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公開番号2025139886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024038968
出願日2024-03-13
発明の名称鉄道車両の輪軸検査装置、鉄道車両の輪軸検査方法及び鉄道車両の輪軸検査プログラム
出願人川崎車両株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B61K 9/02 20060101AFI20250919BHJP(鉄道)
要約【課題】鉄道車両の輪軸検査装置において、台車が車体を支持した状態で輪軸の正確な検査を容易に行うことを目的とする。
【解決手段】本開示の一態様に係る鉄道車両の輪軸検査装置は、センサの検出信号に基づいてプレ補正測定値を算出し、算出したプレ補正測定値を、無負荷状態の対象輪軸におけるポスト補正測定値に補正するように構成された処理回路を備え、処理回路は、負荷状態において対象輪軸に掛かる下方荷重に相当する荷重値を取得することと、対象輪軸の種別を示す種別情報を取得することと、種別に対応する補正係数を取得することと、荷重値及び補正係数に基づいて補正量を算出することと、センサの検出信号に基づいてプレ補正測定値を算出することと、補正量を用いてプレ補正測定値を補正してポスト補正測定値を算出することと、を行うように構成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
台車が車体を支持した負荷状態で前記台車の対象輪軸を検査する装置であって、
前記負荷状態において、前記対象輪軸の車輪のうち下方部分の車幅方向に向いた面までの距離を検出する少なくとも1つのセンサと、
前記センサの検出信号に基づいてプレ補正測定値を算出し、算出した前記プレ補正測定値を、無負荷状態の前記対象輪軸におけるポスト補正測定値に補正するように構成された処理回路と、を備え、
前記処理回路は、
前記負荷状態において前記対象輪軸に掛かる下方荷重に相当する荷重値を取得することと、
前記対象輪軸の種別を示す種別情報を取得することと、
前記種別に対応する補正係数を取得することと、
前記荷重値及び前記補正係数に基づいて補正量を算出することと、
前記センサの検出信号に基づいて前記プレ補正測定値を算出することと、
前記補正量を用いて前記プレ補正測定値を補正して前記ポスト補正測定値を算出することと、
を行うように構成されている、鉄道車両の輪軸検査装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記補正係数を取得することは、前記対象輪軸の前記種別に対応する可変係数を取得することと、前記対象輪軸の車輪径に相当する車輪径値を取得することと、前記可変係数を前記車輪径値に乗算して前記補正係数を算出することと、を含み、
前記補正量を算出することは、前記補正係数を前記荷重値に乗算して前記補正量を算出することを含む、請求項1に記載の鉄道車両の輪軸検査装置。
【請求項3】
複数の前記種別にそれぞれ関連付けて複数の前記可変係数を記憶したメモリを更に備え、
前記可変係数を取得することは、前記メモリを参照して、取得した前記種別情報に対応する前記可変係数を取得することを含む、請求項2に記載の鉄道車両の輪軸検査装置。
【請求項4】
前記センサは、前記対象輪軸の前記車輪の周方向において互いに離間した複数箇所で前記距離を測定し、
前記プレ補正測定値を算出することは、前記センサの検出信号に基づいて複数の前記プレ補正測定値に相当する仮プレ補正測定値を算出し、算出した複数の前記仮プレ補正測定値の平均値を前記プレ補正測定値として算出することを含む、請求項1又は2に記載の鉄道車両の輪軸検査装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサは、前記負荷状態において前記対象輪軸の前記車輪のうち下方部分のフランジの車幅方向外方に向いた外面までの第1距離を検出する第1センサと、前記負荷状態において前記車輪のうち下方部分の車幅方向内方に向いた内面までの第2距離を検出する第2センサと、を含み、
前記プレ補正測定値は、第1プレ補正測定値及び第2プレ補正測定値を含み、
前記プレ補正測定値を算出することは、前記第1センサの検出信号に基づいて前記第1プレ補正測定値を算出することと、前記第2センサの検出信号に基づいて前記第2プレ補正測定値を算出することと、を含み、
前記ポスト補正測定値は、第1ポスト補正測定値及び第2ポスト補正測定値を含み、
前記ポスト補正測定値を算出することは、前記補正量を用いて前記第1プレ補正測定値を補正して前記第1ポスト補正測定値を算出することと、前記補正量を用いて前記第2プレ補正測定値を補正して前記第2ポスト補正測定値を算出することと、を含む、請求項1又は2に記載の鉄道車両の輪軸検査装置。
【請求項6】
前記対象輪軸の前記種別情報を検出する第3センサを更に備える、請求項1又は2に記載の鉄道車両の輪軸検査装置。
【請求項7】
前記処理回路は、
前記対象輪軸における前記ポスト補正測定値に関する正常値を取得することと、
前記ポスト補正測定値に関する前記正常値と前記ポスト補正測定値との比較に基づき、前記ポスト補正測定値に関し異常の有無を判定することと、
を更に行うように構成されている、請求項1又は2に記載の鉄道車両の輪軸検査装置。
【請求項8】
台車が車体を支持した負荷状態で前記台車の対象輪軸を検査する方法であって、
前記負荷状態において前記対象輪軸に掛かる下方荷重に相当する荷重値を取得することと、
前記対象輪軸の種別を示す種別情報を取得することと、
前記種別に対応する補正係数を取得することと、
前記負荷状態において、前記対象輪軸の車輪のうち下方部分の車幅方向に向いた面までの距離に基づいて、プレ補正測定値として算出することと、
