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公開番号
2025117717
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024012592
出願日
2024-01-31
発明の名称
透析による目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生の事前予測を支援する方法、支援装置、支援プログラム、及び支援システム
出願人
国立大学法人東北大学
,
株式会社レナサイエンス
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
G16H
50/50 20180101AFI20250805BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】医師の判断によらず、事前に、透析による単位時間あたりの除水量、及び透析による単位時間あたりの血圧低下発生有無を予測する。
【解決手段】支援装置による方法は、(i)~(iv)の解析データセットを人工知能で構成される支援モデルに入力し、透析実施日における目標時間除水量、単位時間ごとの血圧低下の発生の有無を示すラベルを出力する。
(i)予測対象者から取得した透析実施日の直近の少なくとも過去1回の第1の透析データセット。
(ii)予測対象者のプロファイルデータセット。
(iii)予測対象者について透析実施日において目標時間除水量の予測対象である単位時間よりも前、又は透析による血圧低下の発生を予測する単位時間よりも前に実際に取得された第2の透析データセット。
(iv)予測対象者から取得した透析実施日の直近の検体検査データセット。
【選択図】図15
特許請求の範囲
【請求項1】
予測対象者について、透析実施日における透析による目標時間除水量、又は単位時間ごとの透析による血圧低下の発生の事前予測を支援する支援装置であって、前記目標時間除水量は、透析実施日において予測対象となる透析開始後の単位時間あたりにおける除水の目標量であり、前記支援装置は透析装置と直接接続されており、
前記支援装置は、制御部を備え、
前記制御部は、下記(i)と(ii)、(i)~(iii)、(i)と(ii)と(iv)、又は(i)~(iv)の解析データセットを人工知能で構成される支援モデルに入力し、前記透析実施日における前記目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生の有無を示すラベルを出力する、支援装置:
(i)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の少なくとも過去1回の第1の透析データセット、
(ii)前記予測対象者のプロファイルと、前記予測対象者が透析実施日に使用する透析装置のプロファイルを含むプロファイルデータセット、
(iii)前記予測対象者について透析実施日において目標時間除水量の予測対象である単位時間よりも前、又は透析による血圧低下の発生を予測する単位時間よりも前に実際に取得された第2の透析データセットであって、前記第2の透析データセットは、前記支援装置に接続された透析装置から取得される前記第2の透析データセット、
(iv)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の検体検査データセット。
続きを表示(約 3,300 文字)
【請求項2】
前記支援モデルは、
複数名の透析患者から取得した、下記(A)及び(B)、又は(A)、(B)及び(C)の訓練データセットを使用して訓練される、請求項1に記載の支援装置:
(A)前記複数名の透析患者の各人から取得した透析データセット、
(B)前記複数名の透析患者の各人のプロファイルと、前記各人が使用する透析装置のプロファイルを含むプロファイルデータセット、
(C)前記複数名の透析患者の各人から取得した検体検査データセット。
【請求項3】
前記第1の透析データセットは、単位時間ごとの血流量、単位時間ごとの透析液の液圧、単位時間ごとの除水量、所定時間ごとの循環血液量変化率、単位時間ごとの除水速度、単位時間における収縮期血圧及び拡張期血圧、単位時間ごとの透析中の血圧低下発生の有無、透析実施日における透析液の液温、透析実施日に医師が決定した目標総除水量、透析実施日におけるドライウェイト、透析後体重の前回値、透析実施日における透析開始前体重、透析後体重の前回値を基準とした透析実施日における透析開始前までの体重の増加量、透析実施日におけるドライウェイトからの増加量、透析実施日における透析後体重、透析実施日における透析開始前の収縮期血圧及び拡張期血圧、透析実施日における標準透析時間、及び透析実施日における透析時間を含み、
前記(ii)に記載の前記予測対象者のプロファイルは、前記予測対象者の透析開始日、透析実施時間帯、性別及び年齢層を含み、透析装置のプロファイルが透析手法の種類を含み、
前記(iii)に記載の前記第2の透析データセットは、前記予測対象者について透析実施日に取得されたドライウェイト、透析後体重の前回値、透析実施日に取得された透析実施日における透析開始前体重、透析後体重の前回値を基準とした透析実施日における透析開始前までの体重の増加量、各単位時間における血流量、各単位時間における透析液の液圧、各単位時間における除水量、各所定時間における循環血液量変化率、各単位時間における除水速度、各単位時間における収縮期血圧及び拡張期血圧、及び単位時間における血圧低下発生有無を含み、
前記(iv)に記載の検体検査データセットは、生化学検査、及び血液検査データを含む、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項4】
