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公開番号
2025114335
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-05
出願番号
2024008973
出願日
2024-01-24
発明の名称
電池部品用フェライト系ステンレス鋼材及び電池部品
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250729BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】高温疲労特性に優れる電池部品用フェライト系ステンレス鋼材を提供する。
【解決手段】質量基準で、C:0.001~0.020%、N:0.001~0.020%、Si:0.01~1.20%、Mn:0.01~1.20%、P:0.001~0.050%、S:0.0001~0.0014%、Cr:16.2~21.5%、Ni:0.001~1.000%、Cu:0.001~1.500%、Nb:0.33~0.80%、Al:0.001~0.080%を含有し、残部がFe及び不純物からなる電池部品用フェライト系ステンレス鋼材である。この電池部品用フェライト系ステンレス鋼材は、JIS G0555:2020の附属書JAに規定される点算法によって測定される酸化物系介在物の清浄度が0.004~0.200%、B
1
系介在物の清浄度が0.100%以下であり、以下の式(1)を満たす。
C+N≦0.027 ・・・(1)
式中、各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を表す。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
質量基準で、C:0.001~0.020%、N:0.001~0.020%、Si:0.01~1.20%、Mn:0.01~1.20%、P:0.001~0.050%、S:0.0001~0.0014%、Cr:16.2~21.5%、Ni:0.001~1.000%、Cu:0.001~1.500%、Nb:0.33~0.80%、Al:0.001~0.080%を含有し、残部がFe及び不純物からなり、
JIS G0555:2020の附属書JAに規定される点算法によって測定される酸化物系介在物の清浄度が0.004~0.200%、B
1
系介在物の清浄度が0.100%以下であり、
以下の式(1)を満たす、電池部品用フェライト系ステンレス鋼材。
C+N≦0.027 ・・・(1)
式中、各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を表す。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
質量基準で、Ti:0.02%以下、Mo:0.01~2.50%、V:0.01~0.50%、Zr:0.01~0.50%、B:0.0001~0.0050%、Ca:0.0001~0.0100%、W:0.01~2.50%、Sn:0.01~0.50%、Co:0.01~0.25%、Mg:0.0001~0.0100%、Sb:0.001~0.300%、REM:0.001~0.500%、Ga:0.0001~0.3000%、Ta:0.001~1.000%、Hf:0.001~1.000%、Bi:0.001~0.200%から選択される1種又は2種以上を更に含有する、請求項1に記載の電池部品用フェライト系ステンレス鋼材。
【請求項3】
厚みが0.20~1.00mmである、請求項1又は2に記載の電池部品用フェライト系ステンレス鋼材。
【請求項4】
電池部品が、リチウムイオン二次電池のケース、蓋、電池モジュールのカバー、エンドプレート、サイドプレート、スペーサー、シム、ビーム、トレイ、ブラケット、拘束部品、電池冷却用の冷却器又は熱交換器である、請求項1又は2に記載の電池部品用フェライト系ステンレス鋼材。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の電池部品用フェライト系ステンレス鋼材を備える電池部品。
【請求項6】
リチウムイオン二次電池のケース、蓋、電池モジュールのカバー、エンドプレート、サイドプレート、スペーサー、シム、ビーム、トレイ、ブラケット、拘束部品、電池冷却用の冷却器又は熱交換器である、請求項5に記載の電池部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池部品用フェライト系ステンレス鋼材及び電池部品に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
各種電池の中でもリチウムイオン二次電池は、高電圧、軽量、エネルギー密度、パワー密度が高いことから、携帯電話、スマートフォン、ノート型パソコンなどの電源として使用されてきた。
一方、地球温暖化による温室効果ガス(CO
2
)削減や石油資源問題などから、自動車のCO
2
