TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025119677
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2024014594
出願日
2024-02-02
発明の名称
濃度変調可能な水素-酸素人工呼吸器の調整可能な呼吸器システム
出願人
旺北科技股ふん有限公司
,
NORTH-VISION TECH. INC.
代理人
個人
主分類
A61M
16/10 20060101AFI20250807BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】濃度変調可能な水素-酸素人工呼吸器の調整可能な呼吸器システムを提供する。
【解決手段】呼吸器システムは、供給水素-酸素混合ガス補助デバイスと、イオン交換膜、酸化触媒層及び還元触媒層を含む純水電解水素-酸素発生器と、一対の拡散金属層と、アノード金属層に導電接続されたアノード及びカソード金属層に導電接続されたカソードと、吸水口、水素孔及び酸素孔が設けられた封止収容本体と、加湿器内の清浄水にそれぞれ挿入された、酸素孔から遠位の酸素送給管及び水素孔から遠位の水素送給管並びに水素-酸素混合ガス出力管を含む加湿器ボトルと、を含む。人工呼吸器の内部又は外部の水素濃度検出器は、ユーザ及び施設に警告及び安全を与える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ユーザによって吸入されるガスの濃度を少なくとも変更するように構成された濃度変調可能な水素-酸素人工呼吸器の調整可能な呼吸器システムであって、
ユーザによって吸入されるガスの一部を供給するように構成された供給水素-酸素混合ガス補助デバイスと、
純水を水素及び酸素に分離して出力するように構成された純水電解水素-酸素発生器であって、
イオンを通過させる少なくとも1枚のイオン交換膜並びに該イオン交換膜の2つの対向面にそれぞれコーティングされた1層の酸化触媒層及び1層の還元触媒層と、
前記酸化触媒層に近接して配置された一方のアノード金属層及び前記還元触媒層に近接して配置された他方のカソード金属層を含む、複数の細孔を有する一対の拡散金属層と、
前記アノード金属層に導電接続されたアノード及び前記カソード金属層に導電接続されたカソードを含む少なくとも一対の電極と、
前記イオン交換膜、前記拡散金属層及び前記電極を収容するための封止収容本体であって、該封止収容本体には吸水口、水素孔及び酸素孔が設けられ、前記吸水口を介して前記封止収容本体に注入される脱イオン水が前記封止収容本体に封入されて前記酸素孔及び前記水素孔に接続される、封止収容本体と、
を備える純水電解水素-酸素発生器と、
前記酸素孔に接続された酸素送給管、前記水素孔に接続された水素送給管、前記供給水素-酸素混合ガス補助デバイスに接続された加湿混合ガス出力管、及び清浄水を保持するボトル本体を備える加湿器ボトルであって、前記酸素孔から遠位の前記酸素送給管の一端及び前記水素孔から遠位の前記水素送給管の一端がそれぞれ前記ボトル本体に挿入されて前記清浄水に浸漬され、前記供給水素-酸素混合ガス補助デバイスから遠位の前記加湿混合ガス出力管の端部が前記ボトル本体内の前記清浄水よりも高く位置決めされた、加湿器ボトルと、
前記封止収容本体又は水素送給管に水素漏出が発生しているか否かを検出し、それにより、外部環境に漏出した水素が所定限度を超える場合に警報信号が出力されるように構成された水素漏出検出器と、
を備える呼吸器システム。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
空気から窒素をフィルタ除去することによってより多くの酸素を提供するように構成されたモレキュラーシーブをさらに備え、該モレキュラーシーブは酸素分子を前記ボトル本体の清浄水に導入するように構成された酸素比率調節管にさらに接続され、それにより前記加湿混合ガス出力管内の酸素割合が調整可能に増加される、請求項1に記載の呼吸器システム。
【請求項3】
前記酸素比率調節管のガススループットを調整するように構成されたガス調節弁をさらに備え、前記供給水素-酸素混合ガス補助デバイスは、鼻腔カニューレ並びに該鼻腔カニューレに対応して配置された水素及び酸素濃度検出要素を備える、請求項2に記載の呼吸器システム。
【請求項4】
