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公開番号
2025115976
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2025010601
出願日
2025-01-24
発明の名称
TL1Aに特異的に結合できる抗体及びその使用
出願人
フューチャージェン・バイオファーマシューティカル(ベイジン)カンパニー・リミテッド
代理人
弁理士法人川口國際特許事務所
主分類
C07K
16/18 20060101AFI20250731BHJP(有機化学)
要約
【解決手段】本開示は、TL1Aに特異的に結合する抗体及びその使用、特にTL1Aに特異的に結合する抗体又はその抗原結合性断片、抗体又はその抗原結合性断片をコードする核酸、核酸を含むベクター及び核酸又はベクターを含む宿主細胞に関する。抗体を含む医薬組成物並びに抗体を用いる処置の方法も提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
重鎖CDR1、重鎖CDR2及び重鎖CDR3(VH CDR1~3)を含む重鎖可変領域(VH)を含む免疫グロブリン重鎖(HC)、並びに軽鎖CDR1、軽鎖CDR2及び軽鎖CDR3(VL CDR1~3)を含む可変領域(VL)を含む免疫グロブリン軽鎖(LC)を含む、TL1Aに特異的に結合する単離された抗体であって、VH CDR1~3が、それぞれ配列番号40~42で示されるアミノ酸配列を有し、VL CDR1~3が、それぞれ配列番号37~39で示されるアミノ酸配列を有する、単離された抗体。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
VHが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項3】
重鎖が、配列番号58で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖が、配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、請求項1又は2に記載の単離された抗体。
【請求項4】
Fc領域を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の単離された抗体。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の単離された抗体をコードするヌクレオチド配列を含む核酸。
【請求項6】
請求項3に記載の単離された抗体をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項5に記載の核酸。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の核酸を含むベクター。
【請求項8】
請求項6に記載の核酸を含む、請求項7に記載のベクター。
【請求項9】
請求項5若しくは6に記載の核酸又は請求項7若しくは8に記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項10】
請求項6に記載の核酸又は請求項8に記載のベクターを含む、請求項9に記載の宿主細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、2024年1月26日出願の中国特許出願第CN202410115198.1号の出願日及び優先権の利益を主張するものであり、いずれの図面及び配列表をも含む該出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,800 文字)
【0002】
本出願は、XMLフォーマットで電子的に提出した配列表XMLファイルを含む。配列表XMLファイルは参照により本明細書に組み込まれる。前記配列表XMLファイルは2025年1月15日に作成され、140255-00102_SL.xmlと命名されており、サイズは68,100バイトである。
【0003】
本発明はバイオテクノロジーの分野に関し、より具体的には抗TL1A抗体及びその使用に関する。
【背景技術】
【0004】
TL1A(TNF様リガンド1A)は、TNFSF15遺伝子によってコードされる腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)のメンバーであり、膜結合形態及び可溶性形態の2つの形態で存在する。TL1Aは当初、膜結合形態で存在し、続いてメタロプロテイナーゼによって切断されて可溶性形態のTL1Aを放出し、トリマーを形成して機能する(Kokkotis,Georgios及びGiorgos Bamias. Expert review of clinical immunology 第18巻,6(2022):551~555頁;Migone,Thi Sauら Immunity 第16巻,3(2002):479~92頁)。休止状態で、TL1Aは種々の型の細胞において低いレベルで発現される。炎症誘発性刺激の誘起の下で、TL1Aの発現レベルは急激に増大し、主として内皮細胞、単球、樹状細胞、マクロファージ及びいくつかのリンパ球サブセットで発現される(Richard,Arianne Cら Journal of leukocyte biology 第98巻,3(2015):333~45頁;Prehn,Johnら Clinical immunology(Orlando,Fla.)第112巻,1(2004):66~77頁)。TL1Aは2つの受容体、即ちDR3(デス受容体3,TNFRSF25)及びDcR3(デコイ受容体3,TNFRSF6B)を有しており、これらは腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)のメンバーである。DR3はT細胞、NK細胞及び先天性リンパ球(ILC)、特に活性化されたT細胞で発現される。DcR3は細胞内シグナル形質導入構造を欠いており、主としてリガンドとの結合についてDR3受容体と競合することによって生物学的制御の役割を果たしている(Zhan,Chenyangら Biochemistry 第48巻,32(2009):7636~45頁;Papadakis,Konstantinos Aら Journal of immunology(Baltimore,Md.:1950)第172巻,11(2004):7002~7頁;Bamias,Giorgosら Journal of immunology(Baltimore,Md.:1950)第171巻,9(2003)):4868~74頁)。
【0005】
