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公開番号2025102280
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219624
出願日2023-12-26
発明の名称電流開閉装置
出願人株式会社ExH
代理人
主分類H01H 33/16 20060101AFI20250701BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】スイッチをOn/Offする度に発生するアーク放電を抑圧する。
【解決手段】第一電極と第二電極が切離するスイッチにおいて、第一電極にサージ防護素子および副電極を付ける。On動作においては、第一電極が第二電極と接触する直前に、副電極を第二電極に接触させ、アーク放電として流れる電流をサージ防護素子に流す。Off動作においては、第一電極と第二電極が離れた直後でも、副電極と第二電極を接続したままにし、離隔時に発生する電荷による電流をサージ防護素子に流す。
この様にして、電極間の空間にアーク放電を流さず、サージ防護素子に流すことにより、電極の損耗を防ぐことが出来る。




【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第一電極と第二電極を有し、それらが接触したり離れたりすることでOnまたはOffになるシングル・ブレークのスイッチにおいて、第一電極に絶縁層を挟んで二端子のサージ防護素子およびスリップ電極を取り付ける。前記サージ防護素子の一方の端子が第一電極に接続され、他の端子はスプリング電極に接続される。前記スプリング電極は、前記第一電極より先に突き出され、On時に前記第二電極に前記第一電極より先に接触するが、前記第一電極と前記第二電極が接触することを妨げない。Off時に前記第一電極と前記第二電極が離れる際に、前記スプリング電極は前記第二電極にしばらく接触し、遅れて離れるシングル・ブレークスイッチ。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1記載のシングル・ブレークのスイッチにおいて、第一電極に絶縁層を挟んで二端子のサージ防護素子および接触電極を取り付ける。前記サージ防護素子の一方の端子が第一電極に接続され、他の端子は接触電極に接続される。前記第二電極にスプリング電極を固定し、前記接触電極とスプリング電極がOn時に接触するものとする。
前記スプリング電極は、前記第二電極より先に突き出され、On時に前記第一電極に固定された接触電極に前記第一電極と前記第二電極が接触するより先に接触するが、前記第一電極が前記第二電極と接触することを妨げない。Off時に前記第一電極と前記第二電極が離れる際に、前記スプリング電極は前記接触電極にしばらく接触し、遅れて離れるシングル・ブレークスイッチ。
【請求項3】
請求項1および請求項2に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、第一電極と第二電極を電源及び負荷と直列に接続する回路に組み込み、前記第一電極と前記第二電極間の距離を近づけた際に、前記第一電極及び前記第二電極間に蓄積した電荷によるアークが発生する距離よりも、遠い位置で、前記スプリング電極と前記第二電極が、または前記接触電極と前記スプリング電極が接触するシングル・ブレークスイッチ
【請求項4】
請求項1から請求項3に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、前記サージ防護素子として、ツェナーダイオード、バリスタ、アレスタ、ESDサプレッサ、IsoMOVおよびこれらを組み合わせたもののいずれかを用いるシングル・ブレークスイッチ
【請求項5】
請求項1から請求項4に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、前記サージ防護素子において、これら素子の降伏電圧が、直流電源においては電源電圧よりも小さく、交流電源においては、実効値電圧よりも小さいシングル・ブレークスイッチ
【請求項6】
請求項1から請求項5に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、前記スプリング電極を、電極1に固定した平板バネ材とし、電極1の接触面よりも前に出し、電極2の上端面を滑らせる構造のシングル・ブレークスイッチ
【請求項7】
請求項1から請求項5に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、前記スプリング電極を、電極1に固定した強磁性体の平板バネ材とし、電極1の接触面よりも前に出し、電極1と電極2が近接したときには、電極2内に埋め込んだ磁石により、強磁性体の平板バネ材が電極2の表面に吸着されつつ滑る構造のシングル・ブレークスイッチ
【請求項8】
請求項1から請求項5に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、前記スプリング電極を、電極1に固定した挿入ピンとし、電極1の接触面よりも前に出し、電極2に作られた液体金属封入孔に突き刺さる構造のシングル・ブレークスイッチ
【請求項9】
請求項1から請求項5に記載のシングル・ブレークスイッチにおいて、前記スプリング電極を、電極1に固定したコネクタピンとし、電極1の接触面よりも前に出し、電極2に作られたコネクタソケットに挿入される構造のシングル・ブレークスイッチ
【請求項10】
