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公開番号
2025112866
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2024007380
出願日
2024-01-22
発明の名称
導電性高分子分散液の製造方法、導電性積層体の製造方法、及びキャパシタの製造方法
出願人
信越ポリマー株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
61/12 20060101AFI20250725BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】保存中の粘度上昇が低減され、乾燥硬化後の導電性も良好な導電性高分子分散液の製造方法と、これを用いた導電性積層体の製造方法及びキャパシタの製造方法の提供。
【解決手段】ポリアニオンと、π共役系導電性高分子を形成するモノマーと、水系分散媒とを含む反応液に、前記モノマーを重合させる重合開始剤を添加して重合反応を開始し、前記π共役系導電性高分子及び前記ポリアニオンを含む導電性複合体を形成する工程を含む、導電性高分子分散液の製造方法であって、前記重合開始剤を添加する直前の前記反応液に含まれる硫酸イオン濃度が1180ppm未満である、導電性高分子分散液の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリアニオンと、π共役系導電性高分子を形成するモノマーと、水系分散媒とを含む反応液に、前記モノマーを重合させる重合開始剤を添加して重合反応を開始し、前記π共役系導電性高分子及び前記ポリアニオンを含む導電性複合体を形成する工程を含む、導電性高分子分散液の製造方法であって、
前記重合開始剤を添加する直前の前記反応液に含まれる硫酸イオン濃度が1180ppm未満である、導電性高分子分散液の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記反応液に配合するための前記ポリアニオンと、硫酸イオンを含むポリアニオン水溶液を予め準備しておき、前記ポリアニオン水溶液に含まれる前記硫酸イオンを除去した後で前記反応液に配合する、請求項1に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項3】
前記ポリアニオンを形成するモノマーを水存在下でラジカル重合し、前記ポリアニオン水溶液を得る予備工程を含み、
前記予備工程において、前記ラジカル重合を開始するために過硫酸塩を用い、副生成物として硫酸イオンを生じる、請求項2に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項4】
前記予備工程で得る前記ポリアニオン水溶液に含まれる硫酸イオン濃度が、
硫酸イオンを除去する処理の前において600ppm以上であり、
硫酸イオンを除去する処理の後において600ppm未満である、
請求項3に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項5】
イオン交換樹脂を用いて、前記ポリアニオン水溶液に含まれる前記硫酸イオンを除去する、請求項2に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項6】
前記導電性複合体と水系分散媒を含む導電性高分子分散液に、前記ポリアニオンとは異なるアニオン性界面活性剤をさらに配合する、請求項5に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項7】
前記π共役系導電性高分子がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である、請求項4に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項8】
前記ポリアニオンがポリスチレンスルホン酸である、請求項4に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の製造方法により導電性高分子分散液を得る工程と、前記導電性高分子分散液を基材の少なくとも一部の表面に塗布し、乾燥させて導電層を形成する工程と、を有する、導電性積層体の製造方法。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の製造方法により導電性高分子分散液を得る工程と、
弁金属の多孔質体からなる陽極の表面に形成された誘電体層の表面に、前記導電性高分子分散液を塗布し、乾燥させて固体電解質層を形成する工程と、を有する、キャパシタの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性高分子分散液の製造方法、導電性積層体の製造方法、及びキャパシタの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
主鎖がπ共役系で構成されているπ共役系導電性高分子は、アニオン基を有するポリアニオンがドープすることによって導電性複合体を形成し、水に対する分散性が生じる。
導電性複合体を含有する導電性高分子分散液を材料とした塗料を弁金属からなる陽極表面に設けた誘電体層に塗布し、乾燥させて固体電解質層を形成し、これに陰極を対向配置させることにより、キャパシタを製造する方法が開示されている(例えば特許文献1)。この開示によれば、塗料に特定の不飽和脂肪族アルコール化合物を含有させることにより、キャパシタ性能が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-071400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャパシタの製造に使用する導電性高分子分散液には、誘電体層の多孔質構造に浸み込むために粘度が低いことが求められる。さらに、浸み込んだ導電性高分子分散液が乾燥して形成される固体電解質層には導電性が高いことも求められる。
ところが、従来の導電性高分子分散液の粘度は、保存中に上昇してしまう問題があった。
粘度の上昇は、キャパシタの製造に限らず、導電性高分子分散液を基材に塗布して導電層を形成してなる導電性積層体の製造においても、問題になることがあった。
【0005】
本発明は、保存中の粘度上昇が低減され、乾燥硬化後の導電性も良好な導電性高分子分散液の製造方法と、これを用いた導電性積層体の製造方法及びキャパシタの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1] ポリアニオンと、π共役系導電性高分子を形成するモノマーと、水系分散媒とを含む反応液に、前記モノマーを重合させる重合開始剤を添加して重合反応を開始し、前記π共役系導電性高分子及び前記ポリアニオンを含む導電性複合体を形成する工程を含む、導電性高分子分散液の製造方法であって、前記重合開始剤を添加する直前の前記反応液に含まれる硫酸イオン濃度が1180ppm未満である、導電性高分子分散液の製造方法。
[2] 前記反応液に配合するための前記ポリアニオンと、硫酸イオンを含むポリアニオン水溶液を予め準備しておき、前記ポリアニオン水溶液に含まれる前記硫酸イオンを除去した後で前記反応液に配合する、[1]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[3] 前記ポリアニオンを形成するモノマーを水存在下でラジカル重合し、前記ポリアニオン水溶液を得る予備工程を含み、前記予備工程において、前記ラジカル重合を開始するために過硫酸塩を用い、副生成物として硫酸イオンを生じる、[2]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[4] 前記予備工程で得る前記ポリアニオン水溶液に含まれる硫酸イオン濃度が、硫酸イオンを除去する処理の前において600ppm以上であり、硫酸イオンを除去する処理の後において600ppm未満である、[3]に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[5] イオン交換樹脂を用いて、前記ポリアニオン水溶液に含まれる前記硫酸イオンを除去する、[2]~[4]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[6] 前記導電性複合体と水系分散媒を含む導電性高分子分散液に、前記ポリアニオンとは異なるアニオン性界面活性剤をさらに配合する、[1]~[5]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[7] 前記π共役系導電性高分子がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である、[1]~[6]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[8] 前記ポリアニオンがポリスチレンスルホン酸である、[1]~[7]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の製造方法により導電性高分子分散液を得る工程と、前記導電性高分子分散液を基材の少なくとも一部の表面に塗布し、乾燥させて導電層を形成する工程と、を有する、導電性積層体の製造方法。
[10] [1]~[8]のいずれかに記載の製造方法により導電性高分子分散液を得る工程と、弁金属の多孔質体からなる陽極の表面に形成された誘電体層の表面に、前記導電性高分子分散液を塗布し、乾燥させて固体電解質層を形成する工程と、を有する、キャパシタの製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば保存中の粘度上昇が低減され、乾燥硬化後の導電性も良好な導電性高分子分散液の製造方法を提供できる。これにより製造された導電性高分子分散液は、導電性積層体やキャパシタの製造に適している。
【0008】
本発明はSDGs目標12「つくる責任 つかう責任」に資すると考えられる。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲において、「~」で示す数値範囲の下限値及び上限値はその数値範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
キャパシタの一実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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