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公開番号
2025102551
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023220067
出願日
2023-12-26
発明の名称
エステル交換油脂の製造方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
C11C
3/10 20060101AFI20250701BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】モノアシルグリセロールを低減しながら、ジアシルグリセロールに富むエステル交換油脂を製造する方法を提供すること。
【解決手段】油脂とグリセリンとをエステル交換反応させた後に、反応油に溶解しているグリセリンを低減する処理を行い、次いで、脱グリセリン油に吸着剤を接触させる処理を20分以上行うエステル交換油脂の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
油脂とグリセリンとをエステル交換反応させた後に、反応油に溶解しているグリセリンを低減する処理を行い、次いで、脱グリセリン油に吸着剤を接触させる処理を20分以上行うエステル交換油脂の製造方法。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
反応油に溶解しているグリセリンを低減する処理をした後の脱グリセリン油中のグリセリン濃度が3.0質量%以下である請求項1記載のエステル交換油脂の製造方法。
【請求項3】
油脂とグリセリンとをエステル交換反応させる際のグリセリン基のモル数に対する脂肪酸基のモル数の比[FA/GLY]が2.0以下である請求項1又は2記載のエステル交換油脂の製造方法。
【請求項4】
脱グリセリン油と吸着剤の接触温度が20℃以上である請求項1~3のいずれか1項記載のエステル交換油脂の製造方法。
【請求項5】
吸着剤が固体酸吸着剤から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~4のいずれか1項記載のエステル交換油脂の製造方法。
【請求項6】
吸着剤が酸性白土及び活性白土から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~5のいずれか1項記載のエステル交換油脂の製造方法。
【請求項7】
吸着剤を脱グリセリン油に対して10質量%以下の量で接触させる請求項1~6のいずれか1項記載のエステル交換油脂の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジアシルグリセロールに富むエステル交換油脂の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ジアシルグリセロールは、食品、化粧料等の様々な産業分野で利用されている。
一般的に、ジアシルグリセロールは、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応、グリセリンと油脂とのグリセロリシス反応(エステル交換反応)の方法により製造される。これらの製造法は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルコキシド等の化学触媒を用いた化学法と、リパーゼ等の酵素を用いた酵素法に大別される。エステル化反応後又はエステル交換反応後のジアシルグリセロールは、食用に適する品質にするために、活性白土等を加えて脱色や、高温減圧下で水蒸気と接触させる脱臭が行われる(例えば、特許文献1~2)。
グリセロリシス法は、エステル化法と比べて少ない工程でジアシルグリセロールを製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2005-504862号公報
特開2020-172576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、グリセロリシス法においては、ジアシルグリセロールの純度[ジアシルグリセロール/(ジアシルグリセロール+トリアシルグリセロール)×100]を高くするには反応原料においてグリセリンに対する油脂の比率を低くする必要があるが、当該比率を低くすると平衡組成に達した際にモノアシルグリセロールが多く生成することが技術常識である。モノアシルグリセロールは乳化し易く精製負荷が高く、また、特有の風味を有することから、エステル交換反応油(以下、単に「反応油」とも記載する)においてモノアシルグリセロールを低減することが望まれる。
従って、本発明の課題は、モノアシルグリセロールを低減しながら、ジアシルグリセロールに富むエステル交換油脂を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意研究を行ったところ、エステル交換反応後に、反応油に溶解しているグリセリンを低減する処理を行い(以下、グリセリンを低減する処理を行った後の油脂を「脱グリセリン油」とも記載する)、次いで、所定時間以上、当該脱グリセリン油に吸着剤を接触させる処理を行うことにより、製造されるエステル交換反応油脂中のモノアシルグリセロールが低減し、ジアシルグリセロール濃度が増加することを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、油脂とグリセリンとをエステル交換反応させた後に、反応油に溶解しているグリセリンを低減する処理を行い、次いで、脱グリセリン油に吸着剤を接触させる処理を20分以上行うエステル交換油脂の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、モノアシルグリセロールが少なく、かつジアシルグリセロールを高含有するエステル交換油脂を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のエステル交換油脂の製造方法は、油脂とグリセリンとをエステル交換反応させた後に、反応油に溶解しているグリセリンを低減する処理を行い、次いで、脱グリセリン油に吸着剤を接触させる処理を20分以上行う。
本明細書において、「油脂」と「油」とは同義である。また、油脂(油)を構成する物質にはトリアシルグリセロールのみならずモノアシルグリセロールやジアシルグリセロールも含まれる。すなわち、油脂(油)は、モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール及びトリアシルグリセロールのいずれか1種以上を含むものである。
【0009】
本発明において、グリセリンと反応させる油脂は、一般的には、トリアシルグリセロールを主体とするものであり、例えば、大豆油、菜種油、サフラワー油、米油、コーン油、ヒマワリ油、綿実油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、ハトムギ油、小麦胚芽油、シソ油、アマニ油、エゴマ油、チアシード油、サチャインチ油、クルミ油、キウイ種子油、サルビア種子油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、椿油、茶実油、ボラージ油、パーム油、パームオレイン、パームステアリン、やし油、パーム核油、カカオ脂、サル脂、シア脂、藻油等の植物性油脂;魚油、アザラシ油、鯨油、ラード、牛脂、バター脂等の動物性油脂;接合菌類等の多価不飽和脂肪酸産生微生物類に由来する油脂等の微生物油;あるいはこれらのエステル交換油脂、水素添加油、分別油等の油脂類を挙げることができる。油脂は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なかでも、油脂は、エステル交換油脂の乳化特性、取り扱いのし易さの点から、液状油脂であるのが好ましい。なお、液状油脂とは、基準油脂分析試験法2.3.8-27による冷却試験を実施した場合、20℃で液状である油脂をいう。
また、本発明では、様々な生理機能が期待される点から、炭素鎖長が18以上で二重結合数が3個以上の脂肪酸が結合した油脂を用いることが好ましい。特にω3系不飽和脂肪酸を豊富に含む油脂、例えば、シソ油、アマニ油、エゴマ油、チアシード油、サチャインチ油、藻油、魚油、アザラシ油、鯨油及び多価不飽和脂肪酸産生微生物類に由来する油脂から選ばれる1種又は2種以上の油脂を用いることが好ましい。
【0010】
魚油は、例えば、イワシ、ニシン、サンマ、サバ、カツオ、マグロ、イカ、たら肝臓等の原料から採取することができる。また、藻油は、緑藻綱、珪藻綱等に属する藻類から採取することができる。これらは、反応前に、不純物を除くために、適宜、液-液分液、濾過、遠心分離等公知の分離手段や精製手段を行なうのが好ましい。
また、魚油等をリパーゼを用いて選択的加水分解することにより、油脂を構成する脂肪酸中のエイコサペンタエン酸(C20:5、EPA)、ドコサヘキサエン酸(C22:6、DHA)等の不飽和脂肪酸の比率を高めた所謂濃縮油を用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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