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公開番号2025109413
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024003281
出願日2024-01-12
発明の名称自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤
出願人サラヤ株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C11D 17/06 20060101AFI20250717BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】自動食器洗浄機に供して使用されるタブレット形状の洗浄剤、及び自動食器洗浄機で当該洗浄剤を用いて食器類を洗浄する方法を提供する。
【解決手段】(A)アルカリ剤、(B)ノニオン性界面活性剤、(C)アミノカルボン酸型キレート剤、(D)ポリカルボン酸型ポリマー、及び(E)塩化ナトリウムを含有する、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤であって、
水1Lに前記自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を0.5g溶解させた際の20℃でのpHが8以上12以下であり、60℃での電気伝導度が1.4mS/cm以上である、
自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)アルカリ剤、(B)ノニオン性界面活性剤、(C)アミノカルボン酸型キレート剤、(D)ポリカルボン酸型ポリマー、及び(E)塩化ナトリウムを含有する、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤であって、
水1Lに前記自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を0.5g溶解させた場合の当該水溶液の20℃でのpHが8以上12以下であり、60℃での電気伝導度が1.4mS/cm以上である、
自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
さらに(F)ショ糖脂肪酸エステルを含有する、請求項1に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項3】
水1Lに前記自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を0.3g溶解させた場合の当該水溶液の20℃でのpHが8以上12以下であり、60℃での電気伝導度が1.0mS/cm以上である、
請求項1又は2に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項4】
(A)アルカリ剤を20~60質量%、(B)ノニオン性界面活性剤を0.7~5質量%、(C)アミノカルボン酸型キレート剤を20~60質量%、(D)ポリカルボン酸型ポリマーを0.1~20質量%、及び(E)塩化ナトリウムを10~55質量%の割合で含有する、請求項1に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項5】
前記(A)アルカリ剤が、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が20~40質量%である、
請求項1、2又は4に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項6】
前記(B)ノニオン性界面活性剤が、脂肪族アルコールアルコキシレート、及び合成アルコールアルコキシレートからなる群から選択された少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が0.8~3質量%である、
請求項1、2又は4に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項7】
前記(C)アミノカルボン酸型キレート剤が、メチルグリシン二酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、及びグルタミン酸二酢酸四ナトリウム又からなる群から選択される少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が20~50質量%である、
請求項1、2又は4に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項8】
前記(D)ポリカルボン酸型ポリマーが、ポリアクリル酸、オレフィン-マレイン酸共重合体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種であり、
自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が0.5~15質量%である、請求項1、2又は4に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項9】
自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の(E)塩化ナトリウムの含量が10~45質量%である、請求項1、2又は4に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
【請求項10】
でん粉及び化工でん粉を含有しない、請求項1、2又は4に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動食器洗浄機に供して使用されるタブレット形状の洗浄剤に関する。また本発明は、自動食器洗浄機で当該洗浄剤を用いて食器類を洗浄する方法に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、食器類の洗浄に自動食器洗浄機が広く利用されるようになっており、ホテル、レストラン、給食会社、病院、会社の食堂等においても、使用後の食器を効率よく洗浄するために、また近年の衛生意識の向上から業務用の自動食器洗浄機が広く用いられている。
【0003】
自動食器洗浄機、特に業務用の自動食器洗浄機を用いて食器類を洗浄する場合、所定濃度に調製した洗浄液を洗浄液タンク内で加熱保持した後、加熱した洗浄液をノズルから食器類を収容した洗浄機庫内に一定量噴射して食器類を洗浄し、次いで、すすぎ液をノズルから洗浄機庫内の食器類に一定量噴射してすすぎを行い、乾燥するという工程を経て洗浄が行われる。自動食器洗浄機用の洗浄剤としては、従来、液状、粒状、粉末状、錠剤状のものが用いられており、液状のものはポンプ等による供給が容易である一方、量が嵩張るため運搬や貯蔵等のコストの問題がある。これに対して、粉末状、粒状、錠剤状のものは高濃度で少容積化が可能であるという利点を有する。しかし、粉末状のものは複数成分を均質化が難しく、また粒状や錠剤状等の固形状のものは、洗浄液タンク中での溶け残りの問題がある。
【0004】
固形状の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物として、特許文献1には、(A)成分としてアルカリ金属水酸化物40質量%以上50質量%以下、(B)成分としてアミノカルボン酸系キレート剤25質量%以上45質量%以下、(C)成分として高分子ポリマー0.1質量%以上10質量%以下、(D)成分として水を含み、質量比で(A)/{(A)+(D)}=0.58以上、0.75以下であることを特徴とする、自動食器洗浄機用溶融固形型洗浄剤組成物が記載されている。前記組成を有する固形形態にすることで、コンパクトで保管性が良好で製品保存中に潮解する虞がないとともに、溶解安定性が良好で過剰に溶解したり溶解不良を生じることがなく、低濃度で安定して供給することができることが記載されている。また、特許文献2には、水酸化アルカリ金属塩20~60重量%、アミノカルボン酸塩等の金属イオン封鎖剤を含み、水酸化アルカリ金属塩の一部が無水水酸化アルカリ金属塩の状態で分散している固形洗浄剤;並びに、特許文献3には、少なくとも一部がナトリウム等であるアルカリ源を約2~15重量%と、少なくとも一部がカリウム塩であるアミノカルボン酸型金属イオン封鎖剤を約20~40重量%とを含む固形型洗浄剤が記載されている。
