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公開番号2025108424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2025039852,2024539885
出願日2025-03-13,2024-06-17
発明の名称エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、封止材料、導電性材料、熱伝導性材料、カメラモジュール用接着剤、構造用接着剤、繊維強化プラスチック用マトリックス樹脂、含浸固着材、層間絶縁フィルム、フィルム型ソルダーレジスト、封止シート、導電性フィルム、異方導電性フィルム、熱伝導性フィルム、及び、染色済硬化物の製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 59/40 20060101AFI20250715BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低分子エポキシ化合物、溶剤又は低分子アクリル化合物と混合したエポキシ樹脂組成物に対して優れた安定性と反応性を付与すると共に、フィラーを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させた際に微小な領域においても優れた外観を付与できる、エポキシ樹脂硬化剤等を提供する
【解決手段】
窒素含有化合物を含むコア(A)と、
前記コア(A)を被覆する層(B)と、
を有するエポキシ樹脂硬化剤であって、
前記エポキシ樹脂硬化剤を四酸化ルテニウム及び四酸化オスミウムで染色した後、透過型電子顕微鏡で観察して画像処理により輝度グラフを得た際に、前記層(B)の内部が、輝度αを有する領域を有し、前記輝度αが、前記層(B)の最外部の輝度β及び前記層(B)と前記コア(A)との境界の輝度γよりも高い、エポキシ樹脂硬化剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
窒素含有化合物を含むコア(A)と、
前記コア(A)を被覆する層(B)と、
を有するエポキシ樹脂硬化剤であって、
前記エポキシ樹脂硬化剤を四酸化ルテニウム及び四酸化オスミウムで染色した後、透過型電子顕微鏡で観察して画像処理により輝度グラフを得た際に、前記層(B)の内部が、輝度αを有する領域を有し、前記輝度αが、前記層(B)の最外部の輝度β及び前記層(B)と前記コア(A)との境界の輝度γよりも高い、エポキシ樹脂硬化剤。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記コア(A)が、分子量が50~300であるアミン化合物(a)を0.001~20質量%含む、請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項3】
前記コア(A)が、イミダゾール類、脂肪族アミン系化合物、及び三級アミンを含む環状アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項4】
前記コア(A)が、イミダゾール系アミンアダクト化合物を含む、請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項5】
前記コア(A)の篩下積算分率50%の粒径D
50
が0.3μm超12μm以下である、請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項6】
前記コア(A)の篩下積算分率99%の粒径D
99
と前記D
50
との比率が、D
99
/D
50
として、8以下である、請求項5に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項7】
前記コア(A)の比表面積値Y(m
2
/g)に前記D
50
(μm)を乗じた値が、3.0以上9.0以下である、請求項5に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項8】
前記コア(A)の比表面積値Y(m
2
/g)に前記D
50
(μm)を乗じた値が、9.0超18.0以下である、請求項5に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
【請求項9】
請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化剤と、エポキシ樹脂(C)と、を含む、エポキシ樹脂組成物。
【請求項10】
前記エポキシ樹脂硬化剤と前記エポキシ樹脂(C)の質量比が、エポキシ樹脂硬化剤:エポキシ樹脂(C)として、0.1:100~1000:100である、請求項9に記載のエポキシ樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、封止材料、導電性材料、熱伝導性材料、カメラモジュール用接着剤、構造用接着剤、繊維強化プラスチック用マトリックス樹脂、含浸固着材、層間絶縁フィルム、フィルム型ソルダーレジスト、封止シート、導電性フィルム、異方導電性フィルム、熱伝導性フィルム、及び、染色済硬化物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂硬化剤を共に含むエポキシ樹脂組成物として、半導体パッケージやカメラモジュール等電気電子部品の絶縁材料、封止材料、接着剤、導電性材料や繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂、モーターコイルの含浸固着剤、自動車構造用接着剤等の、幅広い用途に利用されている。
【0003】
近年、半導体パッケージではバンプ接続部とチップの回路面とを保護するアンダーフィル材や、チップ接着用のダイアタッチフィルム、層間絶縁層を形成するためのフィルム、ソルダーレジスト層形成用のフィルム等のフィルム材が用いられており、前述のアンダーフィル材や各種フィルム材として前記エポキシ樹脂組成物が用いられている。
【0004】
アンダーフィル材に適用可能なエポキシ樹脂組成物として、例えばマイクロカプセル型硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、フィルム材に適用可能なエポキシ樹脂組成物として、例えばマイクロカプセル型硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-31227号公報
特開2017-95570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