前記(A)における透析データセットは、単位時間ごとの血流量、単位時間ごとの透析液の液圧、単位時間ごとの除水量、所定時間ごとの循環血液量変化率、単位時間ごとの除水速度、単位時間における収縮期血圧及び拡張期血圧、単位時間ごとの透析中の血圧低下発生の有無、透析実施日における透析液の液温、透析実施日に医師が決定した目標総除水量、透析実施日におけるドライウェイト、透析後体重の前回値、透析実施日における透析開始前体重、透析後体重の前回値を基準とした透析実施日における透析開始前までの体重の増加量、透析実施日におけるドライウェイトからの増加量、透析実施日における透析後体重、透析実施日における透析開始前の収縮期血圧及び拡張期血圧、透析実施日における標準透析時間、及び透析実施日における透析時間を含み、
前記(B)における前記複数名の透析患者の各人のプロファイルは、各透析患者の透析開始日、透析実施時間帯、性別及び年齢層を含み、透析装置のプロファイルは、透析手法の種類を含み、
前記(C)に記載の検体検査データセットは、生化学検査、及び血液検査データを含む、請求項2に記載の支援装置。
【請求項5】
前記透析開始直後の単位時間における目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生は、前記支援モデルに前記(i)及び(ii)の解析データセットを入力することにより予測される、請求項1に記載の支援装置。
【請求項6】
前記目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生は、複数の単位時間において予測される、請求項1に記載の支援装置。
【請求項7】
前記支援モデルを構成する人工知能は、ニューラルネットワーク構造以外の構造を有するアルゴリズム、又はニューラルネットワーク構造を有するアルゴリズムである、請求項1に記載の支援装置。
【請求項8】
前記ニューラルネットワーク構造以外の構造を有するアルゴリズムは、勾配ブースティングアルゴリズム、又はランダムフォレストアルゴリズムであり、
前記ニューラルネットワーク構造を有するアルゴリズムは、a Dual-Channel Combiner Networkアルゴリズム、又はLong Short-Term Memoryアルゴリズムである、請求項7に記載の支援装置。
【請求項9】
予測対象者について、透析実施日における透析による目標時間除水量、又は単位時間ごとの透析による血圧低下の発生の事前予測を支援する方法であって、前記目標時間除水量は、透析実施日において予測対象となる透析開始後の単位時間あたりにおける除水の目標量であり、
前記方法は、人工知能で構成される支援モデルによって支援され、
前記支援モデルは、下記(i)と(ii)、(i)~(iii)、(i)と(ii)と(iv)、又は(i)~(iv)の解析データセットを前記支援モデルに入力し、前記透析実施日における前記目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生の有無を示すラベルを出力するように構成される、前記方法:
(i)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の少なくとも過去1回の第1の透析データセット、
(ii)前記予測対象者のプロファイルと、前記予測対象者が透析実施日に使用する透析装置のプロファイルを含むプロファイルデータセット、
(iii)前記予測対象者について、透析実施日において目標時間除水量の予測対象である単位時間よりも前、又は透析による血圧低下の発生を予測する単位時間よりも前に実際に取得された第2の透析データセットであって、前記第2の透析データセットは、請求項1に記載の支援装置に接続された透析装置から取得される前記第2の透析データセット、
(iv)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の検体検査データセット。
【請求項10】
コンピュータに実行させた時に、コンピュータに、
下記(i)と(ii)、(i)~(iii)、(i)と(ii)と(iv)、又は(i)~(iv)の解析データセットを人工知能で構成される支援モデルに入力し、透析実施日における目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生の有無を示すラベルを出力するステップを実行させる、予測対象者について、透析実施日における透析による目標時間除水量、又は単位時間ごとの透析による血圧低下の発生の事前予測を支援する支援プログラムであって、前記目標時間除水量は、透析実施日において予測対象となる透析開始後の単位時間あたりにおける除水の目標量である、前記支援プログラム:
(i)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の少なくとも過去1回の第1の透析データセット、
(ii)前記予測対象者のプロファイルと、前記予測対象者が透析実施日に使用する透析装置のプロファイルを含むプロファイルデータセット、
(iii)前記予測対象者について、透析実施日において目標時間除水量の予測対象である単位時間よりも前、又は透析による血圧低下の発生を予測する単位時間よりも前に実際に取得された第2の透析データセットであって、前記第2の透析データセットは、請求項1に記載の支援装置に接続された透析装置から取得される前記第2の透析データセット、
