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公開番号2025080076
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023193078
出願日2023-11-13
発明の名称ボールねじ
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16H 25/24 20060101AFI20250516BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】隣接する二つのナット間の予圧調整が容易で、コストダウンが可能なボールねじを提供する。
【解決手段】第1ナット21と第2ナット31の間に設けられた予圧調整機構1は、第1ナット21に形成された円環状凹部29と、第2ナット31に形成されて円環状凹部29に回転自在に内嵌される円環状凸部39と、円環状凹部29の外周壁に形成された第1スリット24と、同一径方向に沿って第1スリット24と連通するように円環状凸部39に形成された第2スリット34と、第1ナット21を軸方向に貫通して第1スリット24及び第2スリット34に連通される貫通穴25と、第1スリット24及び第2スリット34に跨って配置される予圧付与部45と、貫通穴25に回転自在に支持された回転軸部43とを有する予圧調整部品41と、第1ナット21と第2ナット31とを相対回転不能に固定するナット固定ボルト51と、を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
外周面に螺旋状のねじ軸側軌道溝が形成されたねじ軸と、
内周面に前記ねじ軸側軌道溝に対向する螺旋状のナット側軌道溝が形成されると共に、前記ねじ軸に外嵌されて互いに当接する二つのナットと、
前記二つのナットにおけるそれぞれの前記ナット側軌道溝と前記ねじ軸側軌道溝とで構成されるボール転動路を転動する複数のボールと、
前記二つのナットの間に設けられた予圧調整機構と、
を備えるボールねじであって、
前記予圧調整機構は、
前記二つのナットのうち、一方のナットにおける当接側の軸方向端面に形成された円環状凹部と、
前記二つのナットのうち、他方のナットにおける当接側の軸方向端面に形成されて前記円環状凹部に回転自在に内嵌される円環状凸部と、
径方向に沿って前記円環状凹部の外周壁に形成された一方のスリットと、
同一径方向に沿って前記一方のスリットと連通するように前記円環状凸部に形成された他方のスリットと、
前記一方のナット又は前記他方のナットにおける前記当接側の軸方向端面と反当接側の軸方向端面との間を貫通して形成され、少なくとも何れか一方の前記一方のスリット及び前記他方のスリットに連通される貫通穴と、
前記一方のスリット及び前記他方のスリットに跨って配置される予圧付与部と、前記貫通穴に回転自在に貫通され、一端に設けられた前記予圧付与部に回転力を付与するための回転軸部とを有する予圧調整部品と、
前記一方のナット又は前記他方のナットの何れか一方に設けられたボルト貫通穴を反当接側の軸方向端面側から貫通したネジ部が、何れか他方の前記他方のナット又は前記一方のナットに螺合されることによって前記一方のナットと前記他方のナットとを相対回転不能に固定するナット固定ボルトと、
を備えていることを特徴とするボールねじ。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記予圧調整部品における前記予圧付与部は、回転方向に沿う外周面が面取りされた略直方体状に形成され、
前記回転軸部の一端は、前記予圧付与部の長手方向一端部に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
【請求項3】
前記貫通穴は、少なくとも当接側における開口端が周方向に延びる長円形に開口されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
【請求項4】
前記貫通穴と前記ボルト貫通穴とが、前記一方のナット又は前記他方のナットの何れか一方に設けられている、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のボールねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ねじ軸に螺合されるナット間に予圧調整機構を備えたボールねじに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械などで用いられるボールねじには、切削加工時の剛性確保や位置決め精度を向上させるために、複数の転動体を介してねじ軸に螺合される隣接するナット間に予圧付与機構(予圧調整機構)を介在させ、隣接するナット間に予圧を与えるようにしたボールねじがある。
【0003】
