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公開番号
2025127230
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-01
出願番号
2024023838
出願日
2024-02-20
発明の名称
(メタ)アクリル酸の製造方法
出願人
株式会社日本触媒
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C07C
51/377 20060101AFI20250825BHJP(有機化学)
要約
【課題】 3-ヒドロキシカルボン酸からの(メタ)アクリル酸の製造を高い生産性で、かつ反応液の高粘度化を抑制して長時間安定的に行うことができる製造方法を提供する。
【解決手段】 3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む原料を反応して(メタ)アクリル酸を得る工程を含む(メタ)アクリル酸の製造方法であって、該製造方法は、3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む反応液中におけるカルボン酸の中和率を1~50モル%にして反応を行う工程を含むことを特徴とする(メタ)アクリル酸の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む原料を反応して(メタ)アクリル酸を得る工程を含む(メタ)アクリル酸の製造方法であって、
該製造方法は、3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む反応液中におけるカルボン酸の中和率を1~50モル%にして反応を行う工程を含む
ことを特徴とする(メタ)アクリル酸の製造方法。
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
前記反応を行う工程は、アルカリ金属化合物を添加して行われることを特徴とする請求項1に記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
【請求項3】
前記反応液中における3-ヒドロキシカルボン酸の平均縮合度が3以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
【請求項4】
前記反応液の温度は130~250℃であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
【請求項5】
前記反応液の圧力は常圧又は減圧であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
【請求項6】
3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む原料を用いて親水性樹脂を製造する方法であって、
該製造方法は、3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む反応液中におけるカルボン酸の中和率を1~50モル%にして(メタ)アクリル酸を生成させる反応工程と、
該反応工程で得られた(メタ)アクリル酸を含む単量体成分を重合して親水性樹脂を生成させる重合工程を含み、
該反応工程で得られる生成物中の主生成物が(メタ)アクリル酸であることを特徴とする親水性樹脂の製造方法。
【請求項7】
前記親水性樹脂が吸水性樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の親水性樹脂の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、(メタ)アクリル酸の製造方法に関する。より詳しくは、3-ヒドロキシカルボン酸又はその縮合物を含む原料から(メタ)アクリル酸を得る製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
(メタ)アクリル酸は、アクリル樹脂や親水性樹脂の原料として工業的に広く利用されている。(メタ)アクリル酸の製造方法としては、固定床多管式連続反応器を用い酸化物触媒の存在下、化石資源由来の原料であるプロピレンやイソブチレンを接触気相酸化によりアクロレインやメタクロレインとし、これを更に接触気相酸化する二段酸化方法が一般的である(特許文献1~7参照)。しかしながら、近年の環境問題への意識の高まり等を受けて化石資源からではなく、再生可能資源から(メタ)アクリル酸を製造することが望まれており、再生可能資源であるバイオマス等を利用して、(メタ)アクリル酸を商業的規模で経済的に製造する試みが行われている。
【0003】
バイオマスからの(メタ)アクリル酸の生成方法としては、農作物等の天然物から、又は、セルロース等を分解して糖類を得た後、糖類を更に発酵させて3-ヒドロキシプロピオン酸(以下、3HPとも称す。)や3-ヒドロキシイソ酪酸等の3-ヒドロキシカルボン酸を得、この3-ヒドロキシカルボン酸を反応する方法が挙げられ、3-ヒドロキシカルボン酸の重合物を含む組成物を生成させる工程と該組成物から100℃を超える温度で(メタ)アクリル酸を生成させる液相反応を行う工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法(特許文献8参照)や、液相で120~250℃で3-ヒドロキシカルボン酸を反応してアクリル酸を得る製造方法であって、3-ヒドロキシカルボン酸のオリゴマーと3-ヒドロキシカルボン酸モノマーとの比率を特定の範囲にするアクリル酸の製造方法(特許文献9、10参照)や、触媒としてアクリル酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等を用いてポリプロピオラクトンを分解してアクリル酸を製造する方法が開示されている(特許文献11~14参照)。また、3-ヒドロキシプロピオン酸又は乳酸を150℃より高い温度で3-ヒドロキシプロピオン酸又は乳酸の金属塩と水を含有する液状混合物と接触させて反応によりアクリル酸を製造する方法が開示されている(特許文献15参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2005/095320号
国際公開第2007/106100号
特表2006-518766号公報
特開2000-159724号公報
国際公開第2012/091114号
特表2004-532855号公報
国際公開第2011/002892号
特許第6078447号
米国特許第10252970号明細書
米国特許第9809526号明細書
米国特許第10065914号明細書
米国特許第10703707号明細書
米国特許第10626073号明細書
米国特許第1099989号明細書
特許第6290257号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のとおり、バイオマスからの(メタ)アクリル酸の生成方法として天然物から3-ヒドロキシカルボン酸を得、それを反応して(メタ)アクリル酸を製造する方法が知られているが、3-ヒドロキシカルボン酸からアクリル酸への反応は反応速度が遅く、アクリル酸の生産性が低い。このため(メタ)アクリル酸の製造プロセスを不必要に高価にし、工業的な生産性の観点からは望ましい製造方法とはいえない。生産性を高めるために高温条件で反応すると、製造装置の運転トラブルの原因となる(メタ)アクリル酸の重合リスクが高くなってしまう。またバイオマスからの(メタ)アクリル酸製造ではバイオマス特有の不純物により反応液の高粘度化を招き、反応装置の運転継続が困難になることがある。
このようにバイオマスから(メタ)アクリル酸を高い生産性で長時間安定的に製造するためには種々の課題がある。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、3-ヒドロキシカルボン酸からの(メタ)アクリル酸の製造を高い生産性で、かつ反応液の高粘度化を抑制して長時間安定的に行うことができる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、3-ヒドロキシカルボン酸を原料とする(メタ)アクリル酸の製造を高い生産性で、かつ反応液の高粘度化を抑制して長時間安定的に継続することができる製造方法について検討し、3-ヒドロキシプロピオン酸及び/又はその縮合物を含む反応液中におけるカルボン酸を所定の中和率となるように中和して反応を行うようにすると、(メタ)アクリル酸を高い生産性で製造することができ、かつ反応液の高粘度化を防いで(メタ)アクリル酸の製造を長時間安定的に継続することができることを見出し、このようにして得られた(メタ)アクリル酸を使用する親水性樹脂の好適な製造方法も見出し、本発明に到達したものである。
【0008】
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む原料を反応して(メタ)アクリル酸を得る工程を含む(メタ)アクリル酸の製造方法であって、
該製造方法は、3-ヒドロキシカルボン酸及び/又はその縮合物を含む反応液中におけるカルボン酸の中和率を1~50モル%にして反応を行う工程を含む
ことを特徴とする(メタ)アクリル酸の製造方法。
【0009】
[2]前記反応を行う工程は、アルカリ金属化合物を添加して行われることを特徴とする[1]に記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
【0010】
[3]前記反応液中における3-ヒドロキシカルボン酸の平均縮合度が3以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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