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公開番号2025072330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2024185708
出願日2024-10-22
発明の名称卵巣癌を検査する方法
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C12Q 1/6886 20180101AFI20250430BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】卵巣癌を検査する方法を提供すること。
【解決手段】(1)被検体から採取された体液から精製された細胞外小胞、細胞外小胞を含有する体液、又は卵巣組織における、miRNA群(X)、miRNA群(A)、miRNA群(B)、及びmiRNA群(C)からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAを検出する工程を含む、卵巣癌を検査する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(1)被検体から採取された体液から精製された細胞外小胞、細胞外小胞を含有する体液、又は卵巣組織における、miRNA群(X)、miRNA群(A)、miRNA群(B)、及びmiRNA群(C):
(X)let-7f-5p、miR-151a-3p、miR-3074-5p、miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(A)let-7a-5p、let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7d-5p、let-7g-5p、let-7i-5p、miR-126-3p、miR-128-3p、miR-144-5p、miR-146b-5p、miR-199b-3p、miR-30e-3p、miR-340-5p、miR-423-3p、miR-15b-3p、miR-16-5p、miR-378d、miR-486-5p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
(B)miR-3074-5p、miR-9-5p、miR-184、miR-200a-3p、miR-421、miR-509-3-5p、miR-101-3p、miR-1246、miR-30b-5p、miR-30c-5p、miR-30d-5p、miR-30e-5p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、及び
(C)let-7a-3p、miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-3611、miR-6776-3p、miR-1301-3p、miR-1307-5p、miR-27a-3p、miR-369-5p、miR-382-5p、miR-499a-5p、miR-9985、miR-99b-3p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAを検出する工程を含む、卵巣癌を検査する方法。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記miRNAが、miRNA群(X)より選択される少なくとも1種のmiRNAを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記工程(1)が、前記細胞外小胞における前記miRNAを検出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記miRNAが、miRNA群(X)、miRNA群(AX)、miRNA群(BX)、及びmiRNA群(CX):
(X)let-7f-5p、miR-151a-3p、miR-3074-5p、miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(AX)let-7a-5p、let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7i-5p、miR-128-3p、miR-144-5p、miR-199b-3p、miR-340-5p、miR-423-3p、及びmiR-378dからなるmiRNA群、
(BX)miR-3074-5p、miR-9-5p、miR-184、miR-101-3p、miR-30d-5p、及びmiR-30e-5pからなるmiRNA群、及び
(CX)let-7a-3p、miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-1301-3p、miR-1307-5p、miR-27a-3p、miR-369-5p、miR-382-5p、miR-499a-5p、miR-9985、及びmiR-99b-3pからなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記miRNAが、miRNA群(X)、miRNA群(AXX)、miRNA群(BXX)、及びmiRNA群(CXX):
(X)let-7f-5p、miR-151a-3p、miR-3074-5p、miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(AXX)let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7i-5p、及びmiR-340-5pからなるmiRNA群、
(BXX)miR-3074-5pからなるmiRNA群、及び
(CXX)miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-1307-5p、及びmiR-499a-5pからなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
さらに、(2)前記工程(1)で検出された前記miRNAの量又は濃度に基づいて、前記被検体の卵巣癌への罹患の有無を判定する工程、
を含む、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記工程(2)が、工程(2a)及び工程(2b):
(2a)前記工程(1)で測定された、miRNA群(Xa)、miRNA群(Aa)、miRNA群(Ba)、及びmiRNA群(Ca):
(Xa)let-7f-5p、miR-151a-3p、及びmiR-3074-5pからなるmiRNA群、
(Aa)let-7a-5p、let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7d-5p、let-7g-5p、let-7i-5p、miR-126-3p、miR-128-3p、miR-144-5p、miR-146b-5p、miR-199b-3p、miR-30e-3p、miR-340-5p、及びmiR-423-3pからなるmiRNA群、
(Ba)miR-3074-5pからなるmiRNA群、及び
(Ca)miR-3611、及びmiR-6776-3pからなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAの量又は濃度が、カットオフ値以下である場合に前記被検体が卵巣癌に罹患していると判定する、及び/又はカットオフ値以上である場合に前記被検体が卵巣癌に罹患していないと判定する、工程、及び
(2b)前記工程(1)で測定された、miRNA群(Xb)、miRNA群(Ab)、miRNA群(Bb)、及びmiRNA群(Cb):
(Xb)miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(Ab)miR-15b-3p、miR-16-5p、miR-378d、miR-486-5p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
(Bb)miR-9-5p、miR-184、miR-200a-3p、miR-421、miR-509-3-5p、miR-101-3p、miR-1246、miR-30b-5p、miR-30c-5p、miR-30d-5p、miR-30e-5p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、及び
(Cb)let-7a-3p、miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-1301-3p、miR-1307-5p、miR-27a-3p、miR-369-5p、miR-382-5p、miR-499a-5p、miR-9985、miR-99b-3p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAの量又は濃度が、カットオフ値以上である場合に前記被検体が卵巣癌に罹患していると判定する、及び/又はカットオフ値以下である場合に前記被検体が卵巣癌に罹患していないと判定する、工程
