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公開番号2025106694
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-16
出願番号2024000174
出願日2024-01-04
発明の名称正極組成物、正極形成用塗液、正極、電池、導電材、スラリー、正極形成用塗液の製造方法、及び正極の製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/62 20060101AFI20250709BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極組成物を提供すること。
【解決手段】活物質と、結着材と、導電材と、を含み、前記導電材が、平均一次粒子径が17nm以上30nm以下のカーボンブラック(A)と、ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3以上1.4以下である第一のカーボンナノチューブ(B)と、ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3未満である第二のカーボンナノチューブ(C)と、を含む、正極組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
活物質と、結着材と、導電材と、を含み、
前記導電材が、
平均一次粒子径が17nm以上30nm以下のカーボンブラック(A)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3以上1.4以下である第一のカーボンナノチューブ(B)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3未満である第二のカーボンナノチューブ(C)と、
を含む、正極組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記カーボンブラック(A)が、ファーネスブラック、アセチレンブラック及びケッチェンブラックからなる群より選択される、請求項1に記載の正極組成物。
【請求項3】
前記カーボンブラック(A)のBET比表面積が100m

/g以上900m

/g以下である、請求項1に記載の正極組成物。
【請求項4】
前記カーボンブラック(A)の含有量が、前記導電材の全量基準で、30質量%以上90質量%以下である、請求項1に記載の正極組成物。
【請求項5】
前記第一のカーボンナノチューブ(B)の含有量が、前記導電材の全量基準で、5質量%以上50質量%以下である、請求項1に記載の正極組成物。
【請求項6】
前記第二のカーボンナノチューブ(C)の含有量が、前記導電材の全量基準で、1質量%以上45質量%以下である、請求項1に記載の正極組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の正極組成物と分散媒とを含む、正極形成用塗液。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の正極組成物を含む、正極。
【請求項9】
請求項8に記載の正極を備える、電池。
【請求項10】
平均一次粒子径が17nm以上30nm以下のカーボンブラック(A)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3以上1.4以下である第一のカーボンナノチューブ(B)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3未満である第二のカーボンナノチューブ(C)と、
を含む、導電材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、正極組成物、正極形成用塗液、正極、電池、導電材、スラリー、正極形成用塗液の製造方法、及び正極の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
環境・エネルギー問題の高まりから、化石燃料への依存度を減らす低炭素社会の実現に向けた技術の開発が盛んに行われている。このような技術開発としては、ハイブリッド電気自動車や電気自動車等の低公害車の開発、太陽光発電や風力発電等の自然エネルギー発電・蓄電システムの開発、電力を効率よく供給し、送電ロスを減らす次世代送電網の開発等があり、多岐に渡っている。
【0003】
これらの技術に共通して必要となるキーデバイスの一つが電池であり、このような電池に対しては、システムを小型化するための高いエネルギー密度が求められる。また、使用環境温度に左右されずに安定した電力の供給を可能にするための高い出力特性が求められる。さらに、長期間の使用に耐えうる良好なサイクル特性等も求められる。そのため、従来の鉛蓄電池、ニッケル-カドミウム電池、ニッケル-水素電池から、より高いエネルギー密度、出力特性及びサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池への置き換えが急速に進んでいる。
【0004】
従来、リチウムイオン二次電池の正極は、正極活物質、導電材及び結着材(バインダーとも言う)を含有する正極ペーストを、集電体に塗工することより製造されている。正極活物質としては、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウム含有複合酸化物が用いられてきた。また、正極活物質は導電性に乏しいことから、導電性を付与する目的で、正極ペーストにカーボンブラック等の導電材を添加することが行われてきた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-227481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、リチウムイオン二次電池等の電池における、更なる性能向上が求められている。
【0007】
本開示の目的の一つは、サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極組成物を提供することにある。また、本開示の目的の一つは、サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極形成用塗液を提供することにある。また、本開示の目的の一つは、サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極を提供することにある。また、本開示の目的の一つは、サイクル特性に優れた電池を提供することにある。また、本開示の目的の一つは、サイクル特性に優れた電池を実現可能な導電材及び当該導電材を含むスラリーを提供することにある。更に、本開示の目的の一つは、上述の正極形成用塗液を容易に製造可能な正極形成用塗液の製造方法、及び、上述の正極を容易に製造可能な正極の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、例えば、以下の[1]~[14]に関する。
[1]
活物質と、結着材と、導電材と、を含み、
前記導電材が、
平均一次粒子径が17nm以上30nm以下のカーボンブラック(A)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3以上1.4以下である第一のカーボンナノチューブ(B)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3未満である第二のカーボンナノチューブ(C)と、
を含む、正極組成物。
[2]
前記カーボンブラック(A)が、ファーネスブラック、アセチレンブラック及びケッチェンブラックからなる群より選択される、[1]に記載の正極組成物。
[3]
前記カーボンブラック(A)のBET比表面積が100m

