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公開番号2025108843
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002289
出願日2024-01-11
発明の名称簡便なパンスイス様ペストリーの製造方法
出願人株式会社ニップン
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A21D 6/00 20250101AFI20250716BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】従来のパンスイスの製造方法より簡便な方法であって、パンスイスと同様の外観や食感を有しながら、表層が剥がれ落ちにくい、パンスイス様ペストリーを製造することができる方法を提供することである。
【解決手段】生地層と油脂層との積層体であるペストリー生地の表面に、前記積層体に対して略鉛直な方向に略平行な複数の切れ込みを形成することを特徴とする、パンスイス様ペストリー生地の製造方法により、上記課題が解決される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
生地層と油脂層との積層体であるペストリー生地の表面に、前記積層体に対して略鉛直な方向に略平行な複数の切れ込みを形成することを特徴とする、パンスイス様ペストリー生地の製造方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記複数の切れ込みの各切れ込みの間の距離が、1.0mm~3.0mmの間である、請求項1に記載のパンスイス様ペストリー生地の製造方法。
【請求項3】
前記複数の切れ込みの各切れ込みの深さが、ペストリー生地の厚さに対して35%以下である、請求項1に記載のパンスイス様ペストリー生地の製造方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法により製造したパンスイス様ペストリー生地を成形して焼成することを含む、パンスイス様ペストリーの製造方法。
【請求項5】
生地層と油脂層との積層体であるペストリー生地の表面に、前記積層体に対して略鉛直な方向に形成された略平行な複数の切れ込みを有することを特徴とする、パンスイス様ペストリー生地。
【請求項6】
成形された請求項5記載のパンスイス様ペストリー生地を焼成してなる、パンスイス様ペストリー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、簡便なパンスイス様ペストリーの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
ペストリーは、バターやマーガリン等の油脂をパン生地へ層状になるように折り込んで層状の生地とし、この生地を焼成することにより製造される。このようにして製造されるペストリーは、内相が多層状で層間に空隙が形成され、サクサクとした食感と油脂と共に加熱された香ばしい芳香を有しており、広く親しまれているベーカリー食品である。
特許文献1を初め、サクサク感を維持するペストリーの製造方法は多数報告されている。
このようなペストリーとして、パンスイスが知られている。パンスイスはクロワッサン生地あるいはデニッシュペストリー生地等のペストリー生地でチョコレートとカスタードを挟んだパンの種類である。層になったクロワッサン生地の断面が表に見えるよう成形することにより緻密なしま模様が表面に表れ、見た目の華やかさや独特の食感を生み出しており、パンスイスが人気を博している。
しかし、生地の断面が表から見えるように生地を作成する際、生地が柔らかい状態で押し広げてしまうと層が潰れてしまうため、硬く冷やした状態の生地を速やかに丁寧に潰さなければならず、手間と技術を要するという問題がある。また焼成後、生地を貼り合わせた表面部分がはがれやすい、という欠点もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-016246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、従来のパンスイスの製造方法より簡便な方法であって、パンスイスと同様の外観を有しながら、表層が剥がれ落ちにくい、パンスイス様ペストリーを製造する方法を提供することである。