前記純水電解水素-酸素発生器は、2枚のイオン交換膜、相互に近接する2層のアノード金属層及び相互から離隔した2層のカソード金属層を備え、アノード共通水タンクが2枚のイオン交換膜の間に保持され、該イオン交換膜は水素イオンを通過させるプロトン交換膜又は水酸化物を通過させるアニオン交換膜である、請求項1に記載の呼吸器システム。
【請求項5】
前記封止収容本体は排水口をさらに備え、前記呼吸器システムは前記吸水口及び前記排水口に接続された循環水タンクをさらに備え、それにより、前記封止収容本体内の温度と前記循環水タンク内の温度との間の熱平衡が確保される、請求項1に記載の呼吸器システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、調整可能な呼吸器システムに関し、より具体的には、人工呼吸器としての濃度変調可能な水素-酸素混合ガス発生器の呼吸器システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
水素は、地球上において基本的には水及び有機材料などの化合物に存在する。水素は、無色、無臭、無味の非金属ガスである。非毒性であること、放射線がゼロであること、回収が容易であること、及び酸素と反応して高いエネルギーを放出することなどのその特性に起因して、水素は、化学、物理、工学及び生理学の分野において広範な用途を有する。特に、医学では、「Hydrogen/oxygen therapy for the treatment of an acute exacerbation of chronic obstructive pulmonary disease(COPD):results of a multicenter,randomized,double-blind,parallel-group controlled trial」(Zhang他,2021,22:149,Respiratory Research)において公開(非特許文献1)されるように、AECOPD(慢性閉塞性肺疾患の急性増悪)患者には、現在のところ、通常治療として比較的高濃度の酸素が吸入されている。しかし、継続的には改善可能でないプラトー期にその後に入る酸素のみを受けたコントロール群と比較して、水素+酸素治療を受けた実験群では、プラトー期が確認されることなく、患者に経時的に(1日目から7日目まで)BCSSスコアのより大幅な改善があるという知見を得た。
【0003】
さらに、Ji-Bing Chen,You-Yong Lu及びKe-Cheng Xuは「A narrative review of hydrogen oncology:from real world survey to real world evidence」をMedical Gas Research(2020)において出版(非特許文献2)し、水素腫瘍学における以前の実世界の研究を報告し、多くの癌患者について、一定量の水素を吸入ガスに添加することによって、呼吸困難が有効に改善され、患者の40%超が生活の大幅な改善を示し、一部の患者には腫瘍マーカーの減少が確認され、鼻咽頭癌の患者の分泌物は落ち着いていたという知見を得た。科学者達は、水素を吸入ガスに添加することによって、水素の抗酸化活性が水酸基のフリーラジカルと反応して身体の損傷を予防するのではないかと推定した。同様の知見をOncology Letters(2020,20:258)(非特許文献3)に見ることができる。
【0004】
呼吸器治療に対する研究は、水素を比較的高濃度の酸素に添加することが現在の医療研究においては処置の非常に重要な方向性となることを明らかにした。水素は、例えば、熱化学、水性ガスシフト反応、水電気分解、水蒸気改質などの手法によって取得可能である。特に、天然ガスの水蒸気改質器は、水素を生成するための大量生成方法となる。水蒸気及びメタンが1000~1400°K程度の高温で反応すると、一酸化炭素とともに水素が生成可能となる。この反応では、反応プロセスに付与される圧力が低いほど、水素の生成率の効率は高くなる。さらに、水素の精製システムには、より高い圧力が好適である。生成時間を犠牲にして短縮するために、最後に高圧が反応システムに付与される。したがって、このシステムは、水素の生成効率を制限し得る。それでも、生成プロセスは、高圧及び高温の双方を必要とする。しかし、このような条件では、水素分子は、高いポテンシャルエネルギーの水素原子に容易に分解されて他の元素と反応し得る。その場合、これは、この生成を通じて水素の純度を大幅に低下させ得る。さらに、この高い活性に起因して、大量の水素を保存することは、常に安全性についての大きな懸念となる。
【0005】
