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公開番号2025146209
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024046863
出願日2024-03-22
発明の名称インクセット、液体吐出装置、液体吐出方法、インク及び前処理液
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類C09D 11/54 20140101AFI20250926BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】布帛に前処理を行った際にも優れた摩擦堅牢性を有する印刷物を形成可能なインクセットを提供する。
【解決手段】前処理液と、インクとを含む布帛用インクセットであって、前記インクは、水、有機溶剤、樹脂及び顔料を含み、布帛に前記前処理液を付与した後に前記インクを付与して加熱した後の画像の静摩擦係数が0.47以下であり、前記樹脂は、前記インク中に6質量%以上含まれ、前記インクは、シリコーンオイルを含むか、又は、ワックスを当該インク中に固形分で0.5質量%以上含み、前記前処理液は、凝集剤を当該前処理液中に35質量%以下含むことを特徴とするインクセット。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
前処理液と、インクとを含む布帛用インクセットであって、
前記インクは、水、有機溶剤、樹脂及び顔料を含み、
布帛に前記前処理液を付与した後に前記インクを付与して加熱した後の画像の静摩擦係数が0.47以下であり、
前記樹脂は、前記インク中に6質量%以上含まれ、
前記インクは、シリコーンオイルを含むか、又は、ワックスを当該インク中に固形分で0.5質量%以上含み、
前記前処理液は、凝集剤を当該前処理液中に35質量%以下含む
ことを特徴とするインクセット。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記インクは、ワックスを含み、
前記ワックスの融点が前記加熱の加熱温度よりも低く、前記ワックスの融点と前記加熱の加熱温度との差が40℃以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のインクセット。
【請求項3】
前記インクは、ワックスを含み、
前記ワックスの含有量は、前記インク総量に対して固形分で0.8質量%以上2.0質量%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のインクセット。
【請求項4】
前記凝集剤は、多価金属塩又は有機酸である
ことを特徴とする請求項1に記載のインクセット。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のインクセットを有する液体吐出装置であって、
前記前処理液を布帛に吐出する第1の吐出手段と、
前記前処理液が吐出された前記布帛に前記インクを吐出する第2の吐出手段と、を備える
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項6】
前記インクが吐出された前記布帛を加熱する加熱手段を備え、
前記インクは、ワックスを含み、
前記加熱手段の加熱温度は、前記ワックスの融点よりも高く、前記加熱手段の加熱温度と前記ワックスの融点との差が40℃以下である
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
請求項1~4のいずれかに記載のインクセットを用いる液体吐出方法であって、
前記前処理液を布帛に吐出する第1の吐出工程と、
前記前処理液が吐出された前記布帛に前記インクを吐出する第2の吐出工程と、を含む
ことを特徴とする液体吐出方法。
【請求項8】
前記インクが吐出された前記布帛を加熱する加熱工程を含み、
前記インクは、ワックスを含み、
前記加熱工程の加熱温度は、前記ワックスの融点よりも高く、前記加熱工程の加熱温度と前記ワックスの融点との差が40℃以下である
ことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出方法。
【請求項9】
前処理液が付与された布帛にインクを吐出する液体吐出装置に用いられるインクであって、
前記インクは、水、有機溶剤、樹脂及び顔料を含み、
布帛に前記前処理液を付与した後に前記インクを付与して加熱した後の画像の静摩擦係数が0.47以下であり、
前記樹脂は、前記インク中に6質量%以上含まれ、
前記インクは、シリコーンオイルを含むか、又は、ワックスを当該インク中に固形分で0.5質量%以上含み、
前記前処理液は、凝集剤を当該前処理液中に35質量%以下含む
ことを特徴とするインク。
【請求項10】
前処理液が付与された布帛にインクを吐出する液体吐出装置に用いられる前処理液であって、
前記インクは、水、有機溶剤、樹脂及び顔料を含み、
布帛に前記前処理液を付与した後に前記インクを付与して加熱した後の画像の静摩擦係数が0.47以下であり、
前記樹脂は、前記インク中に6質量%以上含まれ、
前記インクは、シリコーンオイルを含むか、又は、ワックスを当該インク中に固形分で0.5質量%以上含み、
前記前処理液は、凝集剤を当該前処理液中に35質量%以下含む
ことを特徴とする前処理液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクセット、液体吐出装置、液体吐出方法、インク及び前処理液に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタは、低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなどの利点を有しており、デジタル信号の出力機器として一般家庭に広く普及している。近年では、家庭用のみならず、コート紙等の緩浸透性メディアやプラスチックフィルム等の非吸収性メディア、織物や編物等のファブリックに対しても、インクジェットプリンタが用いられている。インクジェットプリンタは、従来のアナログ印刷並の画質を獲得することが要求されるようになっている。
【0003】
捺染分野においても、水性インクを用いてTシャツ等の衣類や縫製前のファブリック基材に直接印字する印刷分野の市場規模は年々拡大している。従来の綿や綿・ポリエステル混紡メディアだけでなく、スポーツウェア向けの需要が急増し、ポリエステルメディア対応性が求められている。このため、綿やポリエステルを始めとする様々な素材に対して、発色性及び種々堅牢性に優れた画像を形成可能なインクジェット記録システムへの需要がますます高まりつつある。
【0004】
このような分野に向けたインクは、反応性染料や酸性染料を用いた染料インクが広く用いられているが、染料インクは後処理工程で大量の水による洗浄工程を含むため、環境負荷が大きいという欠点がある。そこで、後処理が加熱工程だけという簡便さ、さらには上記の通り様々な基材への対応ニーズが高まる中、基材を選ばない汎用性の観点で顔料インクへの期待が高まっている。
【0005】
例えば特許文献1では、捺染に用いた時に、保存安定性、吐出性、発色性、風合いに優れ、且つ高い洗濯及び摩擦堅牢性を狙った水性顔料インクジェットインキが開示されている。特許文献2では、記録物の発色性と摩擦堅牢性の両立を狙ったインクジェット顔料捺染インク組成物が開示されている。
【0006】
しかし、顔料インクは繊維上に固形分が付着する構成になっているため、最終印字物を擦ったときの画像の剥がれが目立ちやすいという問題がある。これを改善するために定着成分を多量に入れることも考えられるが、この場合、印字物がゴワゴワとした触感になり、アパレル分野で重要視される手触り感が損なわれるという欠点がある。また、インクの裏抜けや滲みを防止し、画像の尖鋭性を担保するために前処理が行われることが多く、前処理を行った場合、滲みは抑制される。例えば特許文献3では、互いの液の混色を防止することで、画像光沢及びインク定着性を向上させたインクセットが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、布帛に対して処理液とインクを用いたときに、より一層の耐擦過性が求められている。
【0008】
本発明は、布帛に前処理を行った際にも優れた摩擦堅牢性を有する画像を形成可能なインクセットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のインクセットは、前処理液と、インクとを含む布帛用インクセットであって、前記インクは、水、有機溶剤、樹脂及び顔料を含み、布帛に前記前処理液を付与した後に前記インクを付与して加熱した後の画像の静摩擦係数が0.47以下であり、前記樹脂は、前記インク中に6質量%以上含まれ、前記インクは、シリコーンオイルを含むか、又は、ワックスを当該インク中に固形分で0.5質量%以上含み、前記前処理液は、凝集剤を当該前処理液中に35質量%以下含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、布帛に前処理を行った際にも優れた摩擦堅牢性を有する画像を形成可能なインクセットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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