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公開番号2025144706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044517
出願日2024-03-21
発明の名称内燃機関の回転数表示方法および装置
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20250926BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】アイドリングストップ後、クランクシャフトの回転が完全に静止する前に再始動要求があったときに疑似回転数N3の表示を終了すると表示回転数が上昇し、違和感を与える。
【解決手段】走行中はクランク角センサ信号に基づき第1の回転数N1をタコメータ21に表示し、アイドリング中は、フィルタ処理した第2の回転数N2を表示する。アイドリングストップ開始(時間t1)時にはタコメータ21の表示を疑似回転数N3とし、クランクシャフトの回転が完全に静止する前に0を表示する。再始動要求があった場合、内燃機関の作動判定(時間t4)まで疑似回転数N3による0の表示を継続する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アイドリングストップ機能を備えた車両用の内燃機関の回転数を車両のタコメータに表示する内燃機関の回転数表示方法において、
クランク角センサのパルス信号の時間間隔に基づいてパルス信号の入力のたびに第1の回転数を求め、
離散的に出力されるこの第1の回転数の値を平滑化のためにフィルタ処理して第2の回転数を求め、
車両停止中のアイドリング中は上記第2の回転数を上記タコメータに表示し、アイドリングストップ時は擬似的に0となる疑似回転数信号を生成して当該疑似回転数信号を上記タコメータに表示し、
アイドリングストップ状態から内燃機関の再始動を開始した後、内燃機関の作動判定に至るまでは、上記疑似回転数信号の表示を継続する、
内燃機関の回転数表示方法。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
上記疑似回転数信号は、アイドリングストップ時の実際の回転数から0へと所定の変化率で低下するように擬似的に生成される、
請求項1に記載の内燃機関の回転数表示方法。
【請求項3】
上記内燃機関の作動判定後は、車両停止中のアイドリング状態であれば上記第2の回転数の表示を再開する、
請求項1に記載の内燃機関の回転数表示方法。
【請求項4】
車両の走行中は上記第1の回転数を上記タコメータに表示する、
請求項1に記載の内燃機関の回転数表示方法。
【請求項5】
アイドリングストップ機能を備えた車両用の内燃機関と、
上記内燃機関の単位クランク角毎にパルス信号を出力するクランク角センサと、
車両に設けられたタコメータと、
上記内燃機関の回転数を上記タコメータに表示するコントローラと、
を備えた内燃機関の回転数表示装置において、
上記コントローラは、
上記クランク角センサのパルス信号の時間間隔に基づいてパルス信号の入力のたびに第1の回転数を求め、
離散的に出力されるこの第1の回転数の値を平滑化のためにフィルタ処理して第2の回転数を求め、
車両停止中のアイドリング中は上記第2の回転数を上記タコメータに表示し、アイドリングストップ時は擬似的に0となる疑似回転数信号を生成して当該疑似回転数信号を上記タコメータに表示し、
アイドリングストップ状態から内燃機関の再始動を開始した後、内燃機関の作動判定に至るまでは、上記疑似回転数信号の表示を継続する、
内燃機関の回転数表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、アイドリングストップ機能を備えた車両用の内燃機関の回転数を車両のタコメータに表示する内燃機関の回転数表示の方法および装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
内燃機関の回転数は、一般に、一定クランク角毎に出力されるクランク角センサのパルス信号の時間間隔に基づいて演算される。ここで、アイドリングストップ機能を備えた車両にあっては、アイドリングストップの際に、回転数低下に伴ってパルス信号の時間間隔が長くなり、回転数が0となったことの判定までにかなりの遅れが生じることから、車両のタコメータにおける表示に違和感が生じやすい。そのため特許文献1においては、所定の特性に従って0となる仮想回転数を演算し、アイドリングストップ条件が成立したときに、タコメータにおける回転数表示をこの仮想回転数の表示に切り換えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-031775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アイドリングストップ条件が成立して内燃機関の燃料噴射や点火が停止した後、クランクシャフトの回転が完全に静止するまでには、比較的短い時間ではあるが、ある程度の時間を要する。