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公開番号2025143022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-01
出願番号2024042694
出願日2024-03-18
発明の名称内燃機関の燃料噴射制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 41/34 20060101AFI20250924BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】いわゆる高温下での始動時における燃料噴射量の不足を回避もしくは抑制する。
【解決手段】燃料を噴射するインジェクタと、デッドソーク中の冷却を行うラジエータファンとを備えた内燃機関の燃料噴射制御装置であって、始動時に温度が所定温度以上の高温状態であることを判断する始動温度判断手段(ステップS1)と、始動の前のデッドソーク中におけるラジエータファンの駆動時間を検出するファン駆動時間検出手段(ステップS2~4)と、内燃機関の冷却水温度と内燃機関の吸気温度との少なくともいずれか一方を検出する内燃機関温度検出手段と、検出された冷却水温度と吸気温度とのいずれか一方と、ラジエータファンの駆動時間とに基づいて、高温状態で内燃機関を始動する際の燃料噴射量を求める燃料噴射量算出手段(ステップS6)とを備えている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
燃料を噴射するインジェクタと、デッドソーク中の冷却を行うラジエータファンとを備えた内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
始動時に温度が所定温度以上の高温状態であることを判断する始動温度判断手段と、
前記始動の前のデッドソーク中における前記ラジエータファンの駆動時間を検出するファン駆動時間検出手段と、
前記内燃機関の冷却水温度と前記内燃機関の吸気温度との少なくともいずれか一方を検出する内燃機関温度検出手段と、
検出された前記冷却水温度と前記吸気温度とのいずれか一方と、前記ラジエータファンの駆動時間とに基づいて、前記高温状態で前記内燃機関を始動する際の燃料噴射量を求める燃料噴射量算出手段と
を備えている
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料を噴射して供給するように構成した内燃機関に関し、特に高温下での始動時の燃料噴射を制御する装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
高温状態でエンジンを始動する場合、燃料が蒸発してベーパが生じ、これが燃料の噴射を阻害することが知られている。従来、ベーパによる影響を回避もしくは抑制して燃料の不足を防止する装置が特許文献1ないし特許文献3によって提案されている。特許文献1に記載されている装置は、エンジン温度と吸気温度とがいわゆる高温の場合に、燃料の蒸気によって燃料噴射が抑制されてリーンになり、その結果、エンジンの始動性が低下することを防止もしくは抑制するように構成した装置であって、いわゆる高温時の始動の際に燃料の噴射量を増量するように構成されている。特許文献1には、エンジン温度を検出するための手段が開示されていないが、エンジン温度は一般的には、冷却水温度から求めている。
【0003】
特許文献2には、エンジンを停止した場合に、ラジエータファンあるいは燃料ポンプを駆動することにより、インジェクタをベーパが生じない程度の温度まで冷却するように構成した装置が記載されている。エンジンを停止した場合、冷却水の循環も止まるから、ラジエータファンを駆動することにより、エンジンの全体をその外側から強制空冷することになる。
【0004】
特許文献3には、始動時にポートインジェクタ内の燃料に所定量以上のベーパが発生すると予測される場合に、筒内インジェクタの燃料噴射量を増加させるように構成した装置が記載されている。筒内インジェクタの噴射圧はポートインジェクタの噴射圧より燃圧が高く設定されているため、ポートインジェクタ内に比べてベーパが発生しにくい。そのため、特許文献3に記載の装置では、ポートインジェクタ内の燃料に所定量以上のベーパが発生すると予測される場合、筒内インジェクタによって、燃料噴射量を適正に増加させることができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-085240号公報
特開平07-103022号公報
特開2012-012964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
燃料噴射装置を備えた内燃機関(以下、エンジンとする。)における運転停止時の燃料の蒸発は、温度が高いほど活発に生じ、したがって温度に応じて燃料噴射量の増量を行う。その燃料の増加量を決める温度は、特許文献1に記載された装置では、エンジン温度および吸気温度としている。しかしながら、燃料の噴射を行うインジェクタは、エンジンの冷却水や吸気によって直接冷却されている訳ではないので、エンジン温度および吸気温度と、インジェクタの温度が大きく乖離している場合があり、そのような場合には、実際にはいわゆる高温であるにも拘わらず、低温時に相当する燃料の増量を行ってしまい、燃料の噴射量が不足する可能性がある。特に、エンジンの運転を止めて放熱が生じているデッドソーク中では、温度の乖離が大きくなり、その状態でエンジンを再始動する場合には、燃料の噴射量が不足し、アイドリングが不安定になったり、エンジンストールに到ったりする可能性がある。
【0007】
このような事情は、特許文献2に記載されている装置についても同様である。すなわち、デッドソーク中にラジエータファンを駆動してエンジンをその外側から強制空冷した場合、エンジンを構成しているインジェクタなどの部品の温度よりも吸気の温度が早期に、あるいは先行して低下する。そのため、燃料噴射量の増量を行うことの根拠となる温度が実際には高温であるにも拘わらず、それより低い温度に基づいた増量を行ってしまう可能性がある。
【0008】
さらに、特許文献3に記載されている装置では、ベーパの発生の予測に基づいて燃料噴射量を増加させているが、その予測は、エンジンの冷却水の温度に基づいて行っている。エンジンの冷却水の温度とインジェクタなどの部品との温度とは必ずしも関連しておらず、特にデッドソーク中では両者の温度の乖離が大きいことは上述したとおりである。そのため、特許文献3に記載された装置においても、いわゆる高温始動時に、燃料噴射量が不足してアイドリングが不安定になるなどの不都合が生じる可能性がある。
【0009】
本発明は上述した技術的課題に着目してなされたものであって、いわゆる高温下での始動時における燃料噴射量の不足を回避もしくは抑制することのできる燃料噴射制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の目的を達成するために、燃料を噴射するインジェクタと、デッドソーク中の冷却を行うラジエータファンとを備えた内燃機関の燃料噴射制御装置であって、始動時に温度が所定温度以上の高温状態であることを判断する始動温度判断手段と、前記始動の前のデッドソーク中における前記ラジエータファンの駆動時間を検出するファン駆動時間検出手段と、前記内燃機関の冷却水温度と前記内燃機関の吸気温度との少なくともいずれか一方を検出する内燃機関温度検出手段と、検出された前記冷却水温度と前記吸気温度とのいずれか一方と、前記ラジエータファンの駆動時間とに基づいて、前記高温状態で前記内燃機関を始動する際の燃料噴射量を求める燃料噴射量算出手段とを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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