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公開番号
2025147498
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-07
出願番号
2024047767
出願日
2024-03-25
発明の名称
燃料電池制御装置及び燃料電池制御方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
,
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人セントクレスト国際特許事務所
主分類
H01M
8/04 20160101AFI20250930BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】燃料電池の耐久性の向上と燃費性能の向上とを両立させることが可能な燃料電池の制御装置及び制御方法を提供すること。
【解決手段】燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両の電力分配を制御するための燃料電池の制御装置及び制御方法であって、
制御パラメータに基づいて、要求電力に対する燃料電池の発電指令値を決定し、前記燃料電池の耐久優先制御又は燃費優先制御を行うフィードフォワード制御部又はフィードフォワード制御工程と、
前記燃料電池の劣化状態及び内部状態を推定し、前記燃料電池の劣化・内部状態推定値を決定する劣化・内部状態推定部又は劣化・内部状態推定工程と、
前記劣化・内部状態推定値に基づいて、前記制御パラメータを修正する制御修正部又は制御修正工程と
を備えており、
前記フィードフォワード制御部又はフィードフォワード制御工程において、修正された前記制御パラメータに基づいて前記耐久優先制御と前記燃費優先制御とを切り替えることを特徴とする燃料電池制御装置及び燃料電池制御装置。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両の電力分配を制御するための燃料電池の制御装置であって、
制御パラメータに基づいて、要求電力に対する燃料電池の発電指令値を決定し、前記燃料電池の耐久優先制御又は燃費優先制御を行うフィードフォワード制御部と、
前記燃料電池の劣化状態及び内部状態を推定し、前記燃料電池の劣化・内部状態推定値を決定する劣化・内部状態推定部と、
前記劣化・内部状態推定値に基づいて、前記制御パラメータを修正する制御修正部と
を備えており、
前記フィードフォワード制御部において、修正された前記制御パラメータに基づいて前記耐久優先制御と前記燃費優先制御とを切り替えることを特徴とする燃料電池制御装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記劣化・内部状態推定部において、前記燃料電池の劣化状態及び内部状態として、前記燃料電池の触媒粒子の粒径分布を推定し、前記劣化・内部状態推定値として、推定した前記粒径分布に基づく推定値を決定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池制御装置。
【請求項3】
前記劣化・内部状態推定部において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の推定値を決定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池制御装置。
【請求項4】
前記劣化・内部状態推定部において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の単位時間当たりの変化率の推定値を決定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池制御装置。
【請求項5】
燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両の電力分配を制御するための燃料電池の制御方法であって、
制御パラメータに基づいて、要求電力に対する燃料電池の発電指令値を決定し、前記燃料電池の耐久優先制御又は燃費優先制御を行うフィードフォワード制御工程と、
前記燃料電池の劣化状態及び内部状態を推定し、前記燃料電池の劣化・内部状態推定値を決定する劣化・内部状態推定工程と、
前記劣化・内部状態推定値に基づいて、前記制御パラメータを修正する制御修正工程と
を含み、
前記フィードフォワード制御工程において、修正された前記制御パラメータに基づいて前記耐久優先制御と前記燃費優先制御とを切り替えることを特徴とする燃料電池制御方法。
【請求項6】
前記劣化・内部状態推定工程において、前記燃料電池の劣化状態及び内部状態として、前記燃料電池の触媒粒子の粒径分布を推定し、前記劣化・内部状態推定値として、推定した前記粒径分布に基づく推定値を決定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池制御方法。
【請求項7】
前記劣化・内部状態推定工程において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の推定値を決定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池制御方法。
【請求項8】
前記劣化・内部状態推定工程において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の単位時間当たりの変化率の推定値を決定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池の制御装置及び制御方法に関し、より詳しくは、燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両の電力分配を制御するための燃料電池の制御装置及び制御方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両における燃料電池の劣化の抑制や性能の向上を目的として、燃料電池の様々な制御装置や制御方法が検討されている。
【0003】
例えば、特開2022-81346号公報(特許文献1)には、燃料電池と二次電池とを備えたシステムにおいて、燃料電池の間欠状態を所定の条件で制御することによって、燃料電池の燃費を悪化させることなく、燃料電池の耐久性を向上させる発電制御装置が開示されている。また、特開2023-277号公報(特許文献2)には、燃料電池と二次電池とを備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池システムに対する要求パワーに基づいて、二次電池からの充電率(SOC)を制御することによって、燃料電池の高温化を回避しながら、高い燃費性能と高い動力性能を両立させることが可能なSOC制御装置が開示されている。
【0004】