/g以上900m

/g以下である、[1]又は[2]に記載の正極組成物。
[4]
前記カーボンブラック(A)の含有量が、前記導電材の全量基準で、30質量%以上90質量%以下である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の正極組成物。
[5]
前記第一のカーボンナノチューブ(B)の含有量が、前記導電材の全量基準で、5質量%以上50質量%以下である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の正極組成物。
[6]
前記第二のカーボンナノチューブ(C)の含有量が、前記導電材の全量基準で、1質量%以上45質量%以下である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の正極組成物。
[7]
[1]~[6]のいずれか一つに記載の正極組成物と分散媒とを含む、正極形成用塗液。
[8]
[1]~[6]のいずれか一つに記載の正極組成物を含む、正極。
[9]
[8]に記載の正極を備える、電池。
[10]
平均一次粒子径が17nm以上30nm以下のカーボンブラック(A)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3以上1.4以下である第一のカーボンナノチューブ(B)と、
ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3未満である第二のカーボンナノチューブ(C)と、
を含む、導電材。
[11]
[10]に記載の導電材と分散媒とを含む、スラリー。
[12]
活物質と、結着材と、導電材と、分散媒とを混合する混合工程を含み、
前記導電材が、平均一次粒子径が17nm以上30nm以下のカーボンブラック(A)と、ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3以上1.4以下である第一のカーボンナノチューブ(B)と、ラマンスペクトルにおけるDバンド及びGバンドのピーク比(D/G)が0.3未満である第二のカーボンナノチューブ(C)とを含む、
正極形成用塗液の製造方法。
[13]
前記混合工程が、前記活物質と、前記結着材を含有する結着材溶液と、前記カーボンブラック(A)を含有するスラリー(A)と、前記第一のカーボンナノチューブ(B)を含有するスラリー(B)と、前記第二のカーボンナノチューブ(C)を含有するスラリー(C)と、を混合する工程である、[12]記載の製造方法。
[14]
[12]又は[13]に記載の製造方法で製造された正極形成用塗液を集電体上に塗布して、前記集電体上に、前記活物質、前記結着材及び前記導電材を含む合材層を形成する工程を含む、正極の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極組成物が提供される。また、本開示によれば、サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極形成用塗液が提供される。また、本開示によれば、サイクル特性に優れた電池を実現可能な正極が提供される。また、本開示によれば、サイクル特性に優れた電池が提供される。また、本開示によれば、サイクル特性に優れた電池を実現可能な導電材及び当該導電材を含むスラリーが提供される。更に、本開示によれば、上述の正極形成用塗液を容易に製造可能な正極形成用塗液の製造方法、及び、上述の正極を容易に製造可能な正極の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書中では、カーボンブラックを「CB」、カーボンナノチューブを「CNT」と略記する場合がある。また、本明細書において、チルダ記号「~」は、その前後に記載される数値を含む数値範囲を示すために用いる記号である。具体的には、「X~Y」(X、Yはいずれも数値)は、「X以上Y以下」であることを示している。
(【0011】以降は省略されています)

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