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公開番号2025105923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2025076152,2021542986
出願日2025-05-01,2020-08-27
発明の名称胃癌分子標的核酸医薬
出願人国立大学法人東海国立大学機構,国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C12N 15/113 20100101AFI20250703BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】アンチセンス核酸を用いてSYT13の発現を抑制することで、胃癌腹膜播種を標的としたsiRNAと比較してより効果の優れた核酸医薬を提供する。
【解決手段】ヒトSYT13 mRNAの特定の領域の塩基配列に対して実質的に相補的な塩基配列からなる、ヒトSYT13 mRNA発現を抑制し得る、アンチセンスオリゴヌクレオチド、及び該アンチセンスオリゴヌクレオチドを含有する医薬組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヒトSYT13 mRNAの発現を抑制し得る、アンチセンスオリゴヌクレオチドであって、配列番号1に示す塩基配列における4714~4751番の塩基配列に対して相補的な11~19個の塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1個~3個、1個~2個、若しくは1個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
ヒトSYT13 mRNAの発現を抑制し得る、アンチセンスオリゴヌクレオチドであって、配列番号1に示す塩基配列における348~366、599~627、997~1016、1069~1088、1419~1437、1612~1641、1775~1793、2629~2647、2810~2831、3244~3262、3315~3333、3423~3442、4266~4284、4328~4346、4365~4400、4714~4751、4776~4795、若しくは4949~4968番の塩基配列に対して相補的な11~19個の塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1個~3個、1個~2個、若しくは1個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項3】
配列番号3~43からなる群から選択される塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1~3個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項4】
配列番号50~59からなる群から選択される塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1~3個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項5】
配列番号60~69からなる群から選択される塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1~3個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項6】
配列番号70~79からなる群から選択される塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1~3個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項7】
配列番号4、20、29、35、39、62、及び79からなる群から選択される塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド、又は該アンチセンスオリゴヌクレオチドに対して1~3個の塩基が置換、欠失若しくは挿入された塩基配列からなるアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項8】
二環式糖を含む人工核酸領域を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項9】
少なくとも1つのヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合である、請求項1~8のいずれか1項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項10】
5-メチルシトシンを含む人工核酸領域を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、胃癌、特に胃癌腹膜播種を標的とする分子標的核酸医薬に関し、より具体的には、SYT13に対するアンチセンス核酸及びそれを含有する医薬組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
胃癌は日本、中国、韓国などアジア、及び南米に多い癌である。癌検診の普及によって、早期発見・治療が可能となり、胃癌による死亡率は減少しているものの、進行した胃癌は依然として予後不良であり、克服すべき重要な疾患である。
【0003】
胃癌の再発転移形式の一つとして、腹膜播種転移が知られている。腹膜播種は、診断時にステージIVとなる症例で最も多く見られ、また切除後の再発形式においても最も多いものである。更に、腹膜播種は、切除、放射線治療、抗癌剤の全身投与による治療の効果も低いことが大きな問題となっている。
【0004】
本発明者等のグループは先に、腹膜播種転移する胃癌においてSYT13が特異的に高発現することを見出し、その発現を指標として胃切除後の腹膜播種を予測することができること、並びにSYT13に対するsiRNAが胃癌細胞株の増殖能、浸潤能及び遊走能を抑制し、胃切除後の腹膜播種による転移を抑制し得ることを報告している(特許文献1及び非特許文献1)。
【0005】
SYT13は、シナプトタグミン(SYT)ファミリーに属する膜タンパク質である。SYTファミリータンパク質は、シナプス小胞上に存在するカルシウム・リン脂質結合分子として同定され、カルシウムセンサーとして機能することが示唆されている。ヒトでは17種のアイソフォームの存在が報告され、主として脳組織に分布していることが報告されている。このうちSYT13は、他のシナプトタグミンとは異なり、カルシウムの有無に関わらず、リン脂質と結合すること、脳以外の種々の組織でも発現していることが報告されている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2016/143697号
【非特許文献】
【0007】
M. Kanda et al., British Journal of Surgery, 2018; 108: 1349-1358
M. Fukuda and K. Mikoshiba, Biochem J., 2001; 354: 249-257
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の通り、SYT13に対するsiRNAを用いることで、SYT13の発現が抑制され、腹膜播種による転移が抑制し得ることは確認されているものの、実際に使用されたsiRNAの配列情報は不明であり、またSYT13の発現抑制について十分検討がつくされたものではなかった。
【0009】
そこで本発明者等は今回、siRNAとは異なる核酸医薬であるアンチセンス核酸を用いてSYT13の発現を抑制することで、胃癌腹膜播種を標的としたより効果の優れた核酸医薬を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題に鑑み、本発明者等は先ず、ヒトSYT13 mRNAの塩基配列に着目し、医薬としての有効性を有すると共に、副作用の可能性のないアンチセンス核酸を得るために検討を重ねた結果、SYT13 mRNAの塩基配列において特定の領域を標的とすることで特に効果の高いものが得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
(【0011】以降は省略されています)

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