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公開番号
2025065711
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175098
出願日
2023-10-10
発明の名称
プラント制御装置、プラント制御方法、及び、プラント制御プログラム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
F22G
5/12 20060101AFI20250415BHJP(蒸気発生)
要約
【課題】蒸気タービンに供給される蒸気の温度Tが上限温度を超過することを回避しつつ、良好なプラント効率を実現する。
【解決手段】本開示は、ガスタービンの排熱を用いて発生される蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、蒸気発生設備から蒸気タービンに供給される蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部とを備えるプラントを制御するためのプラント制御装置に関する。プラント制御装置は、蒸気タービンに供給される蒸気温度に対応する温度目標値を設定し、蒸気温度が温度目標値になるように、蒸気温度調整部を制御する。温度目標値の設定は、ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように行われる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料の燃焼で生成された燃料ガスで駆動可能なガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を用いて蒸気を発生させるための蒸気発生設備と
前記蒸気発生設備から供給される前記蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、
前記蒸気発生設備から前記蒸気タービンに供給される前記蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部と、
を備えるプラントを制御するためのプラント制御装置であって、
前記温度に対応する前記温度目標値を設定するための温度目標値設定部と、
前記温度が前記温度目標値になるように、前記蒸気温度調整部を制御するための温度制御部と、
を備え、
前記温度目標値設定部は、前記ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて前記蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように、前記温度目標値を設定する、プラント制御装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記温度目標値設定部は、
前記運転情報に基づいて前記制御目標値の変動量が基準値以上であると判定された場合に、前記温度目標値として、第1裕度を含む第1温度目標値を設定し、
前記変動量が前記基準値未満であると判定された場合に、前記温度目標値として、前記第1裕度より小さい第2裕度を含む第2温度目標値を設定する、請求項1に記載のプラント制御装置。
【請求項3】
前記温度目標値設定部は、前記変動量が前記基準値未満である状態が所定時間継続した場合に、前記温度目標値として、前記第2温度目標値を設定する、請求項2に記載のプラント制御装置。
【請求項4】
前記運転情報は、前記制御目標値と、前記制御目標値を一次遅れ関数に入力した結果との差分に基づいて生成される、請求項1又は2に記載のプラント制御装置。
【請求項5】
前記蒸気温度調整部は、前記蒸気に対するスプレー水の噴射量を調整することにより、前記温度を調整可能な減温器である、請求項1又は2に記載のプラント制御装置。
【請求項6】
燃料の燃焼で生成された燃料ガスで駆動可能なガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を用いて蒸気を発生させるための蒸気発生設備と
前記蒸気発生設備から供給される前記蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、
前記蒸気発生設備から前記蒸気タービンに供給される前記蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部と、
を備えるプラントを制御するためのプラント制御方法であって、
前記温度に対応する前記温度目標値を設定する工程と、
前記温度が前記温度目標値になるように、前記蒸気温度調整部を制御する工程と、
を備え、
前記温度目標値は、前記ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて前記蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように設定される、プラント制御方法。
【請求項7】
燃料の燃焼で生成された燃料ガスで駆動可能なガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を用いて蒸気を発生させるための蒸気発生設備と
前記蒸気発生設備から供給される前記蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、
前記蒸気発生設備から前記蒸気タービンに供給される前記蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部と、
を備えるプラントを制御するためのプラント制御プログラムであって、
コンピュータ装置に、
前記温度に対応する前記温度目標値を設定する工程と、
前記温度が前記温度目標値になるように、前記蒸気温度調整部を制御する工程と、
を実行可能であり、
