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公開番号
2025110944
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024005010
出願日
2024-01-17
発明の名称
半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム、それを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類
C08F
22/40 20060101AFI20250723BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】優れた誘電特性を有し、加工性にも優れ、銅にも高接着であり、かつ吸湿の影響を受けにくい半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムの提供。
【解決手段】
(A)1分子中にダイマー酸骨格由来の炭化水素基を1個以上有するマレイミド化合物
及び
(B)熱ラジカル重合開始剤、又はアニオン重合開始剤から選ばれる1種以上である触媒
を含有し、
前記(A)成分の1種以上が25℃で固体である半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)1分子中にダイマー酸骨格由来の炭化水素基を1個以上有するマレイミド化合物
及び
(B)熱ラジカル重合開始剤、又はアニオン重合開始剤から選ばれる1種以上である触媒
を含有し、
前記(A)成分は、下記式(1)、下記式(2)、及び下記式(3)のいずれかから選ばれる1種以上であり、これらのうちの1種以上が25℃で固体である半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
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2025110944000018.tif
30
132
(式(1)中、Aは独立して環状構造を有する4価の有機基であり、Bは独立して炭素数6~60の2価炭化水素基であり、Dは独立して炭素数6~200の2価の炭化水素基であり、Dの1つ以上はダイマー酸骨格由来の炭化水素基であり、bは1~100であり、aは1~100である。b及びaで括られた各繰り返し単位の順序は限定されず、結合様式は、交互、ブロック又はランダムである。)
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2025110944000019.tif
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(式(2)中、A及びDは上記式(1)と同じであり、cは1~100である。)
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26
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(式(3)中、Dはダイマー酸骨格由来の炭化水素基を示す。)
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記式(1)又は式(2)中のAが下記式で示される4価の有機基のいずれかである請求項1に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
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2025110944000021.tif
82
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【請求項3】
(B)成分がアニオン重合開始剤であって、さらに(C)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する請求項1に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムの硬化物を備えた、再配線層を有する半導体装置。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムの硬化物を備えた、再配線層を有する半導体装置を製造する方法であって、
(1)前記半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムを半導体装置の基板上に載置する工程、
(2)載置されたフィルムを80~130℃で10~180秒間加熱して前記基板上にラミネートする工程、
及び
(3)ラミネートされたフィルムを200℃未満で0.2~4時間加熱硬化する工程、
を有する半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム、それを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体装置における半導体パッケージの手法としては様々なものがある。例えば、半導体チップを封止材で覆い、さらに半導体チップと電気的に接続する再配線層を形成するパッケージング方法がある。半導体パッケージ手法の中でも、高速伝送化やパッケージ高さの薄型化などの観点から、近年、Fan-Outという半導体パッケージ手法が広く使用されるようになってきた。
【0003】
この再配線層は銅と絶縁層で形成されるものであり、一般的にポリイミドやポリベンゾオキサゾールを用いることが多い(特許文献1、2)。これらの材料は耐熱性及び絶縁性、膜物性等に優れ、特に再配線層形成用途では光硬化かつアルカリ現像可能であるものを中心に使用されている。
【0004】
しかし、パッケージデザインでの伝送損失の抑制にも限界があり、材料面での改善も期待される。配線形成に用いられる絶縁材料の比誘電率や誘電正接が高い場合、誘電損失が増大し、総和として伝送損失が増加する。
特に、これらの用途で多く使用されているポリイミドはイミド基自体が極性官能基であり、さらに感光性ポリイミド前駆体組成物は、光重合開始剤や架橋剤など多くの極性化合物を含有する。そのため、ポリイミドを含む組成物の硬化物は比誘電率や誘電正接の値が高く、再配線層を形成する材料の比誘電率及び誘電正接の低下が求められている。これらの問題を改善するポリイミド材料も提案されているが、まだまだ不十分なものである(特許文献3)。
【0005】