前記荷重値及び前記補正係数に基づいて補正量を算出することと、
前記補正量を用いて前記プレ補正測定値を補正して、無負荷状態の前記対象輪軸におけるポスト補正測定値を算出することと、
を備える、鉄道車両の輪軸検査方法。
【請求項9】
請求項8に記載された鉄道車両の輪軸検査方法を処理回路に行わせる、鉄道車両の輪軸検査プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、鉄道車両の輪軸検査装置、鉄道車両の輪軸検査方法及び鉄道車両の輪軸検査プログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、台車が車体を支持した負荷状態で前記台車の輪軸を検査する輪軸検査装置が記載されている。当該輪軸検査装置は、鉄道車両が走行するレール及び車輪の外側に配置され、車輪のフランジの外面までの第1距離を測定する第1距離センサと、レール及び車輪の内側に配置され、車輪の内面までの第2距離を測定する第2距離センサと、測定した第1距離及び第2距離に基づき車輪のフランジの厚みを算出する算出手段と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平7-243845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
台車が車体を支持した負荷状態では、車体からの下方荷重が車軸の両端部に負荷されるため、車軸が撓むことになる。前記輪軸検査装置は、当該負荷状態において、第1距離センサの検出信号に基づいて第1距離を測定し、第2距離センサの検出信号に基づいて第2距離を測定する。したがって、当該第1距離及び当該第2距離は、それぞれ、輪軸に掛かる下方荷重の変動に依存して変動してしまう。また、例えば、前記輪軸検査装置と同様の手法により、負荷状態で、第1距離センサの検出信号に基づいて輪軸の車幅方向の中心を通って鉛直方向に延びる中心線からフランジの外面までのフランジ外面距離を算出し、当該中心線から車輪の内面までの車輪内面距離を算出するような場合、算出した当該フランジ外面距離及び当該車輪内面距離は、それぞれ、輪軸に掛かる下方荷重の変動に依存して変動してしまう。これにより、算出した当該フランジ外面距離及び当該車輪内面距離を無負荷状態の輪軸単体の正常値と比較するのが難しかった。したがって、輪軸の正確な検査を容易に行うことができなかった。
【0005】
そこで、本開示は、鉄道車両の輪軸検査装置において、台車が車体を支持した状態で輪軸の正確な検査を容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る鉄道車両の輪軸検査装置は、台車が車体を支持した負荷状態で前記台車の対象輪軸を検査する装置であって、前記負荷状態において、前記対象輪軸の車輪のうち下方部分の車幅方向に向いた面までの距離を検出する少なくとも1つのセンサと、前記センサの検出信号に基づいてプレ補正測定値を算出し、算出した前記プレ補正測定値を、無負荷状態の前記対象輪軸におけるポスト補正測定値に補正するように構成された処理回路と、を備え、前記処理回路は、前記負荷状態において前記対象輪軸に掛かる下方荷重に相当する荷重値を取得することと、前記対象輪軸の種別を示す種別情報を取得することと、前記種別に対応する補正係数を取得することと、前記荷重値及び前記補正係数に基づいて補正量を算出することと、前記センサの検出信号に基づいて前記プレ補正測定値を算出することと、前記補正量を用いて前記プレ補正測定値を補正して前記ポスト補正測定値を算出することと、を行うように構成されている。
【0007】
本開示の一態様によれば、負荷状態の対象輪軸におけるプレ補正測定値が無負荷状態の対象輪軸におけるポスト補正測定値に補正されるため、台車が車体を支持した状態で輪軸の正確な検査を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係る輪軸検査装置のブロック図である。
図2は、負荷状態における輪軸を車両長手方向から見たときの概略図である。
図3は、フランジ外面距離及び車輪内面距離の算出を説明する概略図である。
図4は、鉄道車両の輪軸検査装置の処理回路により行われる処理のフローチャートである。
図5は、図4の補正係数を取得する処理のサブルーチンである。
図6は、可変係数のデータベースを示す図面である。
図7は、対象輪軸の車輪径値の変動による補正係数の変動を示すグラフである。
図8は、車輪径値が相違する3つの対象輪軸それぞれの荷重値の変動による補正量の変動を示すグラフである。
図9は、対象輪軸の車輪の周方向において互いに離間した複数箇所で第1距離センサ及び第2距離センサにより第1距離及び第2距離を検出する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。なお、以下の説明では、鉄道車両2が走行する方向を車両長手方向(前後方向)と定義し、それに直交する横方向を車幅方向(左右方向)と定義する。
【0010】
図1は、実施形態に係る輪軸検査装置1のブロック図である。図2は、負荷状態における輪軸35を車両長手方向から見たときの概略図である。図1及び図2に示すように、輪軸検査装置1は、鉄道車両2の台車32が車体30を支持した負荷状態(以下単に「負荷状態」と称する。)で台車32の輪軸35を検査する装置である。鉄道車両2は、車体30と、二次サスペンション31(例えば、空気バネ)を介して車体30を下方から支持する台車32と、を備える。台車32は、台車枠33と、輪軸35と、輪軸35を回転自在に支持する軸箱36と、台車枠33と軸箱36との間に介設された一次サスペンション37(例えば、コイルバネ)と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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