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公開番号2025104826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222948
出願日2023-12-28
発明の名称エステル化多糖類の製造方法
出願人広栄化学株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C08B 3/06 20060101AFI20250703BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】イオン液体に対するセルロースの溶解度を従来よりも高くし、触媒を実質的に使用しないエステル化多糖類の製造方法を提供する。
【解決手段】下記工程(1)、工程(2)、工程(3)及び工程(4)を有する、エステル化多糖類の製造方法。
工程(1):式(1)で表されるオニウム塩に多糖類を溶解させる。
式(1):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025104826000012.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">31</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">153</com:WidthMeasure> </com:Image> 工程(2):エステル化剤を添加する。
工程(3):水、アルコール、ケトンから選ばれる少なくとも1種を添加し、エステル化多糖類を析出させる。
工程(4):エステル化多糖類をろ過する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記工程(1)、工程(2)、工程(3)及び工程(4)を有する、エステル化多糖類の製造方法。
工程(1):
式(1)で表されるオニウム塩に多糖類を混合し、多糖類をオニウム塩に溶解させる工程。
(式1)
JPEG
2025104826000011.jpg
30
153
(式中、R

及びR

は、同一又は異なって、ヘテロ原子を1~5個含む炭素数2~12の炭化水素基、又は下記式(1a)で表される基を示す。
-O-R

(1a)
(R

はヘテロ原子を1~4個含んでいても良い炭素数1~12の炭化水素基を示す。)


は水素原子、又はヘテロ原子を含んでいても良い炭化水素基を示す。
ヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる少なくとも1種である。R

は炭化水素基を示す。但し、R

とR

がメトキシエチル基であり、かつ、R

が水素原子である場合、R

は炭素数2以上の炭化水素基を示す。)
工程(2):
工程(1)で得られた混合物にエステル化剤を添加し、エステル化多糖類を生成させる工程。
工程(3):
工程(2)で得られた混合物に水、アルコール、ケトンから選ばれる少なくとも1種類の溶媒を添加し、エステル化多糖類を析出させる工程。
工程(4):
工程(3)で得られた混合物からエステル化多糖類をろ過して、エステル化多糖類を得る工程。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記工程(1)で使用する式(1)で表されるオニウム塩が少なくとも2種類である、請求項1に記載のエステル化多糖類の製造方法。
【請求項3】
前記工程(2)で使用するエステル化剤が少なくとも2種類である、請求項1に記載のエステル化多糖類の製造方法。
【請求項4】
前記工程(1)で、式(1)で表されるオニウム塩と非プロトン性極性溶媒の混合液に多糖類を混合する、請求項1に記載されたエステル化多糖類の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エステル化多糖類の製造方法に関係する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
地球環境または自然環境の保護および維持が求められており、化学物質や機能性材料にも、環境への負荷が少ないもの、または、負荷を低減できるものが求められている。そのようなものとして、天然高分子、特に多糖類または多糖類誘導体が注目されている。
【0003】
多糖類の中でもセルロースはフィルム、繊維や薬剤用途等に利用されている。また、セルロースの誘導体も幅広い商業用途に利用されている。
一般に、セルロースはグルコースを構成単位とし、無水グルコースのβ-1,4-結合ポリマーである。また、セルロースの誘導体は、セルロースの構成単位であるグルコースに存在する3つの水酸基の少なくとも一部が他の官能基へ誘導化された化合物である。
また、セルロースをエステル化したセルロースのエステル化物およびセルロース誘導体に残存する水酸基をエステル化したセルロース誘導体のエステル化物も、幅広い商業用途に利用されている。
【0004】
そして、セルロースのエステル化物の製造方法として、例えば、特許文献1に、セルロースをカルボキシル化イオン液体に溶解させ、該セルロース溶液をアシル化試薬と触媒の存在下で接触させることによって、セルロースエステルを含む溶液を調製し、該溶液を非溶媒と接触させてセルロースエステルを沈殿させ、沈殿したセルロースエステルとカルボキシル化イオン液体を分離することによって、セルロースエステルを回収する、セルロースエステルの製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2010-518244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているセルロースエステルの製造方法は、カルボキシル化イオン液体として具体的には1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムアセテートや1-アリル-3-メチルイミダゾリウムクロリドを使用し、さらに、エステル化の速度を増大させるために、触媒として具体的にはプロトン酸であるメタンスルホン酸を使用する製造方法である。
当該製造方法で使用される1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムアセテートや1-アリル-3-メチルイミダゾリウムクロリドに対するセルロースの溶解度は低いので、エステル化の速度を増大させるために触媒を使用している。触媒は、エステル化セルロースに残存することが考えられ、残存した場合、製品になるエステル化セルロースの品質に影響する懸念がある。
よって、イオン液体に対するセルロースの溶解度が低いこと、および、触媒が必要であることが課題となっている。
【0007】
上記のような先行技術の状況において、本発明はイオン液体に対するセルロースの溶解度を従来よりも高くすることができ、触媒を実質的に使用しないエステル化多糖類の製造方法、好ましくはエステル化セルロースの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、下記(式1)で表されるオニウム塩を使用するエステル化多糖類の製造方法について、鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、以下の[1]~[4]を提供するものである。
[1]
下記工程(1)、工程(2)、工程(3)及び工程(4)を有する、エステル化多糖類の製造方法。
工程(1):
式(1)で表されるオニウム塩に多糖類を混合し、多糖類をオニウム塩に溶解させる工程。
(式1)
JPEG
2025104826000001.jpg
30
152
(式中、R

及びR

は、同一又は異なって、ヘテロ原子を1~5個含む炭素数2~12の炭化水素基、又は下記式(1a)で表される基を示す。
-O-R

(1a)
(R

はヘテロ原子を1~4個含んでいても良い炭素数1~12の炭化水素基を示す。)


は水素原子、又はヘテロ原子を含んでいても良い炭化水素基を示す。
ヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる少なくとも1種である。R

は炭化水素基を示す。但し、R

とR

がメトキシエチル基であり、かつ、R

が水素原子である場合、R

は炭素数2以上の炭化水素基を示す。)
工程(2):
工程(1)で得られた混合物にエステル化剤を添加し、エステル化多糖類を生成させる工程。
工程(3):
工程(2)で得られた混合物に水、アルコール、ケトンから選ばれる少なくとも1種類の溶媒を添加し、エステル化多糖類を析出させる工程。
工程(4):
工程(3)で得られた混合物からエステル化多糖類をろ過して、エステル化多糖類を得る工程。
[2]
前記工程(1)で使用する式(1)で表されるオニウム塩が少なくとも2種類である、[1]に記載のエステル化多糖類の製造方法。
[3]
前記工程(2)で使用するエステル化剤が少なくとも2種類である、[1]に記載のエステル化多糖類の製造方法。
[4]
前記工程(1)で、式(1)で表されるオニウム塩と非プロトン性極性溶媒の混合液に多糖類を混合する、[1]に記載されたエステル化多糖類の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、イオン液体に対するセルロースの溶解度を従来よりも高くすることができ、触媒を実質的に使用しないエステル化多糖類の製造方法、好ましくはエステル化セルロースの製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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