他の典型的な水素生成プロセスは水電気分解であり、電解質が純水に添加されてイオン溶解が行われる。一対の電極に直流を通電することで、水電気分解反応が起こり、ここで水は酸化還元反応によって水素及び酸素に電気分解される。なお、添加される電解質は通常は強酸又は強塩基であるため、この方法には医療用途において大きな安全性の懸念がある。しかし、純水は、この電解質なしには電気分解不可能である。
【0006】
プロトン交換膜を用いることによって開発されている新たな技術では、電解質が反応に関与することなく、純水が電解可能である。水電解機器では、純水がアノード側から反応チャンバに入る。電極の他に、金属メッシュ形状のアノード拡散層及びアノード触媒層が、反応チャンバにさらに設けられる。電気分解することによって、純水はアノード拡散層及び触媒層を介して酸素イオン及び水素イオンに分離され、酸素イオンはアノード金属メッシュに伝導されて電子を放出し、酸素として排出される。一方で、水素イオンは、プロトン交換膜を通じてカソード触媒層及びカソード拡散層まで通過する。カソード拡散層の導電性及び透過性に起因して、カソードから供給される電子は、プロトン(水素イオン)によって受容されて、排出される水素に還元される。
【0007】
上述した電気分解から得られる水素及び酸素は、通常の環境では潜在的に危険である。4%~94%の範囲内の濃度でかつ287℃以上の温度において、水素は発火及び爆発し得る。呼吸器治療は患者に直接適用されるので、患者及び医療施設に対する完全な安全性を確保する必要がある。したがって、医療目的の用途は、工業目的よりも慎重かつ保守的である必要があり、使用の全体的な安全性をどのようにして高めるかが、本開示の最重要ポイントとなる。
【0008】
第2に、継続的な実世界での研究によると、個々の治療を受ける患者は、水素及び酸素の混合比について異なる要求を有し得る。したがって、呼吸器システムによって水素及び酸素の濃度をどのようにして好都合に調整するのかが、本開示によって取り組むべき第2のポイントである。
【0009】
本開示の詳細な構成及び有利な効果は以下の実施形態に記載され、その内容は当業者が本開示の技術的内容を理解及び実施するのに充分なものとなる。当業者は、本明細書、後続の特許請求の範囲及び図面の本開示に基づいて、本開示の課題及び有利な効果を容易に理解することになる。
【発明の概要】
【0010】
本開示の主な課題は、純水電解水素-酸素発生器を加湿器ボトル及び水素濃度検出器と統合した濃度変調可能な水素-酸素人工呼吸器の調整可能な呼吸器システムを提供することである。加湿器ボトルの清浄水は、水素-酸素混合ガスを室温付近の温度に維持し、燃焼又は爆発の危険をもたらす温度の急激な上昇を効果的に防止する。さらに水素濃度検出器の設計において、安全上の危険が効果的に低減される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
旺北科技股ふん有限公司
濃度変調可能な水素-酸素人工呼吸器の調整可能な呼吸器システム
13日前
旺北科技股ふん有限公司
濃度変調可能な水素-酸素人工呼吸器の調整可能な呼吸器システム
13日前
個人
短下肢装具
1か月前
個人
前腕誘導装置
1か月前
個人
嚥下鍛錬装置
1か月前
個人
矯正椅子
3か月前
個人
アイマスク装置
1日前
個人
歯の修復用材料
2か月前
個人
バッグ式オムツ
2か月前
個人
哺乳瓶冷まし容器
1か月前
個人
湿布連続貼り機。
10日前
個人
歯の保護用シール
3か月前
個人
陣痛緩和具
1か月前
株式会社八光
剥離吸引管
2か月前
個人
性行為補助具
27日前
株式会社大野
骨壷
1か月前
個人
手指運動ツール
10日前
株式会社ニデック
眼科装置
2か月前
個人
形見の製造方法
2か月前
株式会社GSユアサ
歩行器
3か月前
株式会社ニデック
検眼装置
1か月前
株式会社松風
口腔用組成物
1か月前
個人
シリンダ式歩行補助具
1か月前
個人
高気圧環境装置
2か月前
株式会社東洋新薬
皮膚外用剤
2か月前
クラシエ株式会社
毛髪化粧料
3か月前
クラシエ株式会社
皮膚化粧料
3か月前
株式会社東洋新薬
皮膚外用剤
2か月前
株式会社成和化成
油性化粧料
1か月前
東ソー株式会社
歯科ブランク
2か月前
東ソー株式会社
歯科ブランク
2か月前
株式会社バンダイ
固形入浴剤
2か月前
健栄製薬株式会社
外用組成物
1か月前
クラシエ株式会社
皮膚化粧料
1か月前
クラシエ株式会社
皮膚化粧料
1か月前
株式会社コーセー
油性化粧料
1か月前
続きを見る
他の特許を見る