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公開番号
2025154069
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024056865
出願日
2024-03-29
発明の名称
チョコレート類用油脂
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A23D
9/00 20060101AFI20251002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】チョコレート類において、耐ブルーム性に優れ、良好なスナップ性と口溶けを実現することができる、トランス脂肪酸含有量を低減した、チョコレート類用油脂を提供すること。
【解決手段】油脂中の構成脂肪酸組成及びトリグリセリド組成を適切に調整したチョコレート類用油脂。
特許請求の範囲
【請求項1】
下記(A)~(G)を全て満たす、チョコレート類用油脂。
(A)構成脂肪酸組成中、パルミチン酸とステアリン酸の合計含有量が35.0±3.0質量%で且つ、パルミチン酸に対するステアリン酸の含有質量比が0.55~1.20
(B)構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸の含有量が10.0~22.0質量%
(C)構成脂肪酸組成中、ラウリン酸の含有量が27.0~34.0質量%
(D)構成脂肪酸組成中、ベヘン酸の含有量が2.0~3.4質量%
(E)全トリグリセリドに占めるCN36~CN38のトリグリセリド含有量が14.5~20.0質量%
(F)全トリグリセリドに占めるCN46~CN52のトリグリセリド含有量が33.0~44.0質量%
(G)CN46~CN52のトリグリセリドに対するCN36~CN42のトリグリセリドの含有質量比が0.80~1.25
ただし、「CN36~CN38のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が36~38のトリグリセリド、
「CN36~CN42のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が36~42のトリグリセリド、
「CN46~CN52のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が46~52のトリグリセリドを示す。
続きを表示(約 170 文字)
【請求項2】
少なくとも2種のランダムエステル交換油を含む、請求項1に記載のチョコレート類用油脂。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のチョコレート類用油脂を含有する、チョコレート類。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のチョコレート類用油脂を使用する、チョコレート類の固化速度の向上方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、チョコレート類用油脂に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
カカオバター代用脂として広く利用されているチョコレート類用油脂は、固化・成型時に温調操作を実施するテンパリング型チョコレート類用油脂と、温調操作を実施しない非テンパリング型チョコレート類用油脂に大別される。テンパリング型チョコレート類用油脂は、カカオバター中に多く含有されるSUSトリグリセリド(S:炭素数16~20の飽和脂肪酸、U:炭素数18の一価不飽和脂肪酸、トリグリセリドの1位と3位にSが、2位にUが結合したトリグリセリド)を多く含み、カカオバターと類似の性質と物性を有する。そのためカカオバターとの相溶性が高く、またカカオバターと類似の食感が得られるが、テンパリング操作には厳密な温度制御が必要となるため、省略することが望まれている。
【0003】
一方、非テンパリング型チョコレート類用油脂は、煩雑なテンパリング操作を必要としないことから、パンや洋菓子などとチョコレート類を組み合わせた様々な組み合わせ食品に好適に使用することができ、トランス脂肪酸型チョコレート類用油脂や、エステル交換・分別型チョコレート類用油脂、さらにラウリン酸型チョコレート類用油脂に大別することができる。
【0004】
ラウリン酸型チョコレート類用油脂は、ラウリン酸を多く含むトリグリセリドを豊富に含む油脂を原料として古くから製造されており、パーム核油分別硬質油やヤシ油が例示できる。これらはカカオバターと極めて類似した食感や物性が得られ、艶も良好であるなど様々な利点があるが、保存中にはブルームやグレーニングが激しく発現するため、カカオ分やカカオバターを多く配合できない。
【0005】
非テンパリング型チョコレート類用油脂のうち、大豆油や菜種油などの液状油を水素添加して得られるトランス脂肪酸型チョコレート類用油脂は、良好な口溶けやカカオバターとの高い相溶性から広く利用されてきた。しかし近年、トランス脂肪酸の健康に及ぼすリスクが明らかとなり、低トランス脂肪酸型チョコレート類用油脂が望まれている。
【0006】
前述のように低トランス脂肪酸型チョコレート類用油脂が望まれる中で近年、エステル交換・分別型チョコレート類用油脂の開発が進められている(特許文献1~5)。このエステル交換・分別型チョコレート類用油脂は、トランス脂肪酸含量が極めて低い原料油脂、例えば大豆油や菜種油の極度硬化油や、パーム油などの固形脂を原料として化学的に、もしくは酵素的にエステル交換を実施した後に、分別を実施することで良好な口溶けを有するものである。
【0007】
トランス脂肪酸含有量が少なく、構成脂肪酸にラウリン酸を含有するチョコレート類用油脂に関して、特許文献6~11が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特表2005-507028号公報
特表2010-532802号公報
特開2007-319043号公報
国際公開WO2011/138918号
国際公開WO2012/002373号
特開2008-182961号公報
特開2010-142152号公報
特開2010-142153号公報
特開2011-115075号公報
特開2016-116486号公報
特開2018-171001号公報
特開2018-171001号公報
特開2018-171002号公報
国際公開WO2019/188492号
国際公開WO2020/022337号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、消費者のチョコレート類に対する要望は、美味しさを求める傾向が強くなってきている。そのため、作業性の良さから、非テンパリング型チョコレート類用油脂が望まれる、被覆用途や接着用途のチョコレート類においても同様に、作業性、固化速度といった物性面だけでなく、喫食時の口溶けの良さや、口溶けの良さに付随するカカオ感、チョコレート感といった風味を追求した品質が求められている。カカオ感とは、チョコレート類中のカカオマスの配合比率を上げることで、より強く感じられるチョコレート風味のことであり、カカオ感の付与、美味しいチョコレート風味には、カカオマスが欠かせない。
しかしながら、カカオマスには約55質量%のカカオバターが含まれており、カカオマスを多量に配合すると、同時にカカオバターを多く含むことになり、テンパリングを行わない被覆用途や接着用途ではファットブルームが発生するため、カカオマスの配合比率に限度があった。
【0010】
本発明の課題は、トランス脂肪酸含有量が少ない非テンパリング型チョコレート類用油脂を使用し、カカオマスを多量に配合しても、耐ブルーム性に優れ、良好なスナップ性と良好な口溶けの、非テンパリング型チョコレート類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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