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公開番号2025109706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2025004858
出願日2025-01-14
発明の名称樹脂組成物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08L 25/08 20060101AFI20250717BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】スチレン系エラストマーが本来有する優れた特性(特に、良好なゴム弾性、耐候性、耐薬品性等)を示しつつ加工性及び取扱い性にも優れる樹脂成形体を形成し得る樹脂組成物及びその製造方法、並びに、当該樹脂組成物を成形してなる樹脂成形体の提供。
【解決手段】一態様において、スチレン系エラストマーと、セルロースナノファイバーを含むタック抑制剤とを含む樹脂組成物、当該樹脂組成物の製造方法、及び当該樹脂組成物を成形してなる樹脂成形体が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン系エラストマーと、セルロースナノファイバーを含むタック抑制剤とを含む、樹脂組成物。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記スチレン系エラストマーを10質量%以上含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記セルロースナノファイバーを0.1質量%~20質量%含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
酸変性スチレン系エラストマーを更に含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記スチレン系エラストマーが、未変性物である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記セルロースナノファイバー1質量部に対して、前記スチレン系エラストマーを0.5質量部~250質量部含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記スチレン系エラストマーが、芳香族ビニル化合物-共役ジエン化合物ブロック共重合体又はその水素添加物である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記スチレン系エラストマーの230℃及び2.16kgにおけるMFRが、20g/10分以下である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記スチレン系エラストマーのスチレンユニット比率が10モル%~40モル%である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記スチレン系エラストマーの数平均分子量が10,000~500,000である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スチレン系エラストマーを含む樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性エラストマーは、ゴム弾性を示しながら、熱可塑性樹脂と同様の手法による溶融成形が可能であることから、従来、広範な用途に使用されてきた。熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系、ポリ塩化ビニル系等のものが知られている。このうち、スチレン系エラストマーは、耐候性、耐薬品性等に優れることから、シール材等に使用される他、種々の材料に対する改質剤、添加剤等としても使用されてきた。
【0003】
例えば、樹脂成形体において、物性向上の目的でフィラーを含有させることが一般的に行われている。このようなフィラーを含む樹脂成形体が所望の特性を発揮するためには、フィラーが樹脂中に良好に分散していることが重要である。近年、環境問題への意識の高まりから、樹脂成形体に含有させるフィラーとして、低比重且つ再生可能な材料であるセルロースの利用が種々模索されている。しかし、セルロースは、その水酸基により一般に親水性であることから、ポリマー中にセルロースを良好に分散させるための添加剤としてスチレン系エラストマーを用いることが提案されている。
【0004】
特許文献1は、ポリアミド、芳香族ビニル化合物-共役ジエン化合物ブロック共重合体及びその誘導体からなる群から選択される1種以上のエラストマー、及びセルロース、を含む樹脂組成物であって、前記ポリアミドと前記エラストマーとが相分離しており、前記セルロースの50質量%超がポリアミド相中に存在する、樹脂組成物を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-007985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スチレン系エラストマーは、軟質であるとともに耐候性、耐薬品性等に優れることから、スチレン系エラストマーを主たるポリマー成分として用いた成形体も望まれている。しかし、従来、スチレン系エラストマーを主たるポリマー成分として用いた樹脂成形体の用途には制限があった。スチレン系エラストマーは、一般にタック性(tackiness)(初期接着性)を示す。このため、スチレン系エラストマー単独での溶融成形が困難であること、スチレン系エラストマー成形体が互いにくっつき易いこと等、スチレン系エラストマーは加工性及び取扱い性に問題を有していた。特許文献1に記載される技術は、ポリアミドとセルロースとを含む樹脂組成物において上記のエラストマーを使用することで、高靭性及び低熱膨張性という相反する特性を同時に実現しようとするものであるが、スチレン系エラストマーを主たるポリマー成分として用いた成形体を提供し得るものではない。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決し、スチレン系エラストマーが本来有する優れた特性(特に、良好なゴム弾性、耐候性、耐薬品性等)を示しつつ加工性及び取扱い性にも優れる樹脂成形体を形成し得る樹脂組成物及びその製造方法、並びに、当該樹脂組成物を成形してなる樹脂成形体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の項目を包含する。
[項目1]
スチレン系エラストマーと、セルロースナノファイバーを含むタック抑制剤とを含む、樹脂組成物。
[項目2]
前記スチレン系エラストマーを10質量%以上含む、項目1に記載の樹脂組成物。
[項目3]
前記セルロースナノファイバーを0.1質量%~20質量%含む、項目1又は2に記載の樹脂組成物。
[項目4]
酸変性スチレン系エラストマーを更に含む、項目1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目5]
前記スチレン系エラストマーが、未変性物である、項目1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目6]
前記セルロースナノファイバー1質量部に対して、前記スチレン系エラストマーを0.5質量部~250質量部含む、項目1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目7]
前記スチレン系エラストマーが、芳香族ビニル化合物-共役ジエン化合物ブロック共重合体又はその水素添加物である、項目1~6のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目8]
前記スチレン系エラストマーの230℃及び2.16kgにおけるMFRが、20g/10分以下である、項目1~7のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目9]
前記スチレン系エラストマーのスチレンユニット比率が10モル%~40モル%である、項目1~8のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目10]
前記スチレン系エラストマーの数平均分子量が10,000~500,000である、項目1~9のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目11]
前記セルロースナノファイバーの数平均繊維径が、2nm~1000nmである、項目1~10のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目12]
前記セルロースナノファイバーの熱分解開始温度が、250℃以上である、項目1~11のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目13]
前記セルロースナノファイバーの比表面積が、10m
2
/g~200m
2
/gである、項目1~12のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目14]
分散剤を更に含む、項目1~13のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目15]
前記分散剤が、ポリオキシエチレンユニット含有ポリマーである、項目14に記載の樹脂組成物。
[項目16]
液状ポリマーを更に含む、項目1~15のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目17]
前記樹脂組成物が、前記スチレン系エラストマーと酸変性スチレン系エラストマーとを含む熱可塑性エラストマーを含み、
前記樹脂組成物100質量%中、前記熱可塑性エラストマーの量が、60質量%以上である、項目1~16のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目18]
前記樹脂組成物が、前記スチレン系エラストマーを含む熱可塑性エラストマーを含み、
セルロースナノファイバーの長さLとその幅Dとの比L/Dであるアスペクト比が2以上50以下であり、
前記樹脂組成物100質量%中、前記熱可塑性エラストマーの量が、60質量%以上である、項目1~17のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目19]
前記樹脂組成物が、前記スチレン系エラストマーを含む熱可塑性エラストマーを含み、
テトラヒドロフラン(THF)を用いて前記樹脂組成物からセルロースナノファイバーを分離した際に、セルロースナノファイバーの重量増加率が150%~600%であり、
前記樹脂組成物100質量%中、前記熱可塑性エラストマーの量が、60質量%以上である、項目1~18のいずれかに記載の樹脂組成物。
[項目20]
項目1~19のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法であって、
スチレン系エラストマーと、セルロースナノファイバーとを含む混合物を加熱混練する混練工程を含む、方法。
[項目21]
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、スチレン系エラストマーが本来有する優れた特性(特に、良好なゴム弾性、耐候性、耐薬品性等)を示しつつ加工性及び取扱い性にも優れる樹脂成形体を形成し得る樹脂組成物及びその製造方法、並びに、当該樹脂組成物を成形してなる樹脂成形体が提供され得る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の例示の実施形態(以下、本実施形態ともいう。)を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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