本発明の他の課題は、従来のパンスイスの製造方法より簡便な方法であって、パンスイスと同様の外観を有し、かつパンスイスの表面の多層構造に由来するザクザクとした食感と同様の食感を有するパンスイス様ペストリーを製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、積層された生地層と油脂層とを有するペストリー生地の上面(表面)に前記層の積層方向に対して略鉛直な方向へ細い切り込みを複数入れてパンスイス様ペストリー生地を製造することにより、上記課題が解決されることを見いだした。
すなわち、本発明を以下の態様を提供する。
〔1〕生地層と油脂層との積層体であるペストリー生地の表面に、前記積層体に対して略鉛直な方向に略平行な複数の切れ込みを形成することを特徴とする、パンスイス様ペストリー生地の製造方法。
〔2〕前記複数の切れ込みの各切れ込みの間の距離が、1.0mm~3.0mmの間である、〔1〕に記載のパンスイス様ペストリー生地の製造方法。
〔3〕前記複数の切れ込みの各切れ込みの深さが、ペストリー生地の厚さに対して35%以下である、〔1〕又は〔2〕に記載のパンスイス様ペストリー生地の製造方法。
〔4〕〔1〕~〔3〕のいずれか一に記載の製造方法により製造したパンスイス様ペストリー生地を成形して焼成することを含む、パンスイス様ペストリーの製造方法。
〔5〕生地層と油脂層との積層体であるペストリー生地の表面に、前記積層体に対して略鉛直な方向に形成された略平行な複数の切れ込みを有することを特徴とする、パンスイス様ペストリー生地。
〔6〕成形された〔5〕記載のパンスイス様ペストリー生地を焼成してなる、パンスイス様ペストリー。
【発明の効果】
【0006】
本発明により製造されたパンスイス様ペストリーは、パンスイス様の外観を有しながら、表層が剥がれ落ちにくいという効果を奏する。
また、本発明により、従来のパンスイス様ペストリーの製造方法より簡便な製造方法で、パンスイス様の外観を有し、かつパンスイスと同様のガリガリあるいはザクザクとした食感を有するパンスイス様ペストリーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施例のパンスイス様ペストリーの製造途中の生地の写真である。
本発明の実施例のパンスイス様ペストリーの外観写真である。
従来のパンスイスペストリーの製造途中の生地の写真である。右端に下の生地の一部が露出している。
従来のパンスイスペストリーの外観写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の第一の態様は、生地層と油脂層の積層体であるペストリー生地の表面に、前記積層体に対して略鉛直な方向に略平行な複数の切れ込みを入れることを特徴とする、パンスイス様ペストリー生地の製造方法、である。
以下、本発明の第一の態様について説明する。
【0009】
<ペストリー生地>
「ペストリー」とは、ベーカリー食品の一種であり、その内部が薄膜状に焼成された生地と空隙とが幾重にも連なる特有の層状構造を有している。「ペストリー生地」は、通常、澱粉質原料に油脂などの副資材を加えた生地層と油脂層とが交互に積層された積層生地であり、これを焼成すると油脂層中に含まれる水分が蒸発し、その水蒸気圧で生地が持ち上げられることにより空隙が生じ、その結果として層状構造が形成される。
このようなペストリー生地は、生地をシート状に成形し、シート状の生地にロールイン油脂を載置して包み込んでこれを延展し、1回以上に折り込み又は折り重ねて延展し、適当な回数この操作を繰り返し、生地層とロールイン油脂層とが交互に積層されることにより得ることができる。あるいは、シート状の生地にシート状のロールイン油脂を重ね合わせた後、1回以上折り込み又は折り重ねて延展し、同様に操作を繰り返して得ることもできる。これを所望の最終厚に延展し、所望の形状及び大きさにカットし、所望の形状に成形して個々のペストリー生地を得ることができる。
【0010】
ペストリー生地に使用する生地(組成及び製法)としては特に制限はなく、菓子パン生地、食パン生地、パイ生地など一般に使用されている生地(組成及び製法)であれば何れであってもよい。そのような生地は、小麦粉、水等を主体に、必要に応じて油脂、卵、乳製品、食塩、糖、イースト、膨張剤、調味料、フレーバーなどの副原料を加え、捏ねあげることにより得ることができ、その組成に限定はない。本発明において、ペストリー生地は、好ましくはデニッシュペストリー生地あるいはクロワッサン生地である。デニッシュペストリー生地とは、少なくとも小麦粉、イースト、水、糖、塩、油脂を含み、小麦粉100質量部に対して糖10質量%以上を含むものをいう。クロワッサン生地とは、少なくとも小麦粉、イースト、水、塩、油脂を含み、小麦粉100質量部に対して糖が10質量%より少ないものをいう。
(【0011】以降は省略されています)

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