第一電極と第二電極を有し、それらの間に平行移動または回転によって接触するショート電極があり、前記ショート電極が前記第一電極及び前記第二電極と同時接触してOn、前記ショート電極が前記第一電極及び前記第二電極の少なくとも一方または両電極と同時に離れてOffとなる、ダブル・ブレークスイッチにおいて、
各接点に請求項1から請求項4を満足する前記サージ防護素子およびスフリング電極及び接触電極を前記第一電極と前記ショート電極間又は前記第二電極と前記ショート電極に備える、ダブル・ブレークスイッチ
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アーク放電低減対策付きの機械式スイッチに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
液体金属を用いたリレースイッチを提案し、5Vで60Aの電流を10万回On/Offさせる試験に成功している。その際の抵抗値は、0.1mΩ以下であり、さらに低抵抗化させることが可能である。
この抵抗値は、既存の金属接点を用いたスイッチや、半導体スイッチに比して十分に小さく、大電流を流すことが可能になる。
【0003】
現在、脱炭素化社会を迎えているが、EVにおいては急速充電可能な電池が登場し、充電時間や安全性等の点で大きな進歩を迎えようとしている。しかし、この電池への急速充電には、大電圧だけでなく大電流を流す必要がある。
さらに、水素発生装置においても、1000A以上の電流で電気分解する必要がある。
風力発電、太陽光発電のエネルギーを伝送する線路(HVDC)でも、高電圧だけでなく大電流送電が必要とされる。このように、大電流を取り扱う場面が多くなってきている。
【0004】
我々の開発した液体金属スイッチは、正に大電流を流すために適しており、社会から求められているものであるが、大電圧での使用に問題がある。
大電圧化に伴い、アーク電流が大きくなり、液体金属が飛散し、電極劣化する問題が発生している。
【0005】
この改善策の一つとして、副電極方式がある。これは、主たる電極と並行して副電極を用意し、主電極が接続する直前に副電極が接触し、主電極が離れる時には副電極が接続されたままとなっていて遅れて電極が離れる。これにより、アーク放電は常に副電極で発生し、主電極はアーク放電から守られるというものである。意図通りに機能し、副電極でアークが観測された。しかし、アークが発生するために、副電極が溶融劣化する問題が残っている。この問題を解決するために、副電極が動作する際、アーク発生部位が移動して特定個所にアークを止めず、加熱部位を走らせる方式も提案されている。特許として出願している。
【0006】
異なるアプローチとしては、東京工業大学の嶋田氏が提案されている、半導体内にアーク電流を呼び込み、アーク放電させないというものである。本方式は、機械的スイッチと平行に半導体スイッチを設置する。機械的スイッチが接続する直前にOnにし、アーク電流を半導体に流す方式である。機械的スイッチをOffする場合でも、しばらく半導体がOn状態で接続し、アーク電流を半導体内に誘導するというものである。この方式ならば、アーク放電というもの自体が発生しない。MOSFETによるスイッチングにおいて、アークが発生しないことを利用したものである。しかし、機械的スイッチと半導体スイッチを同期させて動かす必要があり、長いリード時間を取り過ぎると大電流が半導体内に流れる時間が長くなる。半導体素子自体のOn時抵抗は低くないため、発熱を伴う。このため、ヒートシンク等を付ける必要があり、ハウジングが大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特願2022-187004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、素子やハウジングのサイズが大きくならず、アーク電流を外部素子に誘導し、空間にアーク放電させず、電極接点を防護するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、副電極にサージ抑圧素子を組み込んだ構造を提案する。
【発明の効果】
【0010】
現行の液体金属スイッチは、一方の電極をマイクロニードルとし、その表面に液体金属をコーティングし、他方の電極には焼結金属内に液体金属を含侵させている。マイクロニードルを焼結金属内に刺すことにより、液体金属同士が混合して低抵抗な接続を可能としている。低抵抗のため、大電流を流せる能力を有する。
アーク放電により、マイクロニードル先端の液体金属が飛散しても周囲に再付着するだけであり液体金属は無くならない。しかし、酸化して導電率が低下するため、窒素ガスを充填している。
このような対策を講じているが、低電圧での利用に限定されている。電圧を高くして、アーク電流を大きくするとマイクロニードル電極の劣化がみられる。
しかし、本特許内容を加えることで、大電圧での利用も可能になる。もともと、液体金属スイッチは、接触抵抗値が小さいため、大電流用途に使用でき、一度接触すれば大電圧であることは問題ない。
スイッチをOnまたはOffする時に発生するアーク電流が、電圧が高くなると大きくなるため、大電圧化が出来ないわけである。これが解決されれば、大電力用途で使用が可能になる。
本特許内容は、液体金属スイッチに限らず、一般的なスイッチにも利用でき、延命効果を発揮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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