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公開番号2025141931
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2025040287
出願日2025-03-13
発明の名称感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03F 7/004 20060101AFI20250919BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】250℃以下の低温硬化であっても硬化膜の耐熱性を高めることができ、硬化膜の機械伸度に優れ、銅に対する高い密着性と高い耐薬品性を有する感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜を提供すること。
【解決手段】本発明の感光性樹脂組成物は、下記(A)~(C)成分:(A)ポリアミック酸エステル、(B)酸無水物化合物、及び(C)光重合開始剤を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)~(C)成分:
(A)ポリアミック酸エステル、
(B)酸無水物化合物、及び
(C)光重合開始剤を含む、感光性樹脂組成物。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記(B)成分がアルコキシシリル基を含まない分子量100以上の酸無水物である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(A)成分の100質量部に対する、前記(B)成分の割合が1.5質量部以上である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項4】
前記(A)成分が、下記一般式(1)の構造を有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
TIFF
2025141931000022.tif
26
162
(式中、X

は4価の有機基、Y

は2価の有機基、R

及びR

はそれぞれ独立に、水素原子又は1価の有機基であり、これらの少なくとも一方は炭素数1~40のラジカル重合性基を有する1価の有機基を表し、nは2~100の整数である。)
【請求項5】
前記(A)成分の100質量部に対する前記(B)成分の割合が2.0質量部以上である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項6】
前記感光性樹脂組成物の全質量に対する前記(B)成分の割合が0.5質量%以上である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項7】
前記(A)成分の繰り返し単位あたりの、下記式で表される側鎖当量が400以下である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
側鎖当量=前記(A)成分の繰り返し単位当たりの分子量/前記(A)成分の繰り返し単位当たりの側鎖数
【請求項8】
前記(A)成分の繰り返し単位あたりの下記式で表される側鎖当量が350以下である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
側鎖当量=前記(A)成分の繰り返し単位当たりの分子量/前記(A)成分の繰り返し単位当たりの側鎖数
【請求項9】
さらに下記成分:
(E)紫外線吸光剤
を含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項10】
前記(E)成分がキノンジアジド基を有する化合物を含む、請求項9に記載の感光性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の絶縁材料、及び半導体装置のパッシベーション膜、表面保護膜、層間絶縁膜等には、優れた耐熱性、電気特性及び機械特性を併せ持つポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、フェノール樹脂等が用いられている。これらの樹脂の中でも、感光性樹脂組成物の形態で提供されるものは、該組成物の塗布、露光、現像、及びキュアによる閉環処理(イミド化、ベンゾオキサゾール化)や熱架橋によって、耐熱性のレリーフパターン皮膜を容易に形成することができるため、従来の非感光型材料に比べて、大幅な工程短縮を可能にするという特徴を有しており、半導体装置の作製に用いられている。
【0003】
ところで、半導体装置(以下、「素子」ともいう。)は、目的に合わせて、様々な方法でプリント基板に実装される。従来の素子は、素子の外部端子(パッド)からリードフレームまで細いワイヤで接続するワイヤボンディング法により作製されることが一般的であった。しかし、素子の高速化が進み、動作周波数がGHzまで到達した今日、実装における各端子の配線長さの違いが、素子の動作に影響を及ぼすまでに至った。そのため、ハイエンド用途の素子の実装では、実装配線の長さを正確に制御する必要が生じ、ワイヤボンディングではその要求を満たすことが困難となった。
【0004】
そこで、半導体チップの表面に再配線層を形成し、その上にバンプ(電極)を形成した後、該チップを裏返し(フリップ)て、プリント基板に直接実装する、フリップチップ実装が提案されている。このフリップチップ実装では、配線距離を正確に制御できるため、高速な信号を取り扱うハイエンド用途の素子に、あるいは、実装サイズの小ささから携帯電話等に、それぞれ採用され、需要が急拡大している。さらに最近では、前工程済みのウエハーをダイシングして個片チップを製造し、支持体上に個片チップを再構築してモールド樹脂で封止し、支持体を剥離した後に再配線層を形成するファンアウトウエハーレベルパッケージ(FOWLP)と呼ばれる半導体チップ実装技術が提案されている(例えば特許文献1)。FOWLPでは、再配線層が薄い膜厚で形成されるため、パッケージの高さを薄型化できるうえ、高速伝送や低コスト化できる利点がある。このような再配線層に使用される感光性樹脂組成物を開示するものとして、例えば特許文献1や2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-025070号公報
特開2021-162834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
FOWLPでは、工程中のウエハーの反りを防止する観点等から、硬化温度(熱イミド化処理温度)が従来よりも低温であることが望まれる。しかしながら硬化温度が低温化すると、ガラス転移温度などの耐熱性や伸度などの機械強度が悪化することが課題としてあげられる。特許文献2によれば、多官能(メタ)アクリレート化合物を添加することで、耐熱性や機械特性の向上が見込めるとの記載がある。しかしながら、多官能(メタ)アクリレート化合物の添加は銅に対する密着性を悪化させる懸念があった。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みて考案されたものであり、250℃以下の低温硬化であっても硬化膜の耐熱性を高めることができ、硬化膜の機械伸度に優れ、銅に対する高い密着性と高い耐薬品性を有する感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、ポリアミック酸エステルと、酸無水物化合物とを組み合わせることで、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0009】
[1]
下記(A)~(C)成分:
(A)ポリアミック酸エステル、
(B)酸無水物化合物、及び
(C)光重合開始剤
を含む、感光性樹脂組成物。
[2]
前記(B)成分がアルコキシシリル基を含まない分子量100以上の酸無水物である、[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3]
前記(A)成分の100質量部に対する、前記(B)成分の割合が1.5質量部以上である、[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4]
前記(A)成分が、下記一般式(1)の構造を有する、[1]~[3]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
TIFF
2025141931000001.tif
26
162
(式中、X

