定部は、
前記第2スクラップ等級判定装置から出力された画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定し、
前記第2スクラップ等級判定装置は、
前記画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定した判定結果を、前記サーバから取得する第2判定結果取得部と、
前記画像の各画像領域に対して判定されたスクラップ等級の判定結果を集計し、集計結果に基づいて前記画像全体に対するスクラップ等級を判定する第2統合部と、を有する、請求項9に記載のスクラップ等級判定システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、スクラップ等級判定装置、スクラップ等級判定システム、スクラップ等級判定方法、機械学習モデル及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
省CO2に対する世界的な関心が高まる中、鉄鋼業においては、鉄のリサイクルが注目されており、スクラップの国内流通量の増加が予想されている。鉄スクラップのうち多くを占めるのはヘビー屑であり、ヘビー屑については、厚み、寸法(幅又は高さ×長さ)及び単重に応じて等級(例えば、HS,H1,H2,・・・など)が定められている。例えば、厚さが6mm以上、幅(又は高さ)×長さが500mm以下×700以下、及び単重600kg以下のヘビー屑は、最も高い等級HSに分類され、厚さが6mm以上、幅(又は高さ)×長さが500mm以下×1200以下、及び単重1000kg以下のヘビー屑は、次に高い等級H1に分類される。以下同様に、ヘビー屑は、H2,H3及びH4に分類される。
【0003】
スクラップの流通においては、これらの等級に応じて取引単価(円/トン)が異なる。売買においては、買い手側が、売り手側によって持ち込まれたスクラップを目視によって確認することで等級を決定し、取引価格が決定される。このような等級判定作業は、熟練を要し、また、各スクラップ等級判定施設又は各検収者による等級判定にばらつきがあるという課題がある。この課題に対して、特許文献1~4は、人が目視検査するようなスクラップの外観をカメラで撮像し、撮像された画像を機械学習モデルに入力し、スクラップ等級を自動判定する技術について記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-95709号公報
特開2021-157725号公報
国際公開第2021-220987号
特許第7036296号公報
【非特許文献】
【0005】
岡谷 貴之、“画像認識のための深層学習の研究動向─畳込みニューラルネットワークとその利用法の発展─”、人工知能(Journal of the Japanese Society for Artificial Intelligence)、Vol.31、No.2、pp.169-179、2016年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,3及び4では、機械学習モデルを利用して、混在したスクラップ群を撮像した1つの入力画像に対して1つのスクラップ等級が判定される。このため、判定されたスクラップ等級が、入力画像内の何れのスクラップがスクラップ等級判定に影響を与えたのか不明であり、売り手と買い手の双方にとって十分な納得性が得られないという課題があった。一方、特許文献2では、1つの入力画像を細分化し、細分化された各画像に対して1つのスクラップ等級が判定される。そのため、入力画像内の何れのスクラップがスクラップ等級判定に影響を与えたのかは明確になる。しかし、細分化された各画像に対して独立してスクラップ等級を判定するため、例えば縦方向、横方向に互いに隣接する隣接画像であっても大きく異なるスクラップ等級に判定される場合があり、やはり売り手と買い手の双方にとって十分な納得性が得られないおそれがある。
【0007】
上記課題を鑑み、本開示の1つの課題は、スクラップ群を撮像して得られた入力画像を細分化してスクラップ等級を判定する場合に、従来よりも売り手と買い手の双方にとって納得性が得られやすいスクラップ等級の判定技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、判定対象のスクラップ群を撮像した画像を取得する取得部と、前記取得部により取得された画像を細分化した所定の画像領域毎に、存在しているスクラップのスクラップ等級を判定するスクラップ等級判定部と、を有し、前記スクラップ等級判定部は、前記取得部により取得された画像において、スクラップ等級の判定対象である第1の画像領域の情報と、前記第1の画像領域の周辺の第2の画像領域の情報とを用いて、前記第1の画像領域に存在しているスクラップのスクラップ等級を判定する、スクラップ等級判定装置に関する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、スクラップ群を撮像して得られた入力画像を細分化してスクラップ等級を判定する場合に、従来よりも売り手と買い手の双方にとって納得性が得られやすいスクラップ等級を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定を示す概略図である。
図2は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定装置を示す概略図である。
図3は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定装置の機能構成を示すブロック図である。
図5は、本開示の一実施形態による周辺画像領域を考慮した判定対象画像領域のスクラップ等級判定を示す概略図である。
図6は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定モデルを示す図である。
図7は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定装置の機能構成を示すブロック図である。
図8は、本開示の一実施形態による画像領域の統合処理を示す概略図である。
図9は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定システムを示すブロック図である。
図10は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定システムを示すブロック図である。
図11は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定システムを示すブロック図である。
図12は、本開示の一実施形態によるスクラップ等級判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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