【0005】
また自動食器洗浄機用洗浄剤には、従来より、泡立ち性の低いノニオン性界面活性剤を含むが洗浄剤組成物が使用されている。例えば、特許文献4には、ノニオン界面活性剤と、洗浄ビルダーと、カルボキシビニルポリマーからなる乳化剤を含んでなる自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が開示されている。また、特許文献5には、ノニオン界面活性剤と、洗浄ビルダーと、炭素数6~10の直鎖脂肪族カルボン酸とを含んでなる自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が開示されている。
【0006】
また、特許文献6には、自動食器洗浄機における洗浄剤組成物の濃度制御を容易にするために、洗浄液の電気伝導度をモニターして洗浄剤組成物の供給の要否を判断する制御機構を備えた自動食器洗浄機を用いて洗浄対象物の洗浄を行うための固体の洗浄剤組成物が記載されている。具体的には、(A)ノニオン界面活性剤、(B)高分子電解質、(C)アルカリ剤、(D)キレート剤を含み、水1Lに洗浄剤組成物を0.5g溶解させた際の60℃での電気伝導度を1.2mS/cm以上である洗浄剤組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-145384号公報
特開2002-3895号公報
特表平6-501717号公報
特開平06-80998号公報
特開平06-33100号公報
特開2016-074869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、良好な打錠性と硬度を有しながらも、水への溶解性に優れた、タブレット形状の自動食器洗浄機用洗浄剤を提供することを課題とする。また、本発明は、0.03~0.05質量%という低濃度で、優れた洗浄性及び汚れの再付着防止性を有する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を提供することを課題とする。さらに本発明は、高い生分解性を有する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、水1Lに対して0.5g溶解させた場合の当該水溶液の20℃でのpHが8以上12以下、60℃での電気伝導度が1.4mS/cm以上になるように、(A)アルカリ剤、(B)ノニオン性界面活性剤、(C)アミノカルボン酸型キレート剤、(D)ポリカルボン酸型ポリマー、及び(E)塩化ナトリウムを配合した洗浄剤組成物を打錠成形したタブレット状の洗浄剤が、良好な打錠性と硬度を有しながらも、水への溶解性に優れ、自動食器洗浄機に投入して使用した場合でも溶け残りが有意に抑えられていることを確認した。さらに、前記のタブレット洗浄剤は、自動食器洗浄機に投入し、0.03~0.05質量%という低濃度で使用することで、優れた洗浄性及び汚れの再付着防止性を発揮することを確認した。また、キレート剤として、メチルグリシン二酢酸三ナトリウムを含有する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤は、高い生分解性を有することを確認した。
【0010】
本発明は、これらのことを見出したことに基づいて完成したものであり、下記の実施形態を有する。
(I)自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤
(I-1)(A)アルカリ剤、(B)ノニオン性界面活性剤、(C)アミノカルボン酸型キレート剤、(D)ポリカルボン酸型ポリマー、及び(E)塩化ナトリウムを含有する、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤であって、
水1Lに前記自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を0.5g溶解させた場合の当該水溶液の20℃でのpHが8以上12以下であり、60℃での電気伝導度が1.4mS/cm以上である、
自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-2)さらに(F)ショ糖脂肪酸エステルを含有する、(I-1)に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-3)水1Lに前記自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤を0.3g溶解させた場合の当該水溶液の20℃でのpHが8以上12以下であり、60℃での電気伝導度が1.0mS/cm以上である、(I-1)又は(I-2)に記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-4)(A)アルカリ剤を20~60質量%、(B)ノニオン性界面活性剤を0.7~5質量%、(C)アミノカルボン酸型キレート剤を20~60質量%、(D)ポリカルボン酸型ポリマーを0.1~20質量%、及び(E)塩化ナトリウムを10~55質量%の割合で含有する、(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-5)前記(A)アルカリ剤が、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が20~40質量%である、(I-1)~(I-4)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-6)前記(B)ノニオン性界面活性剤が、脂肪族アルコールアルコキシレート、及び合成アルコールアルコキシレートからなる群から選択された少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が0.8~3質量%である、(I-1)~(I-5)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-7)前記(C)アミノカルボン酸型キレート剤が、メチルグリシン二酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、及びグルタミン酸二酢酸四ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が20~50質量%である、(I-1)~(I-6)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-8)前記(D)ポリカルボン酸型ポリマーが、ポリアクリル酸、オレフィン-マレイン酸共重合体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種であり、自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の総含量が0.5~15質量%である、(I-1)~(I-7)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-9)自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤100質量%中の(E)塩化ナトリウムの含量が10~45質量%である、(I-1)~(I-8)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-10)でん粉及び化工でん粉を含有しない、(I-1)~(I-9)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(I-11)前記(B)アミノカルボン酸型キレート剤が、メチルグリシン二酢酸三ナトリウムである、(I-1)~(I-10)のいずれかに記載する自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤。
(【0011】以降は省略されています)

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