エポキシ樹脂組成物は、前述のとおり様々な用途に用いられるが、当該組成物中の成分は、用途毎に適宜選定される。想定し得る典型的な組成系としては、例えば、アンダーフィル材用途では、反応性希釈剤として低分子エポキシ化合物を含むエポキシ樹脂組成物が挙げられる。フィルム材用途では、ワニス調製時にメチルエチルケトン(MEK)やシクロヘキサノン等の溶剤を含むエポキシ樹脂組成物が挙げられる。光と熱の両方で硬化させるデュアル硬化型接着剤用途では、低分子アクリル化合物を含むエポキシ樹脂組成物が挙げられる。エポキシ樹脂硬化剤としては、このような各種の組成系において、保存安定性と反応性を付与できるものが求められている。
【0007】
また、エポキシ樹脂組成物が充填剤(フィラー)を含む場合に、当該エポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物において、優れた外観、すなわち、硬化物においてフィラーが均一に分散した外観が求められている。近年は、電子材料の高機能化に伴い、従来よりも、微小な領域での優れた外観が求められている。換言すると、従来の水準では比較的小サイズと評価し得るようなフィラーや硬化剤の凝集物であっても、近年は、外観として問題視される場合がある。
【0008】
特許文献1~2に開示されているマイクロカプセル型硬化剤及びこれを含むエポキシ樹脂組成物は、上記観点から、未だ改善の余地がある。
【0009】
本発明は、低分子エポキシ化合物、溶剤又は低分子アクリル化合物と混合したエポキシ樹脂組成物に対して優れた安定性と反応性を付与すると共に、フィラーを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させた際に微小な領域においても優れた外観を付与できる、エポキシ樹脂硬化剤等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意検討した結果、所定の構成を有するエポキシ樹脂硬化剤により、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
窒素含有化合物を含むコア(A)と、
前記コア(A)を被覆する層(B)と、
を有するエポキシ樹脂硬化剤であって、
前記エポキシ樹脂硬化剤を四酸化ルテニウム及び四酸化オスミウムで染色した後、透過型電子顕微鏡で観察して画像処理により輝度グラフを得た際に、前記層(B)の内部が、輝度αを有する領域を有し、前記輝度αが、前記層(B)の最外部の輝度β及び前記層(B)と前記コア(A)との境界の輝度γよりも高い、エポキシ樹脂硬化剤。
[2]
前記コア(A)が、分子量が50~300であるアミン化合物(a)を0.001~20質量%含む、[1]に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[3]
前記コア(A)が、イミダゾール類、脂肪族アミン系化合物、及び三級アミンを含む環状アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[4]
前記コア(A)が、イミダゾール系アミンアダクト化合物を含む、[1]~[3]のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[5]
前記コア(A)の篩下積算分率50%の粒径D
50
が0.3μm超12μm以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[6]
前記コア(A)の篩下積算分率99%の粒径D
99
と前記D
50
との比率が、D
99
/D
50
として、8以下である、[5]に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[7]
前記コア(A)の比表面積値Y(m
2
/g)に前記D
50
(μm)を乗じた値が、3.0以上9.0以下である、[5]又は[6]に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[8]
前記コア(A)の比表面積値Y(m
2
/g)に前記D
50
(μm)を乗じた値が、9.0超18.0以下である、[5]~[7]のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤。
[9]
[1]~[8]のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤と、エポキシ樹脂(C)と、を含む、エポキシ樹脂組成物。
[10]
前記エポキシ樹脂硬化剤と前記エポキシ樹脂(C)の質量比が、エポキシ樹脂硬化剤:エポキシ樹脂(C)として、0.1:100~1000:100である、[9]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[11]
下記式(1)で表されるアルコール化合物(D)をさらに含む、[9]又は[10]に記載のエポキシ樹脂組成物。
TIFF
2025108424000001.tif
26
170
(式(1)中、X
1
は、置換基Rを有していてもよい炭素数2以上5以下のアルキレン基を表し、置換基R及びR
1
~R
5
は、各々独立して、水素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基、芳香族基、ヘテロ原子を含む置換基、又はハロゲン原子を表し、ここでR
1
~R
5
から選ばれるいずれかが同一環を構成する縮合環化合物でもよい。)
[12]
前記アルコール化合物(D)の含有量が、前記エポキシ樹脂組成物の全量に対して、0.0001質量%以上5質量%以下である、[11]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[13]
前記アルコール化合物(D)が、3-フェノキシ-1-プロパノール、3-フェノキシ-1,2-プロパンジオール、3-フェノキシ-1,3-プロパンジオール、3-(オルト-トルオキシ-1,2-プロパンジオール、3-(2-メトキシフェノキシ)プロパン-1,2-ジオール、ビスフェノールA(3-ヒドロキシプロピル)グリシジルエーテル、及びビスフェノールA(2,3-ジヒドロキシプロピル)グリシジルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含む、[11]又は[12]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[14]
前記コア(A)が、分子量が50~300であるアミン化合物(a)を0.001~20質量%含み、
前記アミン化合物(a)が、イミダゾール類、脂肪族アミン系化合物、及び三級アミンを含む環状アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[9]~[13]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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