この間に、例えば運転者がブレーキペダルを解放するなどしてアイドリングストップ条件が不成立となると、内燃機関の再始動が要求されると同時に、タコメータにおける回転数表示が仮想回転数の表示(アイドリングストップ中は0である)からクランク角センサのパルス信号に基づく回転数の表示に切り換えられる。そのため、クランクシャフトの回転が完全に静止する前であると、タコメータに表示される回転数が0から急に上昇する現象が生じ、運転者に違和感を与えてしまう。つまり、体感上は内燃機関が再始動されていない段階であるにもかかわらずタコメータ上の回転数が一時的に高くなり、違和感が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、アイドリングストップ機能を備えた車両用の内燃機関の回転数を車両のタコメータに表示する内燃機関の回転数表示方法において、
クランク角センサのパルス信号の時間間隔に基づいてパルス信号の入力のたびに第1の回転数を求め、
離散的に出力されるこの第1の回転数の値を平滑化のためにフィルタ処理して第2の回転数を求め、
車両停止中のアイドリング中は上記第2の回転数を上記タコメータに表示し、アイドリングストップ時は擬似的に0となる疑似回転数信号を生成して当該疑似回転数信号を上記タコメータに表示し、
アイドリングストップ状態から内燃機関の再始動を開始した後、内燃機関の作動判定に至るまでは、上記疑似回転数信号の表示を継続する。
【0006】
例えばアイドリングストップ状態となった直後にブレーキペダルを解放するなどして再始動を開始しても、実際に内燃機関が始動して作動判定に至るまでは、疑似回転数信号によってタコメータの表示は0のままとなる。そして仮に始動直後がアイドリング状態であれば第2の回転数の表示に移行するが、この段階では、内燃機関が既に再始動しているので、運転者に違和感を与えることがない。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、アイドリングストップの開始後クランクシャフトの回転が完全に静止するまでの間にブレーキペダルの解放などによりアイドリングストップ条件が不成立となった場合に、タコメータ上の回転数の表示が一時的に上昇する、という現象を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施例の回転数表示が適用される車両の構成説明図。
アイドリングストップ開始から再始動までの一実施例の動作を示したタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、一実施例の車両の駆動系の構成を示している。一実施例は後輪駆動の形式であって、内燃機関1に有段自動変速機2が接続されており、この変速機2の出力により終減速装置3を介して駆動輪4を駆動している。一実施例の内燃機関が搭載されている車両は、いわゆるアイドリングストップ機能を備えており、交差点での一時停止などにおいて、車速が0、アクセルペダルの解放(アイドルスイッチON)、ブレーキペダルの踏込(ブレーキスイッチON)、などからなる所定のアイドリングストップ条件が成立したときに、内燃機関1の自動停止が実行される。つまり、内燃機関1の停止指令に従って燃料噴射および点火が停止され、クランクシャフトの回転は、僅かな期間の慣性による回転の後、完全停止に至る。そして、アイドリングストップ状態において、ブレーキペダルの解放(ブレーキスイッチOFF)、バッテリSOCの低下、アクセルペダルの踏込(アイドルスイッチOFF)、などからなる所定の解除条件のいずれかが成立すると再始動要求が出力され、スタータモータ5を介して内燃機関1の再始動が実行される。なお、自動変速機2はトルクコンバータを含んでおり、自動変速機2をいわゆるDレンジに保ったまま車両停止時の自動停止および再始動が可能である。
【0010】
内燃機関1は、回転数検出のために、クランク角センサ7を備えている。クランク角センサ7は、例えば、クランクシャフトの端部に設けられた円板状のシグナルプレートと、このシグナルプレートの外周縁に等角度間隔に形成された突起の通過を検知するピックアップと、を備えた一般的なクランク角センサである。例えば6~10°CA程度の単位クランク角毎に矩形波状に成形されたパルス信号つまりクランク角センサ信号を出力するように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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