排出ガス規制、燃費規制のために、ハイブリット車(HEV)、プラグインハイブリット車(PHEV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)などの車両が開発され、その電源にもリチウムイオン二次電池が使用されている。
【0003】
車両用のリチウムイオン二次電池は、その形状により、円筒形、角型、ラミネート型などに分類されるが、省スペースの観点から角型やラミネート型が多く使用されている。角型のリチウムイオン二次電池では、正極と負極との間にセパレータを配置した積層体が、主にアルミニウムを素材とする電池ケース(角型ケース)に収容されている。角型ケースの開口部には、主にアルミニウムを素材とする蓋部材が配置されており、角型ケースと溶接することによって閉塞されている。また、電池ケースに隣接する電池部品として、電池モジュールのカバー、エンドプレート、サイドプレート、スペーサー、シム、ビーム、トレイ、ブラケット、拘束部品や電池を冷却する冷却器、熱交換器などもアルミニウムを素材とすることが多い。
【0004】
車両用のリチウムイオン二次電池は、航続距離を長くするために、電池容量、エネルギー密度及びパワー密度を増大させることが要求されることから、電池ケースや蓋部材などの各種電池部品の信頼性も非常に重要な課題となっている。そのため、釘刺し試験、衝突試験、外部ショート試験などによって正極と負極とが内部又は外部で短絡した場合や、急激な温度上昇により非水電解液が反応して異常な高温となる場合の評価が電池部品に対して行われている。しかしながら、アルミニウムを素材とした電池部品の場合、高温強度、融点が低いために当該評価結果が十分ではないことが多い。特に、大容量のリチウムイオン二次電池の場合、ステンレス鋼を素材とした電池部品の方が、アルミニウムを素材とした電池部品に比べて信頼性が高いことから、一部で使用されている。
【0005】
例えば、電池部品に用いられるステンレス鋼材として、特許文献1には、オーステナイト系ステンレス鋼箔を素材としたリチウムイオン二次電池用ケースの製造方法が開示されている。また、特許文献2には、耐熱性に優れた電気自動車搭載用電池ケースにオーステナイト系ステンレス鋼板を適用することが開示されている。さらに、特許文献3には大容量バッテリーの電極材及び電極ケースとしてCrを16.0~32.0質量%添加したフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6090923号公報
特開平10-188922号公報
特開2009-167486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1~3に開示されたステンレス鋼材は、電池部品に用いた場合、高温疲労特性が十分でない。そのため、衝突事故などによってリチウムイオン二次電池に衝撃が加えられると、破損し、短絡が発生して熱暴走に至り易い。また、熱暴走が発生していないリチウムイオン二次電池であっても、温度上昇及び振動に伴う疲労によって電池部品が変形すると、熱暴走が発生し易くなる。熱暴走により、温度が約800℃まで上昇すると、短時間で火災が発生する恐れがある。このように衝突事故などによる熱暴走の発生から火災に至るまでの時間を延ばし、人が避難するための十分な時間を確保するためには、電池部品には高温疲労特性が重要となる。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高温疲労特性に優れる電池部品用フェライト系ステンレス鋼材及び電池部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、フェライト系ステンレス鋼材について鋭意研究を行った結果、その組成や所定の介在物の清浄度が高温疲労特性と密接な関係を有しているという知見に基づき、それらを適切に制御することで高温疲労特性を向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、質量基準で、C:0.001~0.020%、N:0.001~0.020%、Si:0.01~1.20%、Mn:0.01~1.20%、P:0.001~0.050%、S:0.0001~0.0014%、Cr:16.2~21.5%、Ni:0.001~1.000%、Cu:0.001~1.500%、Nb:0.33~0.80%、Al:0.001~0.080%を含有し、残部がFe及び不純物からなり、
JIS G0555:2020の附属書JAに規定される点算法によって測定される酸化物系介在物の清浄度が0.004~0.200%、B
1
系介在物の清浄度が0.100%以下であり、
以下の式(1)を満たす、電池部品用フェライト系ステンレス鋼材である。
C+N≦0.027 ・・・(1)
式中、各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を表す。
(【0011】以降は省略されています)
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