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公開番号2025108946
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002508
出願日2024-01-11
発明の名称二次電池の状態判定装置及び二次電池の診断方法
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール弁理士法人
主分類G01R 31/378 20190101AFI20250716BHJP(測定;試験)
要約【課題】
二次電池に対する計1回の測定から電池内部の状態を判定することが可能な二次電池の状態判定装置を提供する。
【解決手段】
複数の二次電池を対象に測定した緩和スペクトルと、それらの二次電池の電極に使用されている正極と負極の活物質名称とを記録したデータベースと、診断対象の二次電池の時系列データを計測する計測部と、前記計測部で計測した時系列データから前記診断対象の二次電池の緩和スペクトルを算出する算出部と、前記診断対象の二次電池に使用されている活物質名称と一致する二次電池の緩和スペクトルを前記データベースから取得し、前記算出部で算出した緩和スペクトルと比較する比較部と、前記比較部での比較結果に基づいて、前記診断対象の二次電池での異常の発生有無を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の二次電池を対象に測定した緩和スペクトルと、それらの二次電池の電極に使用されている正極と負極の活物質名称とを記録したデータベースと、
診断対象の二次電池の時系列データを計測する計測部と、
前記計測部で計測した時系列データから前記診断対象の二次電池の緩和スペクトルを算出する算出部と、
前記診断対象の二次電池に使用されている活物質名称と一致する二次電池の緩和スペクトルを前記データベースから取得し、前記算出部で算出した緩和スペクトルと比較する比較部と、
前記比較部での比較結果に基づいて、前記診断対象の二次電池での異常の発生有無を判定する判定部と、
を備えることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記緩和スペクトルは、一方の軸を緩和時間、他方の軸をスペクトル強度とする二軸座標系での緩和時間分布であることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記比較部は、緩和スペクトルの形状情報を比較し、
前記形状情報は、緩和スペクトルにおけるピークの数、前記ピークの強度、前記ピークの位置、前記ピークの面積、前記ピークの半値幅、前記ピークの歪度のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記比較部は、前記形状情報の比較時において、前記緩和スペクトルの面積と緩和時間とを規格化して比較することを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記診断対象の二次電池は、電気自動車および蓄電池電車を含む電動モビリティ用途で使用されることで劣化状態になった二次電池であることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項6】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記診断対象の二次電池は、定置用電源として使用されることで劣化状態になった二次電池であることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項7】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記データベースには、正極および負極の少なくともいずれか一方にリチウム金属が用いられた二次電池の緩和スペクトルが記録されていることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項8】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記計測部は、診断対象の二次電池の充放電中の直流電流値と、直流電圧値またはSOC(充電率)のうちの少なくとも一方の値とを含む各値の時系列データを計測することを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項9】
請求項1に記載の二次電池の状態判定装置であって、
前記算出部は、診断対象の二次電池の定電圧充電中、充電後、放電後の少なくともいずれか1つの期間における時系列データから前記診断対象の二次電池の緩和スペクトルを算出することを特徴とする二次電池の状態判定装置。
【請求項10】
二次電池の診断方法であって、
(a)診断対象の二次電池の時系列データを計測するステップと、
(b)前記(a)ステップで計測した時系列データから前記診断対象の二次電池の緩和スペクトルを算出するステップと、
(c)前記診断対象の二次電池に使用されている活物質名称と一致する二次電池の緩和スペクトルをデータベースから取得するステップと、
(d)前記(c)ステップで取得した緩和スペクトルと、前記(b)ステップで算出した緩和スペクトルとを比較するステップと、
(e)前記(d)ステップでの比較結果に基づいて、前記診断対象の二次電池での異常の発生有無を判定するステップと、
を有することを特徴とする二次電池の診断方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池の状態判定装置の構成とそれを用いた二次電池の診断方法に係り、特に、二次電池の残価値の評価に適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池(以下、二次電池)は、電気自動車などの電動モビリティ用途から定置用電源に至るまで様々な製品群への適用が期待され、かつ使用されており、その需要は拡大の一途をたどっている。一般に、二次電池の寿命はその使用条件と密接に関連することが知られており、高負荷な条件で二次電池を使用し続けると電池性能が急速に劣化(以下、異常劣化)する。そのため、二次電池を製品寿命に至るまで安定して使用するには、二次電池の劣化状態を適切に判定することが重要である。
【0003】
また、近年では、電気自動車で寿命を迎えた中古電池を定置用電源に二次利用する試みも進められており、製品の信頼性や安全性の観点から、二次利用の時点で中古電池の劣化状態や異常劣化の有無を判定する方法が求められてきた。
【0004】
電池異常の例としては、電流集中やリチウム析出が挙げられる。前者の電流集中は、二次電池を大電流で使用した際に生じる劣化であり、電池内部に局所的に大電流が流れることで、その部分が急速に劣化する現象である。また、後者のリチウム析出は、二次電池を低温かつ高電圧で使用した際に生じる劣化現象であり、充放電の過程で負極上にリチウムイオンが析出し、二次電池の容量や抵抗が劣化する現象である。さらに、リチウム析出現象が進行し続けると、最終的には二次電池の内部短絡が生じ得ることも報じられている。
【0005】
そこで、電池内部における電池異常の検知に向け、電池内部の状態を解析する検討が行われている。例えば特許文献1の要約には、「所定の周波数帯における緩和時間のピークの変化に基づいて、電池の構成部材の状態変化を検出する電池状態解析部を備える解析装置である。」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/179266号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1の方法を実施するには、二次電池の容量や抵抗が劣化する前(未劣化時)と劣化した後(劣化時)において、所定の周波数帯における緩和時間のピーク変化を比較する必要がある。そのため、特許文献1の方法では、少なくとも未劣化時・劣化時における計2回の測定が必要である。
【0008】
一般に、電池状態の測定には一定の測定時間や工数を要するため、その測定回数はより少ない方が好ましい。また、特許文献1の方法では未劣化時点における二次電池の測定が必須となるため、未劣化時から劣化時に至るまで使用し続けるような用途以外には適用できない。例えば、中古電池の場合、中古電池を測定しても未劣化時の二次電池特性を取得できないため、特許文献1の方法を適用できない。
【0009】
そこで、本発明の目的は、二次電池に対する計1回の測定から電池内部の状態を判定することが可能な二次電池の状態判定装置及び二次電池の診断方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の二次電池を対象に測定した緩和スペクトルと、それらの二次電池の電極に使用されている正極と負極の活物質名称とを記録したデータベースと、診断対象の二次電池の時系列データを計測する計測部と、前記計測部で計測した時系列データから前記診断対象の二次電池の緩和スペクトルを算出する算出部と、前記診断対象の二次電池に使用されている活物質名称と一致する二次電池の緩和スペクトルを前記データベースから取得し、前記算出部で算出した緩和スペクトルと比較する比較部と、前記比較部での比較結果に基づいて、前記診断対象の二次電池での異常の発生有無を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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