からなる群より選択される少なくとも1種の工程を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記工程(1)が、
被検体から採取された血液から精製された細胞外小胞又は細胞外小胞を含有する血液におけるmiRNA群(A)、
被検体から採取された尿から精製された細胞外小胞又は細胞外小胞を含有する尿におけるmiRNA群(B)、及び
被検体から採取された腹水から精製された細胞外小胞又は細胞外小胞を含有する腹水におけるmiRNA群(C)、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAを検出する工程を含む、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記被検体がヒトである、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記細胞外小胞が前記体液をセルロースファイバー及び/又はナノワイヤを含む担体に接触させることを含む方法により精製された細胞外小胞である、請求項3に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、卵巣癌を検査する方法等に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
卵巣癌の検査は、通常、超音波(エコー)検査、CT検査、MRI検査などの画像検査により行われる。卵巣癌をより正確に診断するためには、卵巣組織を採取して調べることが必要である。しかし、卵巣は深部に存在するので、卵巣組織を採取するためには手術が必要である。このため、卵巣癌の検査をより正確に行うためのバイオマーカーの開発が進められている(特許文献1)。
【0003】
細胞外小胞(EV)は、細胞由来の膜小胞であり、各種体液に存在する。EVは、ドナー細胞から放出され、エンドサイトーシス、膜融合又は特異的なリガンド受容体の内在化を介して受容細胞に取り込まれることによって、EVの内容物(例えば、核酸、リポ多糖、タンパク質及び/又は脂質)をドナー細胞から受容細胞に送達する。EVは、臓器の発達、細胞間コミュニケーション、腫瘍の転移、免疫関連疾患(例えば、自己免疫疾患、変性疾患又は炎症性疾患)の発症と進行など、様々な生理学的及び病理学的反応を媒介することが知られている。EVの内容物は、ドナー細胞の状態に反映しているため、診断、予後、及び疫学の応用において候補分子として使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-004740号公報
国際公開第2020/090859号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、卵巣癌を検査する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を進めた結果、(1)被検体から採取された体液から精製された細胞外小胞、細胞外小胞を含有する体液、又は卵巣組織における、miRNA群(X)、miRNA群(A)、miRNA群(B)、及びmiRNA群(C):
(X)let-7f-5p、miR-151a-3p、miR-3074-5p、miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(A)let-7a-5p、let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7d-5p、let-7g-5p、let-7i-5p、miR-126-3p、miR-128-3p、miR-144-5p、miR-146b-5p、miR-199b-3p、miR-30e-3p、miR-340-5p、miR-423-3p、miR-15b-3p、miR-16-5p、miR-378d、miR-486-5p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
(B)miR-3074-5p、miR-9-5p、miR-184、miR-200a-3p、miR-421、miR-509-3-5p、miR-101-3p、miR-1246、miR-30b-5p、miR-30c-5p、miR-30d-5p、miR-30e-5p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、及び
(C)let-7a-3p、miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-3611、miR-6776-3p、miR-1301-3p、miR-1307-5p、miR-27a-3p、miR-369-5p、miR-382-5p、miR-499a-5p、miR-9985、miR-99b-3p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAを検出する工程を含む、卵巣癌を検査する方法、であれば、上記課題が解決できることを見出した。本発明者はこの知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
【0007】
項1. (1)被検体から採取された体液から精製された細胞外小胞、細胞外小胞を含有する体液、又は卵巣組織における、miRNA群(X)、miRNA群(A)、miRNA群(B)、及びmiRNA群(C):
(X)let-7f-5p、miR-151a-3p、miR-3074-5p、miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(A)let-7a-5p、let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7d-5p、let-7g-5p、let-7i-5p、miR-126-3p、miR-128-3p、miR-144-5p、miR-146b-5p、miR-199b-3p、miR-30e-3p、miR-340-5p、miR-423-3p、miR-15b-3p、miR-16-5p、miR-378d、miR-486-5p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
(B)miR-3074-5p、miR-9-5p、miR-184、miR-200a-3p、miR-421、miR-509-3-5p、miR-101-3p、miR-1246、miR-30b-5p、miR-30c-5p、miR-30d-5p、miR-30e-5p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、及び
(C)let-7a-3p、miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-3611、miR-6776-3p、miR-1301-3p、miR-1307-5p、miR-27a-3p、miR-369-5p、miR-382-5p、miR-499a-5p、miR-9985、miR-99b-3p、miR-200a-3p、miR-425-5p、及びmiR-429からなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAを検出する工程を含む、卵巣癌を検査する方法。
【0008】
項2. 前記miRNAが、miRNA群(X)より選択される少なくとも1種のmiRNAを含む、項1に記載の方法。
【0009】
項3. 前記工程(1)が、前記細胞外小胞における前記miRNAを検出する工程を含む、項1に記載の方法。
【0010】
項4. 前記miRNAが、miRNA群(X)、miRNA群(AX)、miRNA群(BX)、及びmiRNA群(CX):
(X)let-7f-5p、miR-151a-3p、miR-3074-5p、miR-1468-5p、miR-191-3p、及びmiR-3064-5pからなるmiRNA群、
(AX)let-7a-5p、let-7f-5p、miR-151a-3p、let-7i-5p、miR-128-3p、miR-144-5p、miR-199b-3p、miR-340-5p、miR-423-3p、及びmiR-378dからなるmiRNA群、
(BX)miR-3074-5p、miR-9-5p、miR-184、miR-101-3p、miR-30d-5p、及びmiR-30e-5pからなるmiRNA群、及び
(CX)let-7a-3p、miR-1468-5p、miR-191-3p、miR-3064-5p、miR-1301-3p、miR-1307-5p、miR-27a-3p、miR-369-5p、miR-382-5p、miR-499a-5p、miR-9985、及びmiR-99b-3pからなるmiRNA群、
からなる群より選択される少なくとも1種のmiRNAである、項1に記載の方法。
(【0011】以降は省略されています)

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