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公開番号
2025134516
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024032481
出願日
2024-03-04
発明の名称
高純度水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法
出願人
株式会社トクヤマ
代理人
主分類
C25B
3/09 20210101AFI20250909BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】 塩化物イオンの濃度が低減された水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を工業的に効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】 テトラアルキルアンモニウム塩水溶液を電気分解によって水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を製造する方法であって、該テトラアルキルアンモニウム塩水溶液中の該テトラアルキルアンモニウム塩に対するハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩の含有量が500質量ppb以下であることを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法を提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
テトラアルキルアンモニウム塩水溶液を電気分解によって水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を製造する方法であって、
該テトラアルキルアンモニウム塩水溶液中の該テトラアルキルアンモニウム塩に対するハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩の含有量が500質量ppb以下であることを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法。
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
前記テトラアルキルアンモニウム塩水溶液中のテトラアルキルアンモニウム塩に対するハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩の含有量が100~500質量ppbである請求項1記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法。
【請求項3】
前記テトラアルキルアンモニウム塩がテトラアルキルアンモニウムクロリドである請求項1又は2記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法に得られた水酸化テトラアルキルアンモニウムを含む水溶液を陽イオン交換樹脂、又はキレート樹脂と接触させる水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法。
【請求項5】
テトラアルキルアンモニウムイオンに対するハロゲン化テトラアルキルアンモニウムイオン濃度が100~400質量ppbである水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液。
【請求項6】
テトラアルキルアンモニウムイオンに対する塩素イオン濃度が20~60質量ppbである請求項5記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液。
【請求項7】
Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Mo、Ag、Cd、Sn、BaおよびPbからなる各金属不純物の含有量が5質量ppt以下である請求項5又は6記載の水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高純度な水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
LSIなどの半導体集積回路や、FPDの表示面の製造、磁気ヘッドなどの回路基板の製造を始めとする幅広い分野において、微細な素子(device)の形成や微細加工を行う精密加工技術の重要度が増加している。このような精密加工技術では、フォトファブリケーションと呼ばれる加工手段が主流となっている。フォトファブリケーションとは、フォトレジストと呼ばれる感光性樹脂組成物を被加工物の表面に塗布して塗膜(レジスト層)を形成して露光を行い、現像液により露光後の塗膜をパターニングし(レジストパターンの形成)、これをマスクとしてエレクトロフォーミング(具体的には、化学エッチング、電解エッチング、電気メッキあるいはそれらの組み合わせなど)を行うことにより各種の素子や配線パターンなどを形成する技術であり、半導体パッケージ等の各種精密部品の製造に利用されている。
【0003】
上記のようなフォトファブリケーションにおける現像液としてはアルカリ水溶液が使用されているが、このようなアルカリ水溶液に金属イオンが含まれていると、得られる半導体パッケージ等の電気特性に悪影響を及ぼしてしまう。このため、金属イオンを含まないアルカリ水溶液、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液等の水酸化テトラアルキルアンモニウム化合物の水溶液が現像液として広く使用されている。
【0004】
水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液は、陽イオン交換膜を隔膜として用いた電解槽にてテトラアルキルアンモニウム塩を電気分解することによって製造される。この製造に用いられるテトラアルキルアンモニウム塩としては、塩化物やカルボン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩などがある。この中で塩化物を用いた場合、陰極側の目的製品である水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液に混入が見られる。半導体基板の処理に水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を使用したときに、塩化物イオンが配線を腐食させる恐れがあるため、塩化物イオンは質量ppbレベルの濃度まで低減させて製造することが重要である。塩化物が混入する原因としては、原料由来の塩化物イオンが陽イオン交換膜を微量透過してしまう、あるいは原料中不純物として含まれる微量成分が電解槽中で反応や分解することで塩化物イオンに寄与してしまうことなどが考えうる。
【0005】
塩化物イオンを低減する方法として、水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液中に存在する塩化物イオンの前駆体である潜ハロゲン化物と称する成分に対して、高温で加熱したのち電解を行うことで純度を向上させる方法が提案されている(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第2690730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1記載の方法により、数質量ppmレベルまで塩化物イオンの含有量が低下した水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を得ることができる。しかしながら、質量ppbレベルの濃度での評価はなされておらず、特許文献1記載の方法により、質量ppbレベルの水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を得られるかは不明である。また、本発明者らの検討により、高熱処置では塩化物イオン濃度が十分に低減できない場合があることが判明した。
【0008】
さらに、電気分解で製造した水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を高温加熱して潜ハロゲン化物を分解させた後、再度電気分解して高純度化させるというプロセスであるので、電気分解の工程が2回必要であり、工業的に効率的な水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法が望まれていた。すなわち本発明の目的は、塩化物イオンの濃度が低減された水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を工業的に効率的に製造する方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。テトラアルキルアンモニウム塩中に不純物として、該テトラアルキルアンモニウム塩のアルキル基の水素原子の少なくとも一つが塩素原子に置換された化合物(以下「ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩」と称す)が含まれている場合、該不純物は90℃の加熱処理でも安定であり、加熱によって十分に除去することができないこと、そして、その後の電気分解により水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を製造した際に、塩化物イオンの含有量が所望する程度まで除去することができないという知見を得た。そこでさらに検討をすすめた結果、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩の含有量が所定の範囲にある、テトラアルキルアンモニウム塩を電気分解することにより、塩化物イオン濃度が減された水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を工業的に効率的に製造することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち第一の本発明は、テトラアルキルアンモニウム塩水溶液を電気分解によって水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を製造する方法であって、該テトラアルキルアンモニウム塩水溶液中の該テトラアルキルアンモニウム塩に対するハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩の含有量が500質量ppb以下であることを特徴とする水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液の製造方法である。第一の本発明においては、前記テトラアルキルアンモニウム塩水溶液中のテトラアルキルアンモニウム塩に対するハロゲン化テトラアルキルアンモニウム塩の含有量が100~500質量ppbであることが好ましく、前記テトラアルキルアンモニウム塩がテトラアルキルアンモニウムクロリドであることが好ましい。さらに得られた水酸化テトラアルキルアンモニウムを含む水溶液を陽イオン交換樹脂、又はキレート樹脂と接触させることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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