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公開番号
2025118414
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024013725
出願日
2024-01-31
発明の名称
二重鎖核酸に対してインベージョンして核酸配列特異的に結合可能な人工核酸プローブ、及び該人工核酸プローブを使用して二重鎖核酸中の核酸配列へ配列特異的に人工核酸プローブを結合する方法
出願人
国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
代理人
弁理士法人綾船国際特許事務所
,
個人
主分類
C12N
15/10 20060101AFI20250805BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】二重鎖核酸に対してインベージョンして核酸配列特異的に結合可能な人工核酸プローブであって、核酸配列の設計の自由度のより大きな人工核酸プローブを提供すること、及び該人工核酸プローブを使用して二重鎖核酸中の核酸配列へ配列特異的に人工核酸プローブを結合する方法を提供する。
【解決手段】配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸を、二重鎖核酸とともに保持した後に光照射する工程、を含む方法によって、配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸を、二重鎖核酸へインベージョンさせて、二重鎖核酸中の1本の鎖の相補的配列部分へと結合させて、配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸と二重鎖核酸との複合体を、製造する方法。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸を、二重鎖核酸とともに保持した後に光照射する工程、を含む方法によって、
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸を、二重鎖核酸へインベージョンさせて、二重鎖核酸中の1本の鎖の相補的配列部分へと結合させて、配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸と二重鎖核酸との複合体を、製造する方法。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
光応答性人工ヌクレオシドが、ヌクレオシドの塩基部分として、次の式Iで表される光応答性人工塩基を有する、請求項1に記載の方法:
TIFF
2025118414000015.tif
64
170
(ただし、式Iにおいて、
Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
N-は、Nの一価基を表す)。
【請求項3】
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸と二重鎖核酸との複合体において、
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸が、二重鎖核酸中の1本の鎖の相補的配列部分と相補的塩基対を形成し、
光応答性人工ヌクレオシドが、ヌクレオシドの塩基部分として備えている光応答性人工塩基によって、二重鎖核酸中の1本の鎖の相補的配列部分中の、光応答性人工塩基と光架橋可能な塩基と、光架橋を形成して結合している、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
二重鎖核酸中の1本の鎖の相補的配列部分中の、光応答性人工塩基と光架橋可能な塩基が、光応答性人工塩基の5’末端側に隣接する塩基と相補的な位置にある、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸が、
次の式II:
(式II)
TIFF
2025118414000016.tif
108
170
(ただし、式IIにおいて、
Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素である)
で表されるリボヌクレオチド、又は次の式III:
(式III)
TIFF
2025118414000017.tif
99
170
(ただし、式IIIにおいて、
Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素である)
で表されるデオキシリボヌクレオチドが、リン酸ジエステル結合によって、オリゴヌクレオチドの塩基配列中に導入された、次の式IV:
(式IV)
TIFF
2025118414000018.tif
96
170
(ただし、式IVにおいて、
Raは、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
R1及びR2は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素であり、
Rbは、式Iの基が塩基部分として導入されたリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドが、リン酸ジエステル結合によって塩基配列中に導入されたオリゴヌクレオチドの鎖のうちの、式Iの基が結合している五炭糖の基、及び五炭糖の基がリン酸ジエステル結合によって導入されているオリゴヌクレオチドの鎖を表す)
で表される核酸である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
光照射が、360~400nmの範囲にある波長を含む光の光照射である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
光照射が、0.01~90秒間の範囲にある照射時間の光照射である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸を、二重鎖核酸とともに保持した後に光照射する工程において、
保持が、4~40℃の範囲にある温度で、10分~120分の保持時間での保持である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸を、二重鎖核酸とともに保持した後に光照射する工程において、
保持が、pH5~8の範囲にある溶液中での保持である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
配列中に光応答性人工ヌクレオシドを含む1本鎖核酸からなる、二重鎖核酸インベージョン結合用1本鎖人工核酸プローブであって、
光応答性人工ヌクレオシドが、請求項2の式Iで表される光応答性人工塩基をヌクレオシドの塩基部分として有する光応答性人工ヌクレオシドである、二重鎖核酸インベージョン結合用1本鎖人工核酸プローブ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重鎖核酸に対してインベージョンして核酸配列特異的に結合可能な人工核酸プローブ、及び該人工核酸プローブを使用して二重鎖核酸中の核酸配列へ配列特異的に人工核酸プローブを結合する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
分子生物学の分野の基本的な技術に、核酸配列を特異的に認識する人工核酸プローブの技術がある。この人工核酸プローブ技術は、核酸配列を特異的に認識することを可能にすることから、多くの応用がある。
【0003】
そのために、人工核酸プローブ技術は、分子生物学の基礎研究だけではなく、例えば、医療分野における診断や治療、あるいは治療薬や診断薬等の開発や製造、工業及び農業分野における酵素や微生物等の開発や製造に使用される極めて重要な技術である。特に、最近では、テーラーメイド治療への期待が高まるにしたがって、より簡易に遺伝子診断を行うための技術として注目されている。
【0004】
このような人工核酸プローブ技術による核酸配列の特異的な認識において、一本鎖の形態となった核酸ではなく、二重鎖の形態のままの核酸に対して、その核酸配列を特異的に認識することができる技術、すなわち、二重鎖核酸へインベージョンして相補的な塩基対を形成可能な人工核酸プローブの技術については、アンチジーン法、Genomic in situ hybridization(GISH)への応用が期待されることから、特に重要な技術である。
【0005】
非特許文献1は、このような二重鎖核酸へのインベージョンを実現する手段として、3-cyanovinylcarbazoleと5-cyanouracilとを同一分子内に備えた2本の人工核酸からなるセットを開示している。非特許文献1によれば、この人工核酸のセットは互いに特定の配列構造を備えるようにして、2本の人工核酸のそれぞれが、核酸二重鎖のそれぞれの鎖と相補対を形成することで、プローブ同士での自己会合を防ぎつつ、優れたインベージョン能力を発揮するように設計されている。このような2本の人工核酸の組み合わせによるセットが、二重鎖核酸へのインベージョンが可能なプローブとして機能することを、非特許文献1は開示している。
【0006】
特許文献1は、光応答性人工ヌクレオチドである
CNV
K及びその製造方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開WO2009/066447号
【0008】
Shigetaka Nakamura, Hayato Kawabata and Kenzo Fujimoto,Chem.Commun.,2017,53,pp7616-7619
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
安定したDNA二重鎖に対して、DNAプローブがインベージョンして、そのDNA二重鎖のそれぞれの鎖に対して新たに相補対を形成するのは、熱力学的な観点から、本来であれば、非常に難しい。このような熱力学的な観点から、DNA二重鎖のそれぞれの鎖に対して少しでも多くの相補対を形成して、少しでも熱力学的に安定となるように、このようなDNAプローブは、二本鎖のセットとして設計されることが通常である。
【0010】
非特許文献1に開示されたプローブも、このような技術常識に沿って、2本の人工核酸のセットからなるプローブとして設計されており、2本の人工核酸のそれぞれがDNA二重鎖のそれぞれの鎖と相補対を形成することで、少しでも熱力学的に安定となるように工夫されている。
(【0011】以降は省略されています)
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