TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025104322
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2024228797
出願日2024-12-25
発明の名称多環芳香族化合物及び有機電界発光素子
出願人エスケーマテリアルズジェイエヌシー株式会社,国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07F 5/02 20060101AFI20250702BHJP(有機化学)
要約【課題】有機デバイス用材料として有用な材料の提供。
【解決手段】式(1)で示される多環芳香族化合物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025104322000197.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">55</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
A~C環は置換または無置換のアリール環またはヘテロアリール環であり、ただし、少なくとも一つは、少なくとも式(EABC)で示される基を置換基として有するアリール環またはヘテロアリール環であり、Arは式(Ar)で示される基であり、P環及びQ環は置換または無置換のアリール環またはヘテロアリール環であり、D環は置換または無置換のアリール環またはヘテロアリール環であり、少なくとも一つのGは炭素数1~24の置換されたアルキル、炭素数4~24の無置換のアルキル、または置換または無置換のシクロアルキル等である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式(1)で示される構造単位の一つまたは二つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物:
JPEG
2025104322000193.jpg
55
170
式(1)において、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立して置換または無置換のアリール環、または置換または無置換のヘテロアリール環であり、
ただし、A環、B環及びC環からなる群から選択される少なくとも一つは、式(E
ABC
)で示される基を置換基として有するアリール環、または式(E
ABC
)で示される基を置換基として有するヘテロアリール環であり、
Arは、それぞれ独立して式(Ar)で示される基であり、
式(E
ABC
)において、
#は、アリール環またはヘテロアリール環に対する結合位置を示し、
P環及びQ環は、それぞれ独立して置換または無置換のアリール環、または置換または無置換のヘテロアリール環であり、
式(Ar)において、
*は、窒素に対する結合位置を示し、
D環は、置換または無置換のアリール環、または置換または無置換のヘテロアリール環であり、
Gは、置換または無置換のアリール、置換または無置換のヘテロアリール、置換または無置換のアリールチオ、置換または無置換のヘテロアリールチオ、置換または無置換のアリールオキシ、置換または無置換のヘテロアリールオキシ、置換または無置換のアルキル、置換または無置換のシクロアルキル、置換または無置換のトリアルキルシリル、置換または無置換のジアルキルアリールシリル、置換または無置換のアルキルジアリールシリル、置換または無置換のトリアリールシリル、置換または無置換のジアリールアミン、置換または無置換のアリールヘテロアリールアミン、置換または無置換のジヘテロアリールアミンであり、少なくとも一つのGは、炭素数1~24の置換されたアルキル、炭素数4~24の無置換のアルキル、または置換または無置換のシクロアルキルであり、ここで、Gが炭素数1~24の置換されたアルキルまたは炭素数4~24の無置換のアルキルである場合、D環に結合する炭素は第4級炭素であり、Gが置換または無置換のシクロアルキルである場合、D環に結合する炭素は第3級炭素または第4級炭素であり、
前記構造において、アリール環及びヘテロアリール環からなる群から選択される少なくとも一つは、少なくとも一つのシクロアルカンに縮合することができ、前記シクロアルカンは、少なくとも一つの置換基で置換することができ、前記シクロアルカンのうち、少なくとも一つの-CH

-は-O-で置換することができ、
前記構造内の少なくとも一つの水素は、重水素、シアノまたはハロゲンに代替することができ、少なくとも一つの窒素は窒素-15(
15
N)に代替することができ、少なくとも一つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
34
S)または硫黄-36(
36
S)、少なくとも一つの酸素は酸素-17(
17
O)または酸素-18(
18
O)、少なくとも一つの炭素は炭素-13(
13
C)、少なくとも一つのホウ素はホウ素-11(
11
B)に代替することができる。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
式(Ar)は、独立して下記式(2Ar)で示される基である、請求項1に記載の多環芳香族化合物:
JPEG
2025104322000194.jpg
43
170
式(2Ar)において、
Gは、請求項1における定義と同じであり、少なくとも一つのGは、炭素数1~24の置換されたアルキル、炭素数4~24の無置換のアルキル、または置換または無置換のシクロアルキルであり、Gが炭素数1~24の置換されたアルキルまたは炭素数4~24の無置換のアルキルである場合、D環に結合する炭素は第4級炭素であり、Gが置換または無置換のシクロアルキルである場合、D環に結合する炭素は第4級炭素であり、


