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公開番号2025105309
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023223774
出願日2023-12-29
発明の名称同軸ケーブル
出願人株式会社潤工社
代理人
主分類H01B 11/18 20060101AFI20250703BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】極低温状態での使用によっても電気特性を良好に保つことができる同軸ケーブルを提供する。
【解決手段】中心導体210、誘電体層220、外部導体層230及び外被240を備える同軸ケーブル200であって、外部導体層は、複数の素線を横巻きすることによって構成され、複数の素線は、それぞれ断面が円形状であるとともに、少なくとも外径が異なり、最も大きな外径を有する素線Aと、素線Aの外径よりも少なくとも30%以上の小さな外径を有する素線Bとを有し、かつ、複数の素線は、素線Aが複数本、素線Bが少なくとも1本で構成され、中心導体の中心点から素線Aの中心点までのそれぞれの距離LCA(1~n)と、中心導体の中心点から素線Bの中心点までのそれぞれ距離LCB(1~n)は、60%以上の本数割合で、LCA<LCBである。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
中心導体と、
当該中心導体を被覆する誘電体層と、
当該誘電体層を被覆する外部導体層と、
当該外部導体層を被覆する外被と、を備え、
前記外部導体層は、複数の素線を横巻きすることによって構成され、
前記複数の素線は、それぞれ断面が円形状であるとともに、少なくとも外径が異なる、最も大きな外径を有する素線Aと、当該素線Aの外径よりも少なくとも30%以上の小さな外径を有する素線Bとを有しており、かつ
前記複数の素線は、素線Aが複数本、かつ素線Bが少なくとも1本で構成され、
前記中心導体の中心点から前記素線Aの中心点までのそれぞれの距離LCA(1~n)と、前記中心導体の中心点から前記素線Bの中心点までのそれぞれ距離LCB(1~n)は、60%以上の本数割合で、LCA<LCBであることを特徴とする同軸ケーブル。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記複数の素線の素線Aおよび素線Bの本数割合は、少なくとも2:1以上であることを特徴とする、請求項1に記載の同軸ケーブル。
【請求項3】
前記中心導体の中心から、素線Aおよび素線Bまでの最遠部までのそれぞれの距離LOAおよびLOBは、70%以上の本数割合でLOA>LOBであることを特徴とする、請求項1に記載の同軸ケーブル。"
【請求項4】
前記素線Bは、互いに連続して並列配置されていないことを特徴とする、請求項1に記載の同軸ケーブル。
【請求項5】
前記誘電体層および前記外被は、それぞれ樹脂で構成され、
誘電体層の収縮率S1および外被の収縮率S2は、-196℃において、S2>S1であることを特徴とする、請求項1に記載の同軸ケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は同軸ケーブルに関するものである。特に、冷却による樹脂層の熱収縮による電気特性変化を回避可能な同軸ケーブルに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
同軸ケーブルとして、文献1に開示された同軸ケーブルがすでに知られている。この同軸ケーブルは、断面視の中心から順に、中心導体、誘電体層、外部導体層、外被を備えている。この同軸ケーブルの誘電体層や外被は樹脂で構成されている。またこの同軸ケーブルの外部導体層は、同径の複数の金属素線を横巻きにすることにより、誘電体層を被覆している。
【0003】
特開2003-51219
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような同軸ケーブルは、絶対零度に近い極低温状態(例えば-196℃以下~絶対零度下)の温度環境下で使用される場合、誘電体層や外被の温度変化ともなう収縮により、以下のような不具合が発生するおそれがある。
【0005】
すなわち、例えば近年の量子コンピュータに用いられる同軸ケーブルのように、冷却により例えば絶対零度付近の極低温状態において用いられる場合、誘電体層や外被の収縮により、外部導体によるシールド特性が低下し、ひいては同軸ケーブルに求められる所望の電気特性を得られないことを発明者は見出した。具体的には、樹脂の収縮によって誘電体層と外部導体層との間に空隙が生じ、外部導体が誘電体層の表面による支えられなくなり、これにより、並列配置されていた横巻シールドの各素線が、互いにかかるテンションに逃げ場が生じ、並列配置が崩れる結果となる。
これにより、並列配置されていた複数の素線によってシールドされていた状態から、素線間に隙間が生じる等、シールド密度が著しく低下し、ケーブル特性が低下する結果となる。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、低温環境下においても安定した電気特性を保つことのできる同軸ケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の同軸ケーブルは、中心導体と、当該中心導体を被覆する誘電体層と、当該誘電体層を被覆する外部導体層と、当該外部導体層を被覆する外被と、を備え、
前記外部導体層は、複数の素線を横巻きすることによって構成され、前記複数の素線は、それぞれ断面が円形状であるとともに、少なくとも外径が異なる、最も大きな外径を有する素線Aと、当該素線Aの外径よりも少なくとも30%以上の小さな外径を有する素線Bとを有しており、かつ前記複数の素線は、素線Aが複数本、かつ素線Bが少なくとも1本で構成され、前記中心導体の中心点から前記素線Aの中心点までのそれぞれの距離LCA(1~n)と、前記中心導体の中心点から前記素線Bの中心点までのそれぞれ距離LCB(1~n)は、60%以上の本数割合で、LCA<LCBであることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
従来技術の同軸ケーブルを模式的に示す断面図である。
従来技術の同軸ケーブルの課題を説明するための図である。
従来技術の同軸ケーブルの課題を説明するための図である。
従来技術の同軸ケーブルの課題を説明するための図である。
本願発明の技術的思想を説明するための図である。
本願発明の技術的思想を説明するための図である。
本願発明の技術的思想を説明するための図である。
本願発明の第1実施形態を説明するための図である。
本願発明の第1実施形態を説明するための図である。
本願発明の第2実施形態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願発明にかかる超電導ケーブルの構成要件を詳しく説明する。
まず初めに、従来技術および本願発明の技術的思想を説明する。図1~図4は従来技術の課題を説明するための図である。図1は、従来技術の同軸ケーブルの断面を模式的に示す図である。同図に示すように、従来の同軸ケーブル100は、長手方向に延在し、中心から径方向の外側に向かって順に、中心導体110、誘電体層120、外部導体層130、外被140を備えている。誘電体層120および外被140は、樹脂で構成されており、また、外部導体層130は、同径の複数の金属線を横巻きすることによって構成されている。常温状態(例えば25℃)においては、外部導体130の各素線は、径方向の内側で誘電体層120と接しており、径方向の外側で外被140と接している。
【0010】
しかし、常温状態から極低温状態(例えば-196℃)にこの同軸ケーブルをおくと、図2に示すように誘電体層120が径方向に収縮する(図示しないものの、外被140も同様に収縮する)。この誘電体層等の収縮により、図3に示すように、外部導体130と誘電体層120との間に空隙部G1が生じる(同図のハッチング部分)。
(【0011】以降は省略されています)

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