TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025124232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020141
出願日2024-02-14
発明の名称導電性熱可塑性エラストマー組成物、それを用いた導電性シート、および導電性シートの製造方法
出願人住友理工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 53/02 20060101AFI20250819BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 柔軟で導電性に優れる導電性熱可塑性エラストマー組成物、それを用いた導電性シート、および導電性シートの製造方法を提供する。
【解決手段】 導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマーと、導電材と、を有する。該熱可塑性エラストマーは、230℃、荷重2.16kgにおけるメルトマスフローレート(MFR)が4g/10分以上であり、かつタイプAデュロメータ硬さが60未満であるスチレン系熱可塑性エラストマーを有し、該導電材は、分岐型カーボンナノチューブを有し、該分岐型カーボンナノチューブの含有量は、該熱可塑性エラストマーの100質量部に対して5質量部以上10質量部以下である。導電性熱可塑性エラストマー組成物における該導電材の凝集の度合いを示すIδ指数を求めた場合に、自然状態と湿熱状態とにおけるIδ指数の変化率は65%以下である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性エラストマーと、導電材と、を有する導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、
該熱可塑性エラストマーは、230℃、荷重2.16kgにおけるメルトマスフローレート(MFR)が4g/10分以上であり、かつタイプAデュロメータ硬さが60未満であるスチレン系熱可塑性エラストマーを有し、
該導電材は、分岐型カーボンナノチューブを有し、該分岐型カーボンナノチューブの含有量は、該熱可塑性エラストマーの100質量部に対して5質量部以上10質量部以下であり、
導電性熱可塑性エラストマー組成物の自然状態と、温度90℃、相対湿度95%の湿熱環境に100時間静置した後の湿熱状態と、の各々において、該導電材の凝集の度合いを示すIδ指数を求めた場合に、次式(I)により算出される該湿熱状態のIδ指数の変化率は65%以下であることを特徴とする導電性熱可塑性エラストマー組成物。
湿熱状態のIδ指数の変化率(%)=(Iδ

-Iδ

)/Iδ

×100 ・・・(I)
[Iδ

:自然状態のIδ指数、Iδ

:湿熱状態のIδ指数]
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、前記熱可塑性エラストマーの全体を100質量部とした場合の50質量部以上である請求項1に記載の導電性熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性エラストマーは、オレフィン系熱可塑性エラストマーを有する請求項1に記載の導電性熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項4】
前記自然状態の体積抵抗率は、1Ω・cm以下である請求項1に記載の導電性熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項5】
次式(II)により算出される前記湿熱状態の体積抵抗率の変化率は、100%以下である請求項1に記載の導電性熱可塑性エラストマー組成物。
湿熱状態の体積抵抗率の変化率(%)=(R

-R

)/R

×100 ・・・(II)
[R

:自然状態の体積抵抗率(Ω・cm)、R

:温度90℃、相対湿度95%の湿熱環境に100時間静置した後の湿熱状態の体積抵抗率(Ω・cm)]
【請求項6】
請求項1に記載の導電性熱可塑性エラストマー組成物がシート状に成形されてなる導電性シート。
【請求項7】
厚さは50μm以上500μm以下である請求項6に記載の導電性シート。
【請求項8】
導電性シートを面方向の一方向に20%伸長した場合に、次式(III)により算出される伸長状態の体積抵抗率の変化率は、10%以下である請求項6に記載の導電性シート。
伸長状態の体積抵抗率の変化率(%)=(R

-R

)/R

×100 ・・・(III)
[R

:自然状態の体積抵抗率(Ω・cm)、R

:20%伸長した状態の体積抵抗率(Ω・cm)]
【請求項9】
静電容量センサの電極として用いられる請求項6に記載の導電性シート。
【請求項10】
請求項6に記載の導電性シートの製造方法であって、
前記熱可塑性エラストマーと、前記導電材と、を有するエラストマー組成物を製造するエラストマー組成物製造工程と、
該エラストマー組成物を押し出してシート状に成形する成形工程と、
得られたシートを150℃以上230℃以下の温度下で2分間以上6分間以下保持して熱処理する熱処理工程と、
を有することを特徴とする導電性シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、柔軟なセンサの電極などに用いられる導電性熱可塑性エラストマー組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
IOT(Internet of Things)化が進むなかで、介護、健康管理、トレーニングの分野では、呼吸状態や心拍数などを測定するウエアブルセンサの需要が高まっている。また、自動車などの車両においても、乗員の状態を検出するために、ステアリングセンサ、着座センサなどの様々なセンサが搭載されている。これらのセンサには、被検者の動きに対する追従性を高めたり、違和感を低減するという観点から、エラストマーなどの柔軟な材料が用いられる場合がある。
【0003】
例えば特許文献1には、柔軟なセンサを構成する電極として、所定の溶融粘度を有する熱可塑性エラストマーと、DBP吸収量が300cm

