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公開番号2025120460
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2025100023
出願日2025-06-16
発明の名称交互ピッチ湾曲保持ばね構造体
出願人個人
代理人
主分類F16F 1/06 20060101AFI20250807BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】従来のホースやケーブルの誘導手段では、三次元的な自由曲線形状の保持が困難であり、複数部品の組合せが必要となるなど、設計自由度やコスト面に課題があった。
【解決手段】本発明は、圧縮コイルばねにおいて半巻ごとに密着巻き部と非密着巻き部を交互に設けることで、湾曲形状を自立的に保持可能としたばね構造体に関する。さらに、ピッチ間隔やD/d比の調整により所望の曲率・剛性を得ることができ、ホースやケーブルの三次元的誘導・保持に適用可能である。端部形状はNC成形機により一体的に形成でき、多様な取付手段に対応可能である。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
コイルばねの巻線において、半巻ごとに密着巻き部と非密着巻き部とを交互に配置し、該非密着巻き部のピッチ間隔を調整することで、ばね全体が三次元的な湾曲形状を自立的に保持することを特徴とする、湾曲保持機能を有する交互ピッチばね構造体。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
請求項1に記載の交互ピッチばね構造体において、ばねの平均径Dと線径dの比(D/d
比)を用途に応じて調整することにより、対象物に対する保護性能、経路誘導性、および弾性復元力を最適化することを特徴とする、ばね構造体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の交互ピッチばね構造体において、ばねの端部に取付用フック
または角形状をNC制御による成形加工により一体的に設けることを特徴とする、ばね構造体。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の交互ピッチばね構造体において、ばね材としてSUS304またはこれと同等の耐熱ばね用ステンレス鋼を用いることにより、耐熱性および耐環境性を有することを特徴とする、ばね構造体。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の交互ピッチばね構造体において、密着巻き部または等
ピッチ巻き部を所望の部分に連続的または選択的に設けることにより、当該部分において直線的な誘導性または保護機能を強化する構成を特徴とする、ばね構造体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の交互ピッチばね構造体において、ばね端部に設けられ
た取付用フックまたは角形状が、ボルト締結等の機械的固定手段と適合するよう構成されており、該端部構造により所望の姿勢および位置に対して容易に装着可能とすることを特徴とする、ばね構造体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の交互ピッチばね構造体において、ばね端部の形状がNC制御による成形加工によって任意に設計可能とされており、当該端部がひっかけ、差し込み、ボルト締結など複数の取付方法に対応することを特徴とする、ばね構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ばね構造体による保持機構に関し、特に圧縮コイルばねにおいてピッチ構造を交互に設けることで、三次元的な湾曲形状を自立的に保持可能とした誘導構造体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ホースや配線などの可撓性部材を所定の経路に沿って保持・誘導するためには、複数の部材を組み合わせたガイド装置が必要とされていた。特に三次元的な経路を取る必要がある場合、複数のジョイント部材や可動アーム、外装チューブなどを組み合わせた構成が一般的である。
【0003】
また、ばね構造体を用いたガイドも存在するが、一般的な圧縮コイルばねでは、全巻が均等なピッチで形成されているため、自立的な湾曲保持は困難であり、直線的または軸対称方向への荷重伝達に用途が限定されていた。このため、ホースやケーブルなどを所定の湾曲経路で保持するためには、別途治具や固定具を要する場合が多く、部品点数の増加や設計自由度の制約が課題となっていた。
【0004】
さらに、ばねを用いたホースガイド構造においては、基本的に外部からの物理的保護を主目的とすることが多く、線径の細いばね材を用い、かつ平均径の大きい(すなわちD/d比の高い)構造が採用されることが多い。これにより、ホース自体の可動性や柔軟性を阻害せずに、最小限の外径で保護機能を実現することが可能であった。
【0005】
一方で、可変ピッチを有するコイルばねも一部存在するが、これらは主に荷重特性の調整を目的とした構造であり、導線やホースを三次元的に誘導・保持する用途には適さない。また、構造的にも直線的な形状を前提としているため、自立的な湾曲保持機能は備えていないのが一般的であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、従来の圧縮コイルばねを用いたガイド構造では、湾曲形状を自立的に保持することが困難であり、三次元的な経路に沿って可撓性部材を安定して誘導する用途には適さなかった。また、ホース全体の保護を目的としたばね構造では、D/d比が大きく、柔軟性を重視する設計思想であるため、積極的に形状を制御・保持する用途には限界があった。
さらに、従来のコイルばね成形機による加工では、ばね端部にボルト固定等を可能とするフック状構造を一体的に設けることが困難であり、別部品との結合や追加加工を要するケースが一般的であった。
【0007】
加えて、三次元的な配線や導線構造については、近年では 3D プリンターによる立体造形や、古くからは針金等の手加工による代替も検討されているが、いずれもばね構造体が持つ復元力、すなわち荷重除去後に元の形状へ戻る弾性機能を有していない、あるいは非常に限定的であるという問題がある。3Dプリンター製の導線ガイドは形状の自由度に優れる一方で伸縮性に乏しく、針金等は容易に変形するものの、弾性限度が低く、形状を保持する力に欠ける。
【0008】
また、本発明において用いるばね材としては、例えばSUS304等のステンレス鋼や、耐熱ばね用材料を用いることで、一定の耐熱性や耐久性を備えた構造とすることが可能であり、これも他材料との差異として有用である。加えて、ばね構造体は汎用材料を用いたNC成形が可能であり、製造工程や材料コストの面でも低廉に抑えることができる点も特徴である。
本発明は、これらの課題を解決し、ばね構造体それ自体が所望の湾曲形状を保持可能とすることで、ホースやケーブル等を立体的に導く構造を提供するとともに、端末部に一体成形で取付機能を持たせることを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るばね構造体は、コイルばねの巻線において、半巻ごとに密着部と非密着部とを交互に形成することを特徴とする(図4-3、図4-4)。この構成により、ばね構造体は三次元的な湾曲形状を自立的に保持可能となる。
【0010】
また、NC制御による成形加工によって、ばね端部にフック状、角状等の取付け構造(図2-6、図1-7)を一体的に設けることが可能であり、用途に応じた加工自由度を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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