この予圧を調整可能なボールねじとしては、特許文献1に記載されているように、間座を使用することなく予圧を調整可能とする予圧付与機構を備えたボールねじが提案されている。この予圧付与機構は、二つのナットのうち、一方のナットの当接側に軸方向に延びる凸部を設け、他方のナットの当接側に凸部を収容可能な凹部を設けると共に、凹部には4箇所の押圧面を形成し、他方のナットの外周面には押圧面と対向する位置に4箇所の雌ねじを設けている。そして、雌ねじに螺合した4つの押しねじを締め込んで、4箇所の押圧面を押圧して二つのナット相互を軸回りで互いの位相をずらす力により、予圧を調整可能としている。
【0004】
また、特許文献2には、外部に駆動部を設けることなく、予圧低下時に予圧を回復することができるボールねじの予圧回復装置が開示されている。この予圧回復装置における予圧付与機構は、隣接するナット間に介挿される初期予圧を与える間座と、隣接ナットの一方の端面に形成された収容部内に配置され、対向面に半径方向に行くに従い幅が変化する傾斜面を形成した軸方向に移動可能な一対の対向リングと、これら一対の対向リングの傾斜面間に係合する複数の押圧駒と、この押圧駒を半径方向に移動させるねじ部とを備えている。そして、隣接するナット間の予圧低下時に、押圧駒によって一対の対向リングを軸方向外側に移動させることにより、隣接するナット間の予圧を回復させることができる。
【0005】
また、特許文献3には、周辺環境を汚染することなく、状況に応じて予圧を迅速に調整することができ、しかも、小型化及び簡略化が図れるボールねじ装置が開示されている。このボールねじ装置における付勢機構(予圧調整機構)は、第一ナット及び第二ナットの対向する端部に形成された傾斜面同士の間における周方向の等間隔位置に設けられた複数の押圧ボールと、複数の押圧ボールの周囲を囲うように配置され、内周面が軸方向の一方に向かって次第に中心側へ向かって傾斜する傾斜面からなる押圧面とされた磁性体からなる押圧リングと、押圧リングを磁力で軸方向へ移動させることで、押圧面によって押圧ボールを中心側へ押圧する電磁石と、を備えている。そして、電磁石が第一ナットと第二ナットとの間に軸方向に沿う反力を生じさせることで、予圧を付与することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6561586号公報
特許第6540266号公報
特許第7183708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の予圧付与機構では、予圧を調整する際に、一方のナットの外周側から押しねじを他方のナットの雌ねじに締め込む必要がある。そこで、ボールねじが工作機械等に取り付けられている場合には、ボールねじを工作機械等のブラケットから取り外す必要があり、調整作業が面倒であった。
また、上記特許文献2,3の予圧付与機構では、厚さ調整(研磨)が必要な間座やスペーサ等を隣接するナット間に設ける必要があり、コストアップの要因となっていた。
【0008】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、隣接する二つのナット間の予圧調整が容易で、コストダウンが可能なボールねじを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
外周面に螺旋状のねじ軸側軌道溝が形成されたねじ軸と、
内周面に前記ねじ軸側軌道溝に対向する螺旋状のナット側軌道溝が形成されると共に、前記ねじ軸に外嵌されて互いに当接する二つのナットと、
前記二つのナットにおけるそれぞれの前記ナット側軌道溝と前記ねじ軸側軌道溝とで構成されるボール転動路を転動する複数のボールと、
前記二つのナットの間に設けられた予圧調整機構と、
を備えるボールねじであって、
前記予圧調整機構は、
前記二つのナットのうち、一方のナットにおける当接側の軸方向端面に形成された円環状凹部と、
前記二つのナットのうち、他方のナットにおける当接側の軸方向端面に形成されて前記円環状凹部に回転自在に内嵌される円環状凸部と、
径方向に沿って前記円環状凹部の外周壁に形成された第1スリットと、
同一径方向に沿って前記第1スリットと連通するように前記円環状凸部に形成された第2スリットと、
前記一方のナット又は前記他方のナットにおける当接側の軸方向端面と反当接側の軸方向端面との間を貫通して形成され、少なくとも何れか一方の前記第1スリット及び前記第2スリットに連通される貫通穴と、
前記第1スリット及び前記第2スリットに跨って配置される予圧付与部と、前記貫通穴に回転自在に貫通され、一端に設けられた前記予圧付与部に回転力を付与するための回転軸部とを有する予圧調整部品と、
前記一方のナット又は前記他方のナットの何れか一方に設けられたボルト貫通穴を反当接側の軸方向端面側から貫通したネジ部が、何れか他方の前記他方のナット又は前記一方のナットに螺合されることによって前記一方のナットと前記他方のナットとを相対回転不能に固定するナット固定ボルトと、
を備えていることを特徴とするボールねじ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、隣接する二つのナット間の予圧調整が容易で、コストダウンが可能なボールねじを提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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