/100g以上のカーボンブラックを含む導電材と、を有し、厚さが50μm以上500μm以下のシート状柔軟電極が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2021/172425号
特開2022-20433号公報
特開2008-198425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電極用材料における導電性はまだ十分とはいえないし、伸長時の導電性の低下を抑制するための検討も必要である。また、柔軟なセンサに用いるためには、材料を薄いシート状に成形することが必要であり、実用化するにはそれを効率よく製造することが要求される。
【0006】
本開示は、このような実情に鑑みてなされたものであり、柔軟で導電性に優れる導電性熱可塑性エラストマー組成物、それを用いた導電性シート、および導電性シートの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するため、本開示の導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマーと、導電材と、を有する導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、該熱可塑性エラストマーは、230℃、荷重2.16kgにおけるメルトマスフローレート(MFR)が4g/10分以上であり、かつタイプAデュロメータ硬さが60未満であるスチレン系熱可塑性エラストマーを有し、該導電材は、分岐型カーボンナノチューブを有し、該分岐型カーボンナノチューブの含有量は、該熱可塑性エラストマーの100質量部に対して5質量部以上10質量部以下であり、導電性熱可塑性エラストマー組成物の自然状態と、温度90℃、相対湿度95%の湿熱環境に100時間静置した後の湿熱状態と、の各々において、該導電材の凝集の度合いを示すIδ指数を求めた場合に、次式(I)により算出される該湿熱状態のIδ指数の変化率は65%以下であることを特徴とする。
湿熱状態のIδ指数の変化率(%)=(Iδ

-Iδ

)/Iδ

×100 ・・・(I)
[Iδ

:自然状態のIδ指数、Iδ

:湿熱状態のIδ指数]
【0008】
本開示の導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマーを母材とするため柔軟である。熱可塑性エラストマーとしては、少なくとも、所定のMFRおよび硬さを有するスチレン系熱可塑性エラストマーを用いる。スチレン系熱可塑性エラストマーは、芳香族環によるπ-π相互作用により、分岐型カーボンナノチューブなどの炭素材料に対する親和性が高い。よって、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマーと比較して、導電性を高める効果が高いと考えられる。
【0009】
MFRは、ポリマーの流動性を示す指標である。本開示の導電性熱可塑性エラストマー組成物においては、スチレン系熱可塑性エラストマーのMFRを所定値以上に限定して流動性を向上させることにより、製造過程における混練物(エラストマー組成物)の粘度上昇を抑制している。よって、本開示の導電性熱可塑性エラストマー組成物によると、押出成形などにより厚さが均一で薄いシート材を連続的に製造することができる。また、混練物の粘度上昇が抑制されると、混練時に分岐型カーボンナノチューブの破壊が抑制されるため、導電性の向上に効果的である。また、スチレン系熱可塑性エラストマーのタイプAデュロメータ硬さは60未満であるため、導電性熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性を高めることができる。
【0010】
本開示の導電性熱可塑性エラストマー組成物は、導電材として、少なくとも分岐型カーボンナノチューブを用いる。分岐型カーボンナノチューブとは、枝分かれした構造を有するカーボンナノチューブを意味する。分岐型カーボンナノチューブは、三次元的に延びる形状を有するため、カーボンナノチューブ同士が接触しやすく、導電パスを形成しやすい。また、伸長されても導電パスが切断しにくい。よって、分岐型ではない直線状のカーボンナノチューブを用いた場合と比較して、含有量が少量であっても、十分な導電性が発現し、伸長時の導電性の低下も小さい。結果、柔軟で導電性に優れる導電性熱可塑性エラストマー組成物を実現することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

住友理工株式会社
ブロック装置
9日前
住友理工株式会社
産業用ホース
19日前
住友理工株式会社
気液分離装置
2か月前
住友理工株式会社
動作判別装置
23日前
住友理工株式会社
接触検知装置
2か月前
住友理工株式会社
筒型防振装置
2か月前
住友理工株式会社
接触検知装置
2か月前
住友理工株式会社
冷却用熱交換器
1か月前
住友理工株式会社
冷却用熱交換器
1か月前
住友理工株式会社
動作判別システム
23日前
住友理工株式会社
カップ付シートラバー
6日前
住友理工株式会社
モータ支持用の筒型防振装置
1か月前
住友理工株式会社
電動コンプレッサの支持構造
1か月前
住友理工株式会社
モータマウント用の筒型防振装置
1か月前
住友理工株式会社
水分解用光触媒固定部材およびその製造方法
2か月前
住友理工株式会社
冷却用熱交換器及び冷却用熱交換器の製造方法
23日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン周辺構造の支持装置
1か月前
住友理工株式会社
車両用冷却液輸送ホース用組成物および車両用冷却液輸送ホース
1か月前
住友理工株式会社
防振防音装置、防振防音機能付きブラケット、および車両用電動補機の固定構造
2か月前
住友理工株式会社
マトリックスポリマーにフィラーが分散されたポリマー複合材料を解析する方法
3日前
住友理工株式会社
導電性熱可塑性エラストマー組成物、それを用いた導電性シート、および導電性シートの製造方法
5日前
東ソー株式会社
摺動部材
3か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
3か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
9日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
3か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
3か月前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
13日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
3か月前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
6日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
愛知電機株式会社
加熱処理設備
2か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
1か月前
花王株式会社
樹脂組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
2か月前
続きを見る