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公開番号2025164301
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-30
出願番号2024068143
出願日2024-04-19
発明の名称Ga又はGa合金と、窒化アルミニウムフィラーとを含む組成物
出願人株式会社トクヤマ
代理人個人,個人
主分類C22C 32/00 20060101AFI20251023BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】Ga(ガリウム)又はGa合金と、窒化アルミニウムとを含む組成物において、高い流動性を備える組成物を提供すること。
【解決手段】Ga又はGa合金と、窒化アルミニウムフィラーを含有し、前記窒化アルミニウムフィラーは、X線光電子分光-X線励起オージェ電子分光法により測定して得られるスペクトルについて、Al-O結合のピーク(PAl-O)とAl-N結合のピーク(PAl-N)との強度比((PAl-O)/(PAl-N))が0.3以上である、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Ga又はGa合金と、
窒化アルミニウムフィラーを含有し、
前記窒化アルミニウムフィラーは、X線光電子分光-X線励起オージェ電子分光法により測定して得られるスペクトルにおいて、Al-O結合のピーク(P
Al-O
)とAl-N結合のピーク(P
Al-N
)との強度比((P
Al-O
)/(P
Al-N
))が0.3以上である、組成物。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
窒化アルミニウムフィラーの充填率が30~70体積%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の組成物からなるサーマルインターフェースマテリアルを使用した電子部品。
【請求項4】
X線光電子分光-X線励起オージェ電子分光法により測定して得られるスペクトルについて、Al-O結合のピーク(P
Al-O
)とAl-N結合のピーク(P
Al-N
)との強度比((P
Al-O
)/(P
Al-N
))が0.3以上である、Ga又はGa合金充填用の窒化アルミニウムフィラー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、Ga又はGa合金と、窒化アルミニウムフィラーとを含む組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
サーマルインターフェースマテリアルは、半導体素子から発生する熱をヒートシンク又は筐体等に逃がす経路の熱抵抗を緩和するための材料であり、シート、ゲル、グリースなど多様な形態が用いられている。
サーマルインターフェースマテリアルとしては、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などに、金属フィラーやセラミックスフィラーなどの熱伝導性充填剤を充填した組成物が知られている。
【0003】
例えば特許文献1では、25℃での動粘度が10~500,000mm

/sのオルガノポリシロキサン、平均粒径が0.01~100μmの熱伝導性充填剤、融点が-20~100℃のガリウム又はガリウム合金、特定の構造を備えるアルコキシシラン化合物を含む熱伝導性シリコーン組成物に関する発明が開示されている。特許文献1に記載の熱伝導性充填剤は、具体的には、酸化亜鉛、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどであり、該熱伝導性充填剤と、ガリウム又はガリウム合金は、主として、シリコーン組成物の熱伝導率向上の役割を果たすものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-160267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、電子部品の小型化・高密度化がなされており、従来よりも、より優れた放熱性が求められ、高い熱伝導率を備えるサーマルインターフェースマテリアルが要求されている。上記した特許文献1に記載の熱伝導性シリコーン組成物は、一定の放熱性を備えるものの、マトリックスが有機物であるシリコーン樹脂であるため、熱伝導率を大きく向上させることは難しい。
【0006】
Ga又はGa合金は、液体金属などとも称され、比較的融点が低く、作業性に優れ、かつ一定の熱伝導率を備える。しかし、Ga又はGa合金のみでは、放熱性に優れる材料とすることは難しい。このため、熱伝導率の高い金属フィラーを配合することも考えられるが、この場合、Ga又はGa合金と、配合した金属フィラーが反応するため、保存安定性や流動性への悪影響が懸念される。
【0007】
そこで、本発明者らは、Ga(ガリウム)又はGa合金と、熱伝導率の高いセラミックスである窒化アルミニウムとを含む組成物を検討した。しかしながら、単に窒化アルミニウムを使用しただけでは、組成物がペースト状にはならず、流動性が低下して、操作性・作業性が悪化することが確認された。
このような背景から、本発明では、Ga(ガリウム)又はGa合金と、窒化アルミニウムとを含む組成物において、高い流動性を備える組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、Ga又はGa合金と、Al-O結合のピーク(P
Al-O
)とAl-N結合のピーク(P
Al-N
)との強度比((P
Al-O
)/(P
Al-N
))が一定以上である窒化アルミニウムフィラーを含む組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明の要旨は、以下の[1]~[4]である。
[1]Ga又はGa合金と、窒化アルミニウムフィラーを含有し、前記窒化アルミニウムフィラーは、X線光電子分光-X線励起オージェ電子分光法により測定して得られるスペクトルにおいて、Al-O結合のピーク(P
Al-O
)とAl-N結合のピーク(P
Al-N
)との強度比((P
Al-O
)/(P
Al-N
))が0.3以上である、組成物。
[2]窒化アルミニウムフィラーの充填率が30~70体積%である、上記[1]に記載の組成物。
[3]上記[1]又は[2]に記載の組成物からなるサーマルインターフェースマテリアルを使用した電子部品。
[4]X線光電子分光-X線励起オージェ電子分光法により測定して得られるスペクトルについて、Al-O結合のピーク(P
Al-O
)とAl-N結合のピーク(P
Al-N
)との強度比((P
Al-O
)/(P
Al-N
))が0.3以上である、Ga又はGa合金充填用の窒化アルミニウムフィラー。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、Ga(ガリウム)又はGa合金と、窒化アルミニウムとを含む組成物において、高い流動性を備える組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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