は、それぞれ独立して水素、無置換のアルキル、無置換のシクロアルキルまたは無置換のアリールであり、

dd
は、水素、または置換または無置換のアリールである。
【請求項3】
式(1)は、下記式(1X1)で示される、請求項1に記載の多環芳香族化合物:
JPEG
2025104322000195.jpg
66
170
式(1X1)において、
Arは、式(1)におけるArの定義と同じであり、


は、水素または無置換のアルキルであり、


は、置換または無置換の9-カルバゾリル、または置換または無置換のジアリールアミノであり、


は、それぞれ独立して-C(-R
ZE
)=または-N=であり、
前記R
ZE
は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、置換または無置換のシリル基、置換または無置換のアミノ基、置換または無置換の炭素数1~10のアルキル基、置換または無置換の炭素数3~30のシクロアルキル基、置換または無置換の炭素数6~30のアリール基及び置換または無置換の炭素数2~30のヘテロアリール基からなる群から選択され、ただし、隣接する原子に置換された置換基は互いに結合して環を形成することができる。
【請求項4】
式(1)は、下記化学式のいずれか一つで示される、請求項1に記載の多環芳香族化合物:
JPEG
2025104322000196.jpg
123
170
前記化学式において、Adは1-アダマンチルである。
【請求項5】
正極及び負極からなる一対の電極及び前記一対の電極の間に配置される有機物層を有し、前記有機物層は、請求項1~4のいずれか一項に記載の多環芳香族化合物を含む、有機電界発光素子。
【請求項6】
前記有機物層は、発光層である、請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記発光層がアシスティングドーパント及びリン光材料からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項6に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
請求項6に記載の有機電界発光素子を備えた、表示装置または照明装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物に関する。本発明はまた、前記多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料、有機電界発光素子、並びに、表示装置及び照明装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電界発光する発光素子を使用した表示装置は、省電力化や薄型化が可能であることから、頻繁に研究されており、さらに、有機材料からなる有機電界発光素子(本明細書の中で「有機EL素子」または単に「素子」と表記する場合がある)は、軽量化や大型化が容易であることから、盛んに検討されてきた。特に、光の三原色の一つである青色等の発光特性を有する有機材料の開発、及び正孔、電子等の電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わず、これまで活発に研究されてきた。
【0003】
有機EL素子は、正極及び負極からなる一対の電極と、当該一対の電極の間に配置され、有機化合物を含む一層または複数の層からなる構造を有する。有機化合物を含む層(本明細書において「有機層」と呼ぶ場合がある)には、発光層や、正孔、電子等の電荷を輸送または注入する電荷輸送/注入層等があり、これらの層に適した様々な有機材料が開発されている。
【0004】
その中で、特許文献1においては、芳香族環をホウ素、リン、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ元素で連結した多環芳香族化合物が、有機電界発光素子等の材料として有用であることが開示されている。この多環芳香族化合物は、大きなHOMO-LUMOギャップ及び高い最低励起三重項エネルギー準位(ET)を有すると同時に、熱活性型遅延蛍光を示すため、特に有機電界発光素子の蛍光材料として有用であることが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/102118号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように、有機EL素子に使用される材料としては、様々な材料が開発されているが、有機EL素子用材料の選択肢を増やすために、従来とは異なる化合物からなる材料の開発が期待されている。本発明は、有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規材料を提供することを課題とする。
【0007】
本発明はまた、新たな材料の組み合わせを使用した有機電界発光素子を提供することを課題とする。本発明は、特に高い外部量子効率を有する有機EL素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討し、芳香族環をホウ素、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ元素で連結した多環芳香族化合物として新たな化合物の製造に成功した。また、この多環芳香族化合物を含有する層を一対の電極間に配置して有機EL素子を構成することにより、優れた有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下のような多環芳香族化合物、及び以下のような多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料等を提供する。
【0009】
<1> 式(1)で示される構造単位の一つまたは二つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物:
JPEG
2025104322000002.jpg
55
170
【0010】
式(1)において、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立して置換または無置換のアリール環、または置換または無置換のヘテロアリール環であり、
ただし、A環、B環及びC環からなる群から選択される少なくとも一つは、式(E
ABC
)で示される基を置換基として有するアリール環、または式(E
ABC
)で示される基を置換基として有するヘテロアリール環であり、
Arは、それぞれ独立して式(Ar)で示される基であり、
式(E
ABC
)において、
#は、アリール環またはヘテロアリール環に対する結合位置を示し、
P環及びQ環は、それぞれ独立して置換または無置換のアリール環、または置換または無置換のヘテロアリール環であり、
式(Ar)において、
*は、窒素に対する結合位置を示し、
D環は、置換または無置換のアリール環、または置換または無置換のヘテロアリール環であり、
Gは、置換または無置換のアリール、置換または無置換のヘテロアリール、置換または無置換のアリールチオ、置換または無置換のヘテロアリールチオ、置換または無置換のアリールオキシ、置換または無置換のヘテロアリールオキシ、置換または無置換のアルキル、置換または無置換のシクロアルキル、置換または無置換のトリアルキルシリル、置換または無置換のジアルキルアリールシリル、置換または無置換のアルキルジアリールシリル、置換または無置換のトリアリールシリル、置換または無置換のジアリールアミン、置換または無置換のアリールヘテロアリールアミン、置換または無置換のジヘテロアリールアミンであり、少なくとも一つのGは、炭素数1~24の置換されたアルキル、炭素数4~24の無置換のアルキル、または置換または無置換のシクロアルキルであり、ここで、Gが炭素数1~24の置換されたアルキルまたは炭素数4~24の無置換のアルキルである場合、D環に結合する炭素は第4級炭素であり、Gが置換または無置換のシクロアルキルである場合、D環に結合する炭素は第3級炭素または第4級炭素であり、
前記構造において、アリール環及びヘテロアリール環からなる群から選択される少なくとも一つは、少なくとも一つのシクロアルカンに縮合することができ、前記シクロアルカンは、少なくとも一つの置換基で置換することができ、前記シクロアルカンのうち、少なくとも一つの-CH

