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公開番号
2025143714
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-02
出願番号
2024043090
出願日
2024-03-19
発明の名称
ミスマッチ認識分子、ミスマッチ検出方法、疾病診断方法及びミスマッチ認識分子の製造方法
出願人
個人
代理人
個人
,
個人
主分類
C07D
471/04 20060101AFI20250925BHJP(有機化学)
要約
【課題】DNAのシトシン-シトシンのミスマッチを認識する分子を提供する。
【解決手段】下記の化学式に示すFcDANPの溶液と、塩基配列が異なる3種類のDNAの各々とFcDANPを混合した3種類の溶液を、紫外可視分光光度計で計測する。概ね375-400nmの波長範囲において、C-CミスマッチのDNAとFcDANPを含む試料が他に比べて有意に高い吸収強度を示す。
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【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
下記化学式(化1)で表される、核酸におけるシトシン-シトシンのミスマッチに結合するミスマッチ認識分子。
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2025143714000009.tif
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続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のミスマッチ認識分子を、ハイブリダイズされた核酸におけるシトシン-シトシンのミスマッチに結合させる工程と、UVスペクトル測定方法又は蛍光スペクトル測定方法により、前記ミスマッチに結合した前記ミスマッチ認識分子を検出する工程を含むことを特徴とするミスマッチ検出方法。
【請求項3】
請求項1に記載の前記ミスマッチ認識分子と、請求項2に記載の前記ミスマッチ検出方法を使用した疾病診断方法。
【請求項4】
下記化学式(化2)の左端に示すdiBoc-DAMPに、a工程においてトリフルオロ酢酸を加えて攪拌し、続けてb工程において下記化学式(化3)にて生成したフェロセンカルボン酸ペンタフルオロフェニルエステルを加え、さらにc工程において下記化学式(化4)に示す二酸化ジ-tert-ブチルを加えて攪拌し、前記化学式(化2)の右端に示すFcDAMPを生成物質として得ることを特徴とするミスマッチ認識分子の製造方法。
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発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、核酸に発生する特定のミスマッチに特異的に結合するとともに、蛍光等の識別機能を備えた分子である新規なミスマッチ認識分子と、前記ミスマッチ認識分子の前記識別機能を利用して核酸に発生する特定のミスマッチを検出するミスマッチ検出方法、さらに前記ミスマッチ認識分子と前記ミスマッチ検出方法を利用した疾病断方法、さらにまた前記ミスマッチ認識分子の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
DNAやRNA等の核酸がハイブリダイズして二本鎖となる場合に対をなす塩基の組み合わせは決まっており、具体的にはグアニン(G)にはシトシン(C)、アデニン(A)にはチミン(T)が対をなす。従って、核酸がハイブリダイズしている状態においては、全ての塩基が上記のような対を形成するのが通常であるが、場合によっては、当該核酸における塩基配列の一部が、このような対を形成できない場合がある。このように一本鎖の核酸がハイブリダイズして二本鎖を形成した場合に、正常な塩基対を形成できない塩基対のことを、一般にミスマッチと称している。
【0003】
近年、ゲノムの塩基配列中におけるミスマッチについての研究が進展している。ゲノムの塩基配列におけるミスマッチの代表例としては、核酸の塩基配列上、核酸の変位により1個の塩基が通常のものとは異なる一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism、略してSNP) が挙げられる。近年の研究で得られた知見によれば、この一塩基多型は、遺伝病の原因の一つであり、また生物の個体差を生じさせる原因の一つであると考えられている。また、製薬の分野においては、とある疾病を治療するために開発された薬剤について、薬効が得られる患者と、そうでない患者が存在することが知られているが、これら薬効の異なる患者をSNPにより識別できるようになれば、より合理的で無駄のない投薬を行うことができ、特に抗がん剤等の場合であれば副作用を抑える効果が期待できる。
【0004】
ミスマッチを検出する方法としては、従来から様々な技術が提案されている。下記特許文献1乃至3には、ミスマッチと擬似的な塩基対を形成する化合物を利用する発明が開示されており、下記特許文献4及び5には、別の一本鎖核酸をハイブリダイズさせて検出する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-261083号公報
特開2004-275179号公報
特開2006-094725号公報
WO2016/098595号公報
特開2007-312621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1乃至3に開示された発明によれば、ミスマッチを含む核酸と比較的強固な結合を形成する化合物を、カラムやSPRの基板などに固定化する必要があり、多大な手間と高価な装置が必要となるという問題があった。また特許文献4及び5に開示された発明によれば、標的とする核酸と別の一本鎖核酸とをハイブリダイズさせるための手間がかかり、また標的とするミスマッチ近傍の塩基配列によって検出用の核酸を設計し直す必要があるという問題があった。
【0007】
また、検出しようとする種類のミスマッチと特異的に結合する分子が得られたとしても、ミスマッチと特異的に結合した当該分子を確実に検出するためには、検出に役立つ何らかの特性(特殊な機能)、例えば蛍光を発する特性を当該分子が有していることが好ましいと考えられる。ところが、DNAのミスマッチと特異的に結合し、かつ蛍光などの検出に役立つ特性を備えた分子は、特許文献1乃至5に開示された発明を含めて従来は知られていなかった。これは、蛍光などの特性の付与を狙って合成した分子を、DNA上のミスマッチと共有結合で結合させることは、DNAの塩基の配列によっては特殊な装置を用いても長い時間がかかる場合が多く、またそのような場合に時間を短縮するためには当該分子をさらに他の分子で修飾する必要がある等、最適化のために非常に大きな労力が必要とされるからであると考えられる。このように、DNAのミスマッチに特異的に結合する分子であって、しかも製造が容易であり、さらにDNAのミスマッチの検出を容易にする蛍光特性などの特性を示す分子は、従来知られていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上説明した従来の課題を解決するため、本願発明者は、DNAの特定のミスマッチに特異的に結合する有機金属を含む新規な分子、より具体的にはフェロセンを置換基とするジアミノナフチリジン誘導体の一種及びその製造方法等を発明した。この化合物は、特にシトシン- シトシンのミスマッチに特異的に結合するとともに、蛍光や電気化学的な特性を示す化合物であり、分析対象の核酸と室温下で混合し、蛍光分光光度計やプレートリーダーを用いて蛍光強度を測定するだけの簡単な操作によって前記ミスマッチを検出することができるし、また電気化学的な測定法の一つであるサイクリックボルタンメトリーで前記ミスマッチの検出を容易に行うこともできる等、使い勝手に優れている。
【0009】
本願の請求項1に記載されたミスマッチ認識分子は、
下記化学式(化1)で表される、核酸におけるシトシン-シトシンのミスマッチに結合する化合物である。
【0010】
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2025143714000002.tif
52
170
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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