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公開番号2025141682
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024041727
出願日2024-03-15
発明の名称細胞剥離方法及び細胞剥離システム
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/071 20100101AFI20250919BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞を培養基材から剥離する際に、細胞の生存率と剥離率がともに高くなるような細胞剥離方法及び細胞剥離方法を提供すること。
【解決手段】培養基材の上で培養された接着細胞の剥離方法であって、前記培養基材に対して、超音波帯域の振動を付与する振動付与工程、及び前記培養基材の培養面に対して、せん断力を付与するせん断力付与工程を含み前記振動付与工程の開始が、前記せん断力付与工程の開始よりも先であり、前記せん断力は超音波の振動以外の手段によって付与されることを特徴とする細胞の剥離方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
培養基材の上で培養された接着細胞の剥離方法であって、
前記培養基材に対して、超音波帯域の振動を付与する振動付与工程、及び
前記培養基材の培養面に対して、せん断力を付与するせん断力付与工程
を含み
前記振動付与工程の開始が、前記せん断力付与工程の開始よりも先であり、
前記せん断力は超音波の振動以外の手段によって付与されることを特徴とする細胞の剥離方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記せん断力は前記培養基材へ付与される叩打、振とう、揺動、及び偏心回転、並びに前記培養基材への液体の吐出からなる群から選択される少なくとも一つにより付与されることを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項3】
前記振動付与工程において付与される前記超音波帯域の振動は、最大振幅が10μm以下の振動源によってもたらされることを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項4】
前記振動付与工程の開始時刻における前記細胞と前記培養基材との接着力をA1
前記せん断力付与工程の開始時刻における前記細胞と前記培養基材との接着力をA2
前記振動付与工程及び前記せん断力付与工程のいずれも終了した時刻における前記細胞と前記培養基材との接着力をA3としたとき、A1,A2及びA3の関係が式1を満たすことを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
A1>A2>A3(式1)
【請求項5】
前記振動付与工程の開始時刻における前記細胞と前記培養基材との接着面積をB1
前記せん断力付与工程の開始時刻における前記細胞と前記培養基材との接着面積をB2
前記振動付与工程及び前記せん断力付与工程のいずれも終了した時刻での接着面積をB3としたとき、B1、B2、B3の関係が式2、及び式3を満たすことを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
B2<0.5×B1(式2)
0≦B3<B2(式3)
【請求項6】
前記振動付与工程の開始時刻に前記細胞の光学的な測定によって取得される輝度情報をC1
前記せん断力付与工程の開始時刻に前記細胞の光学的な測定によって取得される輝度情報をC2
としたとき、C1、C2の関係が式4を満たすことを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
C1<C2(式4)
【請求項7】
前記せん断力付与工程で与えられるせん断力の大きさが経時的に変化することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項8】
前記せん断力付与工程で与えられるせん断力の大きさが周期的に変化することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項9】
前記せん断力付与工程において、付与されるせん断力の方向が経時的に変化することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項10】
前記せん断力付与工程は、互いに方向の異なる複数のせん断力を付与する工程を含む請求項1に記載の細胞剥離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、細胞剥離方法及び細胞剥離システムに関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
細胞医薬・再生医療の分野においては、大量の細胞が必要であり、特に、生体組織の多くを占める接着性細胞を効率的かつ安定的に供給することが求められている。
【0003】
接着性細胞の培養においては、例えばポリスチレン製ディッシュのような培養基材上での細胞の培養、培養基材からの細胞の剥離、細胞の回収及び洗浄の各工程を経て、目的とする細胞を取得する。細胞をさらに増やす際には、取得した細胞の一部を新しい培養基材に移して培養する、いわゆる継代操作を行なう。このような細胞の取得、及び継代培養の工程の中でも、細胞に対するダメージを与えずに、高い剥離率で回収するために、剥離方法の検討がされている。
【0004】
一方、せん断力を用いた細胞剥離方法が提案されている。特許文献1には、細胞と、培地又は液体とを保持する容器に対して超音波振動を付与し、細胞の少なくとも一部を容器から剥離させる細胞剥離装置の開示がある。また特許文献2には、培養液の流動による機械的な刺激により細胞を剥離させる方法の開示がある。本発明者らは上記先行技術について課題を見出した。すなわち、容器に対する接着力が大きい細胞のように、剥離が困難な細胞を取り扱う場合などに、より剥離効率が強い条件で剥離を行うと細胞の生存率が低下する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2016/047368号明細書
特開第2013/57636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本開示は、細胞の生存率と剥離率がともに高くなるような細胞剥離方法、及びそれを用いた細胞剥離システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、細胞の剥離方法を検討する中で、培養基材に超音波帯域の振動を付与した後に培養基材の培養面に対してせん断力を付与した場合に、細胞にダメージを与えることなく高効率に剥離が可能である事を見出した。
すなわち、本開示に係る細胞剥離方法は、
培養基材の上で培養された接着細胞の剥離方法であって、
前記培養基材に対して、超音波帯域の振動を付与する振動付与工程、及び
前記培養基材の培養面に対して、せん断力を付与するせん断力付与工程
を含み
前記振動付与工程の開始が、前記せん断力付与工程の開始よりも先であり、
前記せん断力は超音波の振動以外の手段によって付与されることを特徴とする。
また、本開示に係る細胞剥離システムは、
培養基材の上で培養された接着細胞を剥離する剥離部、及び制御部を有する細胞剥離システムであって、
前記剥離部は、前記培養基材に対して、超音波帯域の振動を与える振動付与部、及び前記培養基材の培養面に対して、せん断力を付与する、せん断力付与部を有し、
前記制御部は、前記振動付与部の駆動の開始が、前記せん断力付与部の駆動の開始よりも先となるよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、細胞の生存率と剥離率がともに高くなるような、細胞剥離方法及びそれを用いた細胞剥離システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の細胞の剥離方法を説明する図である。
本開示の細胞の剥離方法を説明する図である。
本開示の細胞の剥離方法を説明する図である。
本開示の細胞の剥離方法を説明する図である。
本開示の圧電体の一例を説明する概略図である。
本開示で超音波帯域の振動を与える振動付与の機構を説明する図である。
ボルト締めランジュバン型振動子を説明する図である。
張り付け型振動子を説明する図である。
本開示の細胞剥離システムの一例を示す図である。
本開示の細胞剥離システムの一例を示す図である。
本開示の実施例で用いた接着力測定装置を説明する図である。
本開示の実施の形態で利用できる超音波帯域の振動を付与する機構を有する装置1を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置2を説明する図である。
本開示の実施の形態で利用できる超音波帯域の振動とせん断力を付与するために用いる機構を有する装置3を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置4を説明する図である。
本開示の実施の形態で利用できる超音波帯域の振動とせん断力を付与するために用いる機構を有する装置5を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置6を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置6を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置7を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置8を説明する図である。
本開示でせん断力を付与するために用いる機構を有する装置9を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係る細胞剥離方法について説明する。
(細胞剥離方法)
本開示は、培養基材の上で培養された接着細胞の剥離方法であって、
前記培養基材に対して、超音波帯域の振動を付与する振動付与工程、及び
前記培養基材の培養面に対して、せん断力を付与するせん断力付与工程
を含み
前記振動付与工程の開始が、前記せん断力付与工程の開始よりも先であり、
前記せん断力は超音波の振動以外の手段によって付与されることを特徴とする細胞の剥離方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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