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公開番号
2025138863
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-25
出願番号
2025114755,2023552974
出願日
2025-07-07,2022-10-07
発明の名称
過共晶材料の製造方法
出願人
学校法人千葉工業大学
,
株式会社ヂーマグ
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B22D
27/02 20060101AFI20250917BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】本発明は、従来にはない新たな金属組織を有する過共晶材料の製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の過共晶材料の製造方法は、過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金を共晶点の温度以上かつ液相線以上の温度まで加熱する加熱工程と、前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電磁力を印加することで、前記過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金の初晶を前記過共晶材料の表層部に偏析させる冷却工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
過共晶材料の製造方法であって、
過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金を共晶点の温度以上かつ液相線以上の温度まで加熱する加熱工程と、
前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電磁力を印加することで、前記過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金の初晶を前記過共晶材料の表層部に偏析させる冷却工程と、を含むことを特徴とする、過共晶材料の製造方法。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記冷却工程では、51.5kN/m
3
以上260kN/m
3
以下の電磁力密度の電磁力を前記溶湯に印加することを特徴とする、請求項1記載の過共晶材料の製造方法。
【請求項3】
過共晶材料の製造方法であって、
過共晶Al-Si合金を共晶点の温度以上かつ液相線以上の温度まで加熱する加熱工程と、
前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電流を作用させることで、前記過共晶Al-Si合金の初晶を前記過共晶材料の表層部に偏析させる冷却工程と、を含むことを特徴とする、過共晶材料の製造方法。
【請求項4】
前記冷却工程では、255kA/m
2
以上637kA/m
2
以下の電流密度の電流を前記溶湯に印加することを特徴とする、請求項3記載の過共晶材料の製造方法。
【請求項5】
前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電磁力を印加することで、 過共晶材料の表層部にのみ初晶Al
13
Fe
4
を偏析させ、過共晶材料の内部及び表層部に前記初晶Al
13
Fe
4
よりも微細な共晶Al
13
Fe
4
を晶出させることを特徴とする請求項1または2に記載の過共晶材料の製造方法。
【請求項6】
過共晶材料の表層部にのみ初晶Siを偏析させ、過共晶材料の内部及び表層部に前記初晶Siよりも微細な共晶を晶出させることを特徴とする請求項3または4に記載の過共晶材料の製造方法。
【請求項7】
前記冷却工程では、172kN/m
3
以上223kN/m
3
以下の電磁力密度の電磁力を前記溶湯に印加することを特徴とする、請求項1に記載の過共晶材料の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、過共晶材料の製造方法に関する。
本願は、2021年10月7日に、米国に仮出願された63/253,131に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
溶湯の凝固過程で晶出する硬質の金属間化合物等(以下、固相粒子と記す)は、凝固過程により生成される金属材料の諸特性に様々な影響を及ぼす。所望の材料特性を得るために不可欠な場合もあれば、除去が必要なケースもある。一般に前者においては、その分布や形態が重視され、後者においては、固相粒子を分離除去するためのプロセス技術の確立が必要とされる。
【0003】
溶湯中に遊離している固相粒子は、電磁力の印加によって分離可能であると報告されている(非特許文献1)。これは溶融金属に作用する電磁力の反作用を利用するものである。電磁分離理論によると、電気伝導率の小さい固相粒子は、電磁力と反対方向に移動する。そして、固相粒子は溶湯の表層部まで移動するので、固相粒子を除去することができる。あるいは、所望の材料特性を得るために、表層部に移動した固相粒子をそのまま溶湯内に保持することも考えられる。したがって、電磁分離理論の利用は、凝固組織制御および溶湯清浄化において興味深いと言える。しかし実際に理論通りの効果が得られるか否かついては不明な点も多い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
朴▲俊▼杓、佐々健介、浅井滋生:日本金属学会誌、59(1995)、312-318、10.2320/jinstmet1952.59.3_312
P.D.Desai, H.M.James and C.Y.Ho:CINDAS Report 65 March 1983,9-38.
A.Kofler: Z.Metallkde, 41 (1950)、 221-226.
E.Scheil: Z.Metallkde, 45 (1954), 298-309.
L.M.Hogan: J.Aust. Inst. Met., 9 (1964), 228-239.
E.Talaat and F.Hasse: Mater. Trans., JIM, 41 (2000), 507-515, 10.2320/matertrans1989.41.507.
茂木徹一、大野篤美: 軽金属 38 (1988), 96-101, 10.2464/jilm.38.96.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、金属材料の一種である過共晶材料として、過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金を含む過共晶材料が知られている。これらの過共晶材料には様々な材料特性が求められている。過共晶材料の材料特性を決定づける要因の1つとして、過共晶材料の金属組織が挙げられる。金属組織としては、例えば表層部組織、内部組織が挙げられる。表層部の組織を制御する方法として、上述した電磁分離理論の利用が挙げられるが、過共晶材料が電磁分離理論に従った挙動を示すとは限られない。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来にはない新たな金属組織を有する過共晶材料の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
「1」上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、過共晶材料の製造方法であって、過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金を共晶点の温度以上かつ液相線以上の温度まで加熱する加熱工程と、前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電磁力を印加することで、前記過共晶Al-Fe合金または過共晶Al-Si合金の初晶を前記過共晶材料の表層部に偏析させる冷却工程と、を含むことを特徴とする過共晶材料の製造方法が提供される。
【0008】
「2」本発明の他の観点によれば、前記「1」に記載の過共晶材料の製造方法において、前記冷却工程では、51.5kN/m
3
以上260kN/m
3
以下の電磁力密度の電磁力を前記溶湯に印加することが好ましい。
【0009】
「3」本発明のある観点によれば、過共晶Al-Si合金を共晶点の温度以上かつ液相線以上の温度まで加熱する加熱工程と、前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電流を作用させることで、前記過共晶Al-Si合金の初晶を前記過共晶材料の表層部に偏析させる冷却工程と、を含むことを特徴とする過共晶材料の製造方法を提供できる。
「4」前記「3」に記載の過共晶材料の製造方法において、前記冷却工程では、255kA/m
2
以上637kA/m
2
以下の電流密度の電流を前記溶湯に印加することが好ましい。
【0010】
「5」前記「1」または「2」に記載の過共晶材料の製造方法において、前記加熱工程により生成された溶湯を冷却しつつ前記溶湯に電磁力を印加することで、過共晶材料の表層部にのみ初晶Al
13
Fe
4
を偏析させ、過共晶材料の内部及び表層部に前記初晶Al
13
Fe
4
よりも微細な共晶Al
13
Fe
4
を晶出させることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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