また、再配線層を形成する材料として、芳香族マレイミド化合物や実質的にダイマージアミン骨格を有する脂肪族マレイミド化合物(特殊マレイミド化合物)などが主成分の熱硬化及び/又は光硬化性などのマレイミド樹脂組成物が報告されている(特許文献4~9)。
しかし、芳香族マレイミド化合物は透明性に欠ける材料が多く、光硬化は現実的でない。また、特殊マレイミド化合物は、透明性を有するので光硬化性には優れるが、現像工程で有機溶剤が必須である。加えて、特殊マレイミド化合物の色調が黄色~黄褐色であるがゆえに短波長を吸収することもある。そのため、解像度が足りない上にスカムの発生が多く、これもまだ実用には耐えられない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-167937号公報
特開2023-104958号公報
特開2022-054416号公報
特開2018-012748号公報
特開2020-033472号公報
特開2022-115907号公報
特開2020-095111号公報
特開2020-136430号公報
国際公開第2020-262579号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、半導体パッケージ手法として、先に銅ピラーを形成した上に熱硬化樹脂で絶縁層を形成、研磨して銅ピラーの頭出しをしてから次の層を形成する方法や、先に熱硬化樹脂で絶縁層を成形し、レーザーでビアを形成、メッキ後に次の層を形成する方法が知られている。これら工法で用いられる熱硬化性樹脂は、光硬化性樹脂では未だ困難な低比誘電率及び低誘電正接であり、加工性にも優れ、銅に対して高接着性を有する。更に、これらの工法によれば、ポリイミド材料の課題である吸湿の影響が少ない熱硬化性樹脂を再配線層形成の材料として展開できる可能性が高く、そのような材料の出現が望まれていた。
従って、本発明は、光硬化樹脂ではまだ実現できていない低比誘電率及び低誘電正接といった誘電特性を有しつつ、加工性にも優れ、銅にも高接着であり、かつ吸湿の影響を受けにくい半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムを提供することを目的とする。また、その熱硬化性樹脂フィルムを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法も提供することも目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記熱硬化性樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
[1]
(A)1分子中にダイマー酸骨格由来の炭化水素基を1個以上有するマレイミド化合物
及び
(B)熱ラジカル重合開始剤、又はアニオン重合開始剤から選ばれる1種以上である触媒
を含有し、
前記(A)成分は、下記式(1)、下記式(2)、及び下記式(3)のいずれかから選ばれる1種以上であり、これらのうちの1種以上が25℃で固体である半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
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2025110944000001.tif
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(式(1)中、Aは独立して環状構造を有する4価の有機基であり、Bは独立して炭素数6~60の2価炭化水素基であり、Dは独立して炭素数6~200の2価の炭化水素基であり、Dの1つ以上はダイマー酸骨格由来の炭化水素基であり、bは1~100であり、aは1~100である。b及びaで括られた各繰り返し単位の順序は限定されず、結合様式は、交互、ブロック又はランダムである。)
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(式(2)中、A及びDは上記式(1)と同じであり、cは1~100である。)
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132
(式(3)中、Dはダイマー酸骨格由来の炭化水素基を示す。)
[2]
前記式(1)又は式(2)中のAが下記式で示される4価の有機基のいずれかである[1]に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
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[3]
(B)成分がアニオン重合開始剤であって、さらに(C)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する[1]又は[2]に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルム。
[4]
[1]~[3]のいずれか1項に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムの硬化物を備えた、再配線層を有する半導体装置。
[5]
[1]~[3]のいずれか1項に記載の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムの硬化物を備えた、再配線層を有する半導体装置を製造する方法であって、
(1)前記半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムを半導体装置の基板上に載置する工程、
(2)載置されたフィルムを80~130℃で10~180秒間加熱して前記基板上にラミネートする工程、
及び
(3)ラミネートされたフィルムを200℃未満で0.2~4時間加熱硬化する工程、
を有する半導体装置の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の半導体再配線層形成用熱硬化性樹脂フィルムは、光硬化樹脂ではまだ実現できていない低比誘電率及び低誘電正接といった誘電特性を有しつつ、加工性にも優れ、銅にも高接着であり、かつ吸湿の影響を受けにくい。そのため、本発明の樹脂フィルムは半導体再配線層形成に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に関して更に詳しく説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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