前記温度目標値は、前記ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて前記蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように設定される、プラント制御プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、プラント制御装置、プラント制御方法、及び、プラント制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ガスタービン及び蒸気タービンを組み合わせることにより、エネルギ効率を高めたコンバインドサイクルプラントが知られている。コンバインドサイクルプラントでは、ガスタービンの排熱(例えばガスタービンの排気ガスに含まれる熱)を、例えば排熱回収ボイラで回収し、回収された排熱を利用して蒸気生成を行う。排熱回収ボイラで生成された蒸気は蒸気タービンに供給されることにより、ガスタービンからの排熱を利用した蒸気タービンの駆動が行われる。
【0003】
この種のコンバインドサイクルプラントでは、蒸気タービンに供給される蒸気の温度が仕様等によって規定される上限温度を超過しないように、蒸気タービンに供給される蒸気に対してスプレー水を噴射する減温器を制御することにより、蒸気温度の調整が行わる。減温器におけるスプレー水の噴射量は、蒸気タービンに供給される蒸気の温度が、上限温度に対して裕度を含んで設定される温度目標値以下になるように制御される。例えば特許文献1では、プラント起動時において、温度目標値を通常運転時に比べて低く設定することにより、プラント起動時に蒸気温度がオーバーシュートして上限温度を超過しないように蒸気温度制御を行うことが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平09-105503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、蒸気タービンに供給される蒸気の温度制御は、予め設定された温度目標値になるように、スプレー水の噴射量を調整することにより行われる。この温度目標値は、プラントの運転状態(例えば負荷)が時間的に変化する過渡状態においても蒸気温度が上限温度を超過することがないように、上限温度に対して十分な裕度を含むように設定される。
【0006】
蒸気温度が上限温度を超過することをより確実に回避するためには、温度目標値に含まれる裕度を大きく設定することが好ましい。その一方で、温度目標値に含まれる裕度を大きくすると温度目標値が低くなることにより、制御対象である蒸気タービンに供給される蒸気温度も低下し、プラント効率が低下してしまう。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、蒸気タービンに供給される蒸気の温度が上限温度を超過することを回避しつつ、良好なプラント効率を実現可能なプラント制御装置、プラント制御方法、及び、プラント制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係るプラント制御装置は、上記課題を解決するために、
燃料の燃焼で生成された燃料ガスで駆動可能なガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を用いて蒸気を発生させるための蒸気発生設備と
前記蒸気発生設備から供給される前記蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、
前記蒸気発生設備から前記蒸気タービンに供給される前記蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部と、
を備えるプラントを制御するためのプラント制御装置であって、
前記温度に対応する前記温度目標値を設定するための温度目標値設定部と、
前記温度が前記温度目標値になるように、前記蒸気温度調整部を制御するための温度制御部と、
を備え、
前記温度目標値設定部は、前記ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて前記蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように、前記温度目標値を設定する。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係るプラント制御方法は、上記課題を解決するために、
燃料の燃焼で生成された燃料ガスで駆動可能なガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を用いて蒸気を発生させるための蒸気発生設備と
前記蒸気発生設備から供給される前記蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、
前記蒸気発生設備から前記蒸気タービンに供給される前記蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部と、
を備えるプラントを制御するためのプラント制御方法であって、
前記温度に対応する前記温度目標値を設定する工程と、
前記温度が前記温度目標値になるように、前記蒸気温度調整部を制御する工程と、
を備え、
前記温度目標値は、前記ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて前記蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように設定される。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係るプラント制御プログラムは、上記課題を解決するために、
燃料の燃焼で生成された燃料ガスで駆動可能なガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を用いて蒸気を発生させるための蒸気発生設備と
前記蒸気発生設備から供給される前記蒸気で駆動可能な蒸気タービンと、
前記蒸気発生設備から前記蒸気タービンに供給される前記蒸気の温度を調整するための蒸気温度調整部と、
を備えるプラントを制御するためのプラント制御プログラムであって、
コンピュータ装置に、
前記温度に対応する前記温度目標値を設定する工程と、
前記温度が前記温度目標値になるように、前記蒸気温度調整部を制御する工程と、
を実行可能であり、
前記温度目標値は、前記ガスタービンの負荷又は回転数の少なくとも一方に対応する制御目標値の時間変化を含む運転情報に基づいて前記蒸気の温度上限値に対する裕度を変更するように設定される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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