また、特開2021-197304号公報(特許文献3)には、触媒電圧に対応する時定数を用いて動的フィルターを生成させ、この動的フィルターを用いて触媒電圧を補正することによって、電圧が急激に変化する過渡状態における触媒粒子の劣化を抑制することが可能な触媒劣化抑制装置が開示されている。さらに、特開2022-95107公報(特許文献4)には、燃料電池の損失の推定値及び燃料電池の劣化量の推定値を含む総合指標が最小となるように、燃料電池への電力指令値が得られる電流の推定値及び総電圧の推定値、並びに前記電流の推定値及び前記総電圧の推定値を実現するための制御パラメータの組み合わせを選択することによって、発電効率が高く、かつ、カソード触媒の劣化が抑制されるように、燃料電池を制御することが可能な燃料電池発電制御指令装置が開示されている。また、特開2022-166957号公報(特許文献5)には、カソード触媒粒子に含まれる貴金属酸化物及び貴金属水酸化物の総量に基づいて燃料電池の上下限電位を変化させ、前記燃料電池の上下限電位に基づいて出力電位を制御することによって、カソード触媒の劣化を最小限にすることが可能な燃料電池電位制御装置が開示されている。さらに、特開2023-126025号公報(特許文献6)には、固体高分子形燃料電池の電圧及び電流を取得して、カソードの触媒電圧、固体高分子形燃料電池に含まれる貴金属系触媒粒子の有効な表面利用率、電極触媒表面積、前記貴金属系触媒の表面積あたりの活性を算出し、さらに、これらを用いて前記固体高分子形燃料電池の推定電圧を算出し、この推定電圧と前記電流との関係を表すIV特性の推定値を算出することによって、経時劣化した固体高分子形燃料電池の正味の性能を推定することが可能な燃料電池性能推定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-81346号公報
特開2023-277号公報
特開2021-197304号公報
特開2022-95107公報
特開2022-166957号公報
特開2023-126025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の燃料電池の制御装置や制御方法は、固定制御で燃料電池を制御しているため、複数の効果の向上を両立することは困難であった。例えば、燃料電池の制御方法として知られている、耐久性を優先した耐久優先制御と燃費性能を優先した燃費優先制御においては、図1に示すように、固定制御として耐久優先制御を採用すると、耐久性は向上するが燃費性能が低下し、一方、固定制御として燃費優先制御を採用すると、燃費性能は向上するが耐久性が低下する。そして、従来の固定制御では、燃料電池の耐久性と燃費性能の両立には限界(図1中のパレート線)が存在し、この傾向は、燃料電池の発電特性(I-V特性)が高効率になるほど、顕著に現れる、すなわち、燃料電池の耐久性と燃費性能との両立がより厳しくなる(具体的には、耐久優先制御では燃費性能が更に低下し、燃費優先制御では耐久性が更に低下する)傾向にあった。なお、図1中の総燃費は、所定の耐久走行距離走行に要した総燃料費を総走行距離で割った値である。
【0007】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池の耐久性の向上と燃費性能の向上とを両立させることが可能な燃料電池の制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、燃料電池の劣化状態及び内部状態の推定値に基づいて、燃料電池の耐久優先制御と燃費優先制御とを切り替えることによって、燃料電池の耐久性の向上と燃費性能の向上とが両立することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の態様を提供する。
[1]燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両の電力分配を制御するための燃料電池の制御装置であって、
制御パラメータに基づいて、要求電力に対する燃料電池の発電指令値を決定し、前記燃料電池の耐久優先制御又は燃費優先制御を行うフィードフォワード制御部と、
前記燃料電池の劣化状態及び内部状態を推定し、前記燃料電池の劣化・内部状態推定値を決定する劣化・内部状態推定部と、
前記劣化・内部状態推定値に基づいて、前記制御パラメータを修正する制御修正部と
を備えており、
前記フィードフォワード制御部において、修正された前記制御パラメータに基づいて前記耐久優先制御と前記燃費優先制御とを切り替える、燃料電池制御装置。
[2]前記劣化・内部状態推定部において、前記燃料電池の劣化状態及び内部状態として、前記燃料電池の触媒粒子の粒径分布を推定し、前記劣化・内部状態推定値として、推定した前記粒径分布に基づく推定値を決定する、[1]に記載の燃料電池制御装置。
[3]前記劣化・内部状態推定部において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の推定値を決定する、[1]に記載の燃料電池制御装置。
[4]前記劣化・内部状態推定部において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の単位時間当たりの変化率の推定値を決定する、[1]に記載の燃料電池制御装置。
[5]燃料電池と二次電池とによって構成されるハイブリッドシステムを駆動源とする燃料電池車両の電力分配を制御するための燃料電池の制御方法であって、
制御パラメータに基づいて、要求電力に対する燃料電池の発電指令値を決定し、前記燃料電池の耐久優先制御又は燃費優先制御を行うフィードフォワード制御工程と、
前記燃料電池の劣化状態及び内部状態を推定し、前記燃料電池の劣化・内部状態推定値を決定する劣化・内部状態推定工程と、
前記劣化・内部状態推定値に基づいて、前記制御パラメータを修正する制御修正工程と
を含み、
前記フィードフォワード制御工程において、修正された前記制御パラメータに基づいて前記耐久優先制御と前記燃費優先制御とを切り替える、燃料電池制御方法。
[6]前記劣化・内部状態推定工程において、前記燃料電池の劣化状態及び内部状態として、前記燃料電池の触媒粒子の粒径分布を推定し、前記劣化・内部状態推定値として、推定した前記粒径分布に基づく推定値を決定する、[5]に記載の燃料電池制御方法。
[7]前記劣化・内部状態推定工程において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の推定値を決定する、[5]に記載の燃料電池制御方法。
[8]前記劣化・内部状態推定工程において、前記劣化・内部状態推定値として、前記燃料電池の触媒粒子の総表面積の単位時間当たりの変化率の推定値を決定する、[5]に記載の燃料電池制御方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、燃料電池の耐久性の向上と燃費性能の向上を両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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