TL1AはDR3に結合後、NF-κBを含む一連の下流シグナル伝達経路を制御することができる。初期のT細胞活性化共因子として、TL1AはT細胞の活性化及び増殖のための共刺激シグナルを提供し、IL-2及びIL-2受容体の発現を増大させてIL-2シグナル伝達を上方制御すること、IL-12及びIL-18とともにIFN-γ及びその他のTh1依存性炎症誘発性サイトカインの分泌を共刺激すること、Th17上のDR3に結合してIL-17の産生を増強すること、Treg細胞の分化、増殖及び機能を制御することなどを含むが、これらに限定されない、Th1、Th17、Th2及びその他の細胞のエフェクター応答を増幅することができる(Jin,Sら Mucosal immunology 第6巻,5(2013):886~99頁;Holmkvist,Pら Mucosal immunology 第8巻,3(2015):545~58頁;Kamada,Nobuhikoら Inflammatory bowel diseases 第16巻,4(2010):568~75頁;Takedatsu,Hidetoshiら Gastroenterology 第135巻,2(2008):552~67頁)。T細胞を共刺激してT細胞に媒介される炎症反応に影響することに加えて、TL1Aは、自然リンパ球系細胞(ILC)を共刺激して、組織のホメオスタシスの維持及び病原体に対する防御(特に粘膜組織での)において重要な役割を果たすこともできる。さらに、TL1Aは線維芽細胞上のDR3に結合し、コラーゲン及びIL-31Rの発現を促進して、それにより、線維症の発現及び進行を促進することがある。結果として、TL1A/DR3シグナル伝達経路は一連の自己免疫疾患、炎症性疾患及び線維性疾患に関連していると考えられている(Kokkotis,Georgios及びGiorgos Bamias,上掲)。
【0006】
炎症性腸疾患(IBD)は、潰瘍性大腸炎(UC)及びクローン病(CD)を含む慢性の非特異的腸炎症性疾患である。TL1Aを標的とすることはIBDの処置のための強力な戦略であると考えられ、初期に臨床試験で検証された。現在のところ臨床開発中の代表的なTL1A標的薬物としては、Pfizer/RoivantのTL1Aモノクローナル抗体RVT-3101及びMerck/PrometheusのTL1Aモノクローナル抗体PRA023がある。TL1A抗体の有効性は有望であるが、抗薬物抗体(ADA)の問題が懸念を引き起こしている。RVT-3101の第1相臨床試験において、68名の対象の中で試験結果が不確定であった11名の対象を除く残りの対象57名中56名(98.2%)でADAが確認され、対象68名中24名(35.3%)がNAb陽性であった(Banfield,Christopherら British journal of clinical pharmacology 第86巻,4(2020):812~824頁)。RVT-3101はまた、UC患者における第2a相TUSCANY治験でも強い免疫原性を示し、50名の対象のうち82%がADA陽性、10%がNAb陽性であった(Danese,Silvioら Clinical gastroenterology and hepatology:the official clinical practice journal of the American Gastroenterological Association 第19巻,11(2021):2324~2332頁.e6.)。Prometheusは特許WO2022178158A1において、PRA023の第1相臨床試験で臨床的に関連性のある用量(高用量)でADAの出現率は20%を超えなかったことを開示している。しかし、臨床的に関連のある用量群に存在する高濃度のPRA023はADAの検出に干渉する可能性があり、まさにPrometheusは、ADAの陽性は低いPRA023濃度においてのみ生じ、ADAのタイターがPRA023曝露に反比例した(血清中薬物が少ないほど干渉が少ない。)ことを報告した。したがって、PRA023の真のADA陽性率が20%より高い可能性があり、反復投与後でADAの出現率が顕著に増大する可能性があると推測することは合理的である。さらに、現行のTL1A抗体は高い投薬量及び高い投与頻度の課題も有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2022/178158号
【非特許文献】
【0008】
Kokkotis,Georgios及びGiorgos Bamias. Expert review of clinical immunology 第18巻,6(2022):551~555頁
Migone,Thi Sauら Immunity 第16巻,3(2002):479~92頁)
Richard,Arianne Cら Journal of leukocyte biology 第98巻,3(2015):333~45頁
Prehn,Johnら Clinical immunology(Orlando,Fla.)第112巻,1(2004):66~77頁
Zhan,Chenyangら Biochemistry 第48巻,32(2009):7636~45頁
Papadakis,Konstantinos Aら Journal of immunology(Baltimore,Md.:1950)第172巻,11(2004):7002~7頁
Bamias,Giorgosら.Journal of immunology(Baltimore,Md.:1950)第171巻,9(2003)):4868~74頁)
Jin,Sら Mucosal immunology 第6巻,5(2013):886~99頁
Holmkvist,Pら Mucosal immunology 第8巻,3(2015):545~58頁
Kamada,Nobuhikoら Inflammatory bowel diseases 第16巻,4(2010):568~75頁
Takedatsu,Hidetoshiら Gastroenterology 第135巻,2(2008):552~67頁
Banfield,Christopherら British journal of clinical pharmacology 第86巻,4(2020):812~824頁
Danese,Silvioら Clinical gastroenterology and hepatology:the official clinical practice journal of the American Gastroenterological Association 第19巻,11(2021):2324~2332頁.e6.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
現行のTL1A抗体の免疫原性の問題を克服することができると同時に、より良い生物学的活性及び薬物動態特性を有する新規なTL1A標的抗体を開発するニーズがこの分野にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明は、特異的なTL1A結合エピトープ及び前記TL1A結合エピトープに特異的な一連の新規なTL1A抗体を提供する。本発明の新規なTL1A抗体は、前記特異的なエピトープにおいてTL1Aに結合し、TL1Aとより小さな免疫複合体を形成し、生体で容易に認識されず、より低い免疫原性を有し、より良好な生物学的活性を有し及び/又はpH依存性TL1A結合特性を有し、リソソーム中のTL1Aのクリアランスを加速することによって生体内のTL1Aのレベルを低減させることができる。さらに任意選択的にFcの変異によって抗体とFcRnとの結合特性を変化させることによって、抗体の半減期が延長され、投与の頻度を低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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