は4価の有機基、Y

は2価の有機基、R

及びR

はそれぞれ独立に、水素原子又は1価の有機基であり、これらの少なくとも一方は炭素数1~40のラジカル重合性基を有する1価の有機基を表し、そして、nは2~100の整数である。)
[5]
前記(A)成分の100質量部に対する前記(B)成分の割合が2.0質量部以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[6]
前記感光性樹脂組成物の全質量に対する前記(B)成分の割合が0.5質量%以上である、[1]~[5]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[7]
前記(A)成分の繰り返し単位あたりの、下記式で表される側鎖当量が400以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
側鎖当量=前記(A)成分の繰り返し単位当たりの分子量/前記(A)成分の繰り返し単位当たりの側鎖数
[8]
前記(A)成分の繰り返し単位あたりの、下記式で表される側鎖当量が350以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
側鎖当量=前記(A)成分の繰り返し単位当たりの分子量/前記(A)成分の繰り返し単位当たりの側鎖数
[9]
さらに、下記成分:
(E)紫外線吸光剤
を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[10]
前記(E)成分がキノンジアジド基を有する化合物を含む、[9]に記載の感光性樹脂組成物。
[11]
前記(B)成分の分子量が1000以下である、[1]~[10]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[12]
前記(B)成分が芳香族カルボン酸無水物である、[1]~[11]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[13]
前記(B)成分が環状の酸無水物構造を有する、[1]~[11]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[14]
前記(B)成分が5員環の酸無水物構造を有する、[1]~[11]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[15]
前記(B)成分が下記一般式(2)で表される構造を有する、[1]~[14]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
JPEG
2025141931000002.jpg
29
169
(式中、R

~R

は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1~40の1価の有機基であり、これらが結合して環を形成していてもよい。)
[16]
層間絶縁膜に用いられる、[1]~[15]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[17]
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、250℃以下の低温硬化であっても硬化膜の耐熱性を高めることができ、硬化膜の伸度に優れ、銅に対する高い密着性と高い耐薬品性を有する感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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