(iv)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の検体検査データセット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書には人工知能を利用した、透析による目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生の事前予測を支援する方法、支援装置、支援プログラム、及び支援システムが開示される。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
透析中低血圧は透析中の除水に伴い発生する有害事象で、足つり、気分不良、意識消失といった症状を伴い、生命予後にも悪影響を及ぼす。血圧低下は5~10%という頻度で発生する。
【0003】
非特許文献1には、a Dual-Channel Combiner Network (DCCN)の性能を透析イベントデータセットを使って評価したことが記載されている。
特許文献1には、personalizeされたDCCNが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022-216618A1号
【非特許文献】
【0005】
https://nijingchao.github.io/paper/iclr22_scgm.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常透析中の単位時間あたりの除水量は、医師が決定している。また、透析中に血圧低下を起こした場合、患者の状態の悪化につながるため、その処置を医師や看護師が行う必要がある。しかし、一般的に透析室では複数名の患者が透析を受けているのに対して、透析室に常駐しているスタッフの人数は限られている。このため、突然透析中の患者に血圧低下が起こった場合、透析室に常駐するスタッフの多くがその対応に追われることとなる。さらに、別の患者が透析中に血圧低下を起こした場合には、対応が遅れる可能性がある。
【0007】
このため透析開始前に予測できれば、スタッフの人数を事前に増員させることができ、安全安心な透析治療の実施が可能となる。また、血圧低下を起こさない除水量があらかじめわかれば、より安全な透析治療を行うことができる。
【0008】
本発明は、医師の判断によらず、事前に、透析による単位時間あたりの除水量を予測すること、及び透析による単位時間あたりの血圧低下発生有無を予測することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ある実施形態は、予測対象者について、透析実施日における透析による目標時間除水量、又は単位時間ごとの透析による血圧低下の発生の事前予測を支援する支援装置20,70に関する。前記目標時間除水量は、透析実施日において予測対象となる透析開始後の単位時間あたりにおける除水の目標量である。支援装置20,70は透析装置と直接接続されている。支援装置20,70は、制御部200,700を備える。制御部200,700は、下記(i)と(ii)、(i)~(iii)、(i)と(ii)と(iv)、又は(i)~(iv)の解析データセットを人工知能で構成される支援モデルに入力し、前記透析実施日における前記目標時間除水量、又は単位時間ごとの血圧低下の発生の有無を示すラベルを出力する:
(i)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の少なくとも過去1回の第1の透析データセット、
(ii)前記予測対象者のプロファイルと、前記予測対象者が透析実施日に使用する透析装置のプロファイルを含むプロファイルデータセット、
(iii)前記予測対象者について透析実施日において目標時間除水量の予測対象である単位時間よりも前、又は透析による血圧低下の発生を予測する単位時間よりも前に実際に取得された第2の透析データセットであって、前記第2の透析データセットは、前記支援装置に接続された透析装置から取得される前記第2の透析データセット、
(iv)前記予測対象者から取得した透析実施日の直近の検体検査データセット。
【0010】
前記第1の透析データセットは、単位時間ごとの血流量、単位時間ごとの透析液の液圧、単位時間ごとの除水量、所定時間ごとの循環血液量変化率、単位時間ごとの除水速度、単位時間における収縮期血圧及び拡張期血圧、単位時間ごとの透析中の血圧低下発生の有無、透析実施日における透析液の液温、透析実施日に医師が決定した目標総除水量、透析実施日におけるドライウェイト、透析後体重の前回値、透析実施日における透析開始前体重、透析後体重の前回値を基準とした透析実施日における透析開始前までの体重の増加量、透析実施日におけるドライウェイトからの増加量、透析実施日における透析後体重、透析実施日における透析開始前の収縮期血圧及び拡張期血圧、透析実施日における標準透析時間、及び透析実施日における透析時間を含む。
前記(ii)に記載の前記予測対象者のプロファイルは、前記予測対象者の透析開始日、透析実施時間帯、性別及び年齢層を含み、透析装置のプロファイルは、透析手法の種類を含む。
前記(iii)に記載の前記第2の透析データセットは、前記予測対象者について透析実施日に取得されたドライウェイト、透析後体重の前回値、透析実施日に取得された透析実施日における透析開始前体重、透析後体重の前回値を基準とした透析実施日における透析開始前までの体重の増加量、各単位時間における血流量、各単位時間における透析液の液圧、各単位時間における除水量、各所定時間における循環血液量変化率、各単位時間における除水速度、各単位時間における収縮期血圧及び拡張期血圧、及び単位時間における血圧低下発生有無を含む。
前記(iv)に記載の検体検査データセットは、生化学検査、及び血液検査データを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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