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公開番号2025130191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-08
出願番号2024027197
出願日2024-02-27
発明の名称ブレージングシート
出願人MAアルミニウム株式会社
代理人個人
主分類C22C 21/00 20060101AFI20250901BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】ブレージングシートを提供する。
【解決手段】心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材を有するブレージングシートであって、ろう材は、Siを1.5質量%以上14.0質量%以下、V及びTiの一方を0.010質量%以上1.5質量%以下含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、心材は、V及びTiの他方を0.010質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、ろう材のRD-TD平行面は、10000μm2の観察視野に、円相当径で10.000μm以上の径を有するV及びTiの一方を含有する金属間化合物が5個未満であり、心材のRD-TD平行面は、10000μm2の観察視野に、円相当径で0.01μm以上5.00μm未満の径を有し、且つV及びTiの他方を含有する金属間化合物が10個以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材を有するブレージングシートであって、
前記ろう材は、Siを1.5質量%以上14.0質量%以下、V及びTiの一方を0.010質量%以上1.5質量%以下含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、
前記心材は、V及びTiの他方を0.010質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、
前記ろう材のRD-TD平行面は、10000μm

の観察視野に、円相当径で10.00μm以上の径を有し、且つ前記一方を含有する金属間化合物が5個未満であり、
前記心材のRD-TD平行面は、10000μm

の観察視野に、円相当径で0.01μm以上5.00μm未満の径を有し、且つ前記他方を含有する金属間化合物が10個以上であることを特徴とするブレージングシート。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記心材が、以下の添加元素1~4のいずれか或いは任意の複数の組み合わせをさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載のブレージングシート。
添加元素1:Mn,Si,Fe及びCuであり、Mn含有量は0.10質量%以上2.0質量%以下であり、Si含有量は0.05質量%以上1.5質量%以下であり、Fe含有量は0.05質量%以上1.0質量%以下であり、Cu含有量は0.010質量%以上2.0質量%以下である。
添加元素2:Mgであり、Mg含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。
添加元素3:Znであり、Zn含有量は0.01質量%以上5.0質量%以下である。
添加元素4:Cr,Zr及びSrのうち、いずれか一種或いは任意の複数の組み合わせであり、Cr含有量は0.01質量%以上0.35質量%以下であり、Zr含有量は0.01質量%以上0.35質量%以下であり、Sr含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。
【請求項3】
前記ろう材が、Znを0.01質量%以上5.0質量%以下さらに含有することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のブレージングシート。
【請求項4】
他方の面が犠牲材で形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のブレージングシート。
【請求項5】
前記ろう材が、Znを0.01質量%以上5.0質量%以下さらに含有し、他方の面が犠牲材で形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のブレージングシート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレージングシートに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
アルミニウム合金を用いて製造される熱交換器は、各部材を接合する技術としてろう付を用いる。ろう付は、固相線温度が580℃以下のAl-Si合金からなるろう材を心材に貼り合わせたブレージングシートを用いて、600℃近傍の熱処理でろう材のみを溶融させ、溶融ろうが部材間に流動、冷却することで金属結合による強力な接合が達成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-17116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のろう付は一括で多くの接合部を強固に接合できる優れた技術であるが、いくつかの課題もある。ろう付は構造体となった熱交換器を高温熱処理するものであるが、部材の厚みや大きさ、配置や形状など様々な部品があるためこれらの昇温速度に差が生じる。すなわち、昇温しやすい部材は昇温しにくい部材より長く高温環境に曝されることや、或いは過昇温となる場合がある。この際、溶融したろうが心材を侵食(エロージョン)して材料強度や耐食性に大きな悪影響を与える。
【0005】
このような溶融ろうによる心材の侵食に対して、特許文献1では、ろう付加熱時の芯材再結晶粒を粗大化させて、ブレージングシートの耐エロージョン性を向上させている。しかしながら、溶融ろうは毛管力や重力によって局所的に集中することもあり、溶融ろうが過剰に供給されると耐エロージョン性を発揮できない恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は、耐エロージョン性に優れたブレージングシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に対して本発明者は、ろう材にV及びTiの一方を含有し、心材にV及びTiの他方を含有し、さらにろう材のV及びTiの一方を含有する粗大な化合物の分布を制御すると共に、心材のV及びTiの他方を含有する微細な化合物の分布を制御することで、クラッド材に熱処理を施した際に、溶融したろう材(以下、「溶融したろう材」を溶融ろうと称す場合がある。)のV及びTiの一方と心材のV及びTiの他方とによる高融点の化合物を生成して、溶融ろうによる心材の侵食を低減することを見出した。
【0008】
本発明は、心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材を有するブレージングシートであって、前記ろう材は、Siを1.5質量%以上14.0質量%以下、V及びTiの一方を0.010質量%以上1.5質量%以下含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、前記心材は、V及びTiの他方を0.010質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、前記ろう材のRD-TD平行面は、10000μm

の観察視野に、円相当径で10.00μm以上の径を有し、且つ前記一方を含有する金属間化合物が5個未満であり、前記心材のRD-TD平行面は、10000μm

の観察視野に、円相当径で0.01μm以上5.00μm未満の径を有し、且つ前記他方を含有する金属間化合物が10個以上であることを特徴とする。
【0009】
ろう材がV及びTiの一方を含有し、心材がV及びTiの他方を含有するとは、具体的には、ろう材がVを含有する場合は心材がTiを含有することであり、ろう材がTiを含有する場合は心材がVを含有することである。
【0010】
[ろう材]
Si:1.5質量%以上14.0質量%以下
Siはろう付の際、接合部にフィレットを形成するために添加される。Si含有量が1.5質量%未満であると、ろうが不足し接合が不十分となる。Si含有量が14.0質量%を超えると材料が硬く脆くなるため、素材製造が困難になる。
(【0011】以降は省略されています)

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