-は-O-で置換することができ、
前記構造内の少なくとも一つの水素は、重水素、シアノまたはハロゲンに代替することができ、少なくとも一つの窒素は窒素-15(
15
N)に代替することができ、少なくとも一つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
34
S)または硫黄-36(
36
S)、少なくとも一つの酸素は酸素-17(
17
O)または酸素-18(
18
O)、少なくとも一つの炭素は炭素-13(
13
C)、少なくとも一つのホウ素はホウ素-11(
11
B)に代替することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社トクヤマ
四塩化炭素の製造方法
今日
東ソー株式会社
炭素-窒素結合形成方法
今日
株式会社トクヤマ
シロキサン類の回収方法
今日
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン製造装置
29日前
四国化成工業株式会社
エポキシ化合物およびその利用
1か月前
信越化学工業株式会社
新規化合物
2日前
artience株式会社
四塩基酸無水物の製造方法
7日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミドおよびその製造方法
1か月前
金剛化学株式会社
ボルチオキセチンの製造方法
1か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
10日前
株式会社トクヤマ
サフィナミド若しくはその塩の製造方法
7日前
四国化成工業株式会社
イソフタル酸化合物およびその利用
1か月前
四国化成工業株式会社
テレフタル酸化合物およびその利用
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
旭化成株式会社
トリオキサンの製造方法
10日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の保存溶液
7日前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
23日前
株式会社カネカ
プロピレンオキサイド(PO)製造システム
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
1か月前
JFEスチール株式会社
メタノール合成方法
1か月前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドの製造方法
1か月前
公立大学法人大阪
カルボン酸化合物の製造方法
3日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、および発光デバイス
14日前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
2か月前
出光興産株式会社
プロピレンの製造方法
1か月前
住友ベークライト株式会社
フェノールの製造方法
1か月前
旭化成株式会社
軽質オレフィンの製造方法
1か月前
日産化学株式会社
新規な縮合ヘテロ環アミド化合物及び有害生物防除剤
1か月前
JX金属株式会社
高純度ギ酸銅
2日前
キヤノン株式会社
複素環化合物及びそれを含む有機発光素子
3日前
日華化学株式会社
ビナフトール系化合物を含む組成物
8日前
花王株式会社
新規アルデヒド化合物
1か月前
大阪ガスケミカル株式会社
フルオレン化合物及びその製造方法
1か月前
続きを見る