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公開番号
2025112870
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2024007389
出願日
2024-01-22
発明の名称
導電性複合体、導電性高分子分散液、導電性積層体、及びキャパシタ
出願人
信越ポリマー株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
61/12 20060101AFI20250725BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】保存中の粘度上昇が低減され、乾燥硬化後の導電性も良好な導電性高分子分散液、前記導電性高分子分散液を構成可能な導電性複合体、並びに前記導電性高分子分散液の硬化物を含む導電性積層体及びキャパシタを提供する。
【解決手段】π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体であり、前記ポリアニオンが前記π共役系導電性高分子から独立して水系溶媒中に溶解したポリアニオン水溶液について、ゲル浸透クロマトグラフィーシステムにて分析したとき、前記ポリアニオンの含有量に対応する検出信号強度のうち、高分子量側の主ピークの面積PSSA1と、低分子量側の副ピークの面積PSSA2の、PSSA2/PSSA1で表される比率が、2.5%以下である、導電性複合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体であり、
前記ポリアニオンが前記π共役系導電性高分子から独立して水系溶媒中に溶解したポリアニオン水溶液について、ゲル浸透クロマトグラフィーシステムにて分析したとき、前記ポリアニオンの含有量に対応する検出信号強度のうち、高分子量側の主ピークの面積PSSA1と、低分子量側の副ピークの面積PSSA2の、PSSA2/PSSA1で表される比率が、2.5%以下である、導電性複合体。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記ゲル浸透クロマトグラフィーシステムによる分析が、重量平均分子量が既知のプルランを標準として、前記ポリアニオンの重量平均分子量を測定するものであり、
前記主ピークの重量平均分子量が9万~20万である、請求項1に記載の導電性複合体。
【請求項3】
前記副ピークの重量平均分子量が500~2000である、請求項2に記載の導電性複合体。
【請求項4】
前記π共役系導電性高分子がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である、請求項1に記載の導電性複合体。
【請求項5】
前記ポリアニオンがポリスチレンスルホン酸である、請求項3に記載の導電性複合体。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の導電性複合体と、水と、を含む導電性高分子分散液。
【請求項7】
前記ポリアニオンとは異なるアニオン性界面活性剤をさらに含む、請求項6に記載の導電性高分子分散液。
【請求項8】
前記アニオン性界面活性剤が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩である、請求項7に記載の導電性高分子分散液。
【請求項9】
基材と、前記基材の少なくとも一部の表面に形成された導電層とを備える導電性積層体であり、前記導電層は、請求項6に記載の導電性高分子分散液の硬化物を含む、導電性積層体。
【請求項10】
弁金属の多孔質体からなる陽極と、前記弁金属の酸化物からなる誘電体層と、前記誘電体層の、前記陽極と反対側に設けられた導電物質製の陰極と、前記誘電体層及び前記陰極の間に形成された固体電解質層とを具備するキャパシタであって、前記固体電解質層は、請求項6に記載の導電性高分子分散液の硬化物を含む、キャパシタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体、導電性高分子分散液、導電性積層体、及びキャパシタに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
主鎖がπ共役系で構成されているπ共役系導電性高分子は、アニオン基を有するポリアニオンがドープすることによって導電性複合体を形成し、水に対する分散性が生じる。
導電性複合体を含有する導電性高分子分散液を材料とした塗料を弁金属からなる陽極表面に設けた誘電体層に塗布し、乾燥させて固体電解質層を形成し、これに陰極を対向配置させることにより、キャパシタを製造する方法が開示されている(例えば特許文献1)。この開示によれば、塗料に特定の不飽和脂肪族アルコール化合物を含有させることにより、キャパシタ性能が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-071400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャパシタの製造に使用する導電性高分子分散液には、誘電体層の多孔質構造に浸み込むために粘度が低いことが求められる。さらに、浸み込んだ導電性高分子分散液が乾燥して形成される固体電解質層には導電性が高いことも求められる。
ところが、従来の導電性高分子分散液の粘度は、保存中に上昇してしまう問題があった。
粘度の上昇は、キャパシタの製造に限らず、導電性高分子分散液を基材に塗布して導電層を形成してなる導電性積層体の製造においても、問題になることがあった。
【0005】
本発明は、保存中の粘度上昇が低減され、乾燥硬化後の導電性も良好な導電性高分子分散液、前記導電性高分子分散液を構成可能な導電性複合体、並びに前記導電性高分子分散液の硬化物を含む導電性積層体及びキャパシタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1] π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体であり、前記ポリアニオンが前記π共役系導電性高分子から独立して水系溶媒中に溶解したポリアニオン水溶液について、ゲル浸透クロマトグラフィーシステムにて分析したとき、前記ポリアニオンの含有量に対応する検出信号強度のうち、高分子量側の主ピークの面積PSSA1と、低分子量側の副ピークの面積PSSA2の、PSSA2/PSSA1で表される比率が、2.5%以下である、導電性複合体。
[2] 前記ゲル浸透クロマトグラフィーシステムによる分析が、重量平均分子量が既知のプルランを標準として、前記ポリアニオンの重量平均分子量を測定するものであり、前記主ピークの重量平均分子量が9万~20万である、[1]に記載の導電性複合体。
[3] 前記副ピークの重量平均分子量が500~2000である、[1]又は[2]に記載の導電性複合体。
[4] 前記π共役系導電性高分子がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の導電性複合体。
[5] 前記ポリアニオンがポリスチレンスルホン酸である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の導電性複合体。
[6] [1]~[5]のいずれか一項に記載の導電性複合体と、水と、を含む導電性高分子分散液。
[7] 前記ポリアニオンとは異なるアニオン性界面活性剤をさらに含む、[6]に記載の導電性高分子分散液。
[8] 前記アニオン性界面活性剤が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩である、[7]に記載の導電性高分子分散液。
[9] 基材と、前記基材の少なくとも一部の表面に形成された導電層とを備える導電性積層体であり、前記導電層は、[6]~[8]のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の硬化物を含む、導電性積層体。
[10] 弁金属の多孔質体からなる陽極と、前記弁金属の酸化物からなる誘電体層と、前記誘電体層の、前記陽極と反対側に設けられた導電物質製の陰極と、前記誘電体層及び前記陰極の間に形成された固体電解質層とを具備するキャパシタであって、前記固体電解質層は、[6]~[8]のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の硬化物を含む、キャパシタ。
【発明の効果】
【0007】
本発明の導電性複合体を含む導電性高分子分散液にあっては、その保存中の粘度上昇が抑制されており、保存安定性が高いので、導電性積層体やキャパシタの製造に適している。
また、本発明の導電性高分子分散液の硬化物の導電性も良好であり、前記硬化物を含む導電性積層体の導電層及び前記硬化物を含むキャパシタの固体電解質層の導電性も優れる。
【0008】
本発明はSDGs目標12「つくる責任 つかう責任」に資すると考えられる。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲において、「~」で示す数値範囲の下限値及び上限値はその数値範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
キャパシタの一実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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