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公開番号2025090187
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205269
出願日2023-12-05
発明の名称法枠の構造及び法枠の施工方法
出願人フリー工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E02D 17/20 20060101AFI20250610BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】格子の交点を均一なコンクリートで構成することができる法枠の構造を提供する。
【解決手段】法面に設置して、法面を安定化する法枠の構造であって、一対の金網を前記法面上に格子状に配置してなる枠体と、前記枠体の内部に配筋した鉄筋と、前記枠体内に打設して硬化したコンクリートと、を有し、前記格子の交点に配置し、前記法枠を前記法面に固定するアンカーを挿通するアンカー孔を形成する網筒と、を有することを特徴とする、法枠の構造。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
法面に設置して、法面を安定化する法枠の構造であって、
一対の金網を前記法面上に格子状に配置してなる枠体と、
前記枠体の内部に配筋した鉄筋と、
前記枠体内に打設して硬化したコンクリートと、を有し、
前記格子の交点に配置し、前記法枠を前記法面に固定するアンカーを挿通するアンカー孔を形成する網筒を有することを特徴とする、
法枠の構造。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記網筒は、クリンプ金網を筒状に湾曲して形成することを特徴とする、
請求項1に記載の法枠の構造。
【請求項3】
前記網筒は、クリンプ金網を略U字状に折曲した二つのU型網を組み合わせて平面視略六角形を呈するようにして形成することを特徴とする、
請求項1に記載の法枠の構造。
【請求項4】
法枠の施工方法であって、
法面上に一対の金網からなる枠体を格子状に配置する工程と、
前記枠体内に鉄筋を配筋する工程と、
前記格子の交点に網筒を配置する工程と、
前記枠体内にコンクリートを打設して法枠を構築する工程と、
前記網筒を通じて前記法面にアンカー孔を削孔する工程と、
前記アンカー孔にアンカーを固定し、前記アンカーを介して前記法枠を前記法面に固定する工程と、を有することを特徴とする、
法枠の施工方法。
【請求項5】
前記網筒は、クリンプ金網を筒状に湾曲して形成することを特徴とする、
請求項4に記載の法枠の施工方法。
【請求項6】
前記網筒は、クリンプ金網を略U字状に折曲した二つのU型網を組み合わせて平面視略六角形を呈するようにして形成することを特徴とする、
請求項4に記載の法枠の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は法枠の構造とその施工方法に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
法面を保護し安定化するために、コンクリートを吹き付けて法枠を構築する吹付法枠工法として、フリーフレーム工法(登録商標)が広く行われている。この工法は、網体を並列配置して形成した型枠内に鉄筋を組み立て、型枠内に吹き付け工法でコンクリートを打設して、コンクリートからなる格子状の法枠を構築する工法である。
フリーフレーム工法の特徴の一つは、型枠を網体により形成することで、コンクリート吹き付け時に網目からリバウンドを排除(排出)し、均一な吹き付けコンクリートにより高強度の法枠を構築できることである。
そして、この工法において、法枠を法面に安定的に固定するためにグラウンドアンカーやロックボルト等のアンカーを用いる場合には、格子の交点中央に箱抜き管を配置した状態でコンクリートを吹き付けて、アンカー孔を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-343626号公報
特開2007-100344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の箱抜き管を用いた吹付法枠工法は、以下の課題を内包している。
(1)従来用いられている箱抜き管は、塩ビ管又はボイド管の2種類である。これらの管はいずれも表面が平滑な曲面であり、コンクリートを吹き付ける際に、リバウンドを排除する効果がない。特に、格子の交点中央には、型枠を法面に固定するための主アンカー、鉄筋、箱抜き管を固定するための追加鉄筋や番線等により密な状態になっているため、リバウンドが排出されにくい。このため、リバウンドが箱抜き管上に残り、均一なコンクリートにならないおそれや空洞部ができるおそれがある。
(2)コンクリートは上方から吹き付けるため、吹き付けたコンクリートが透過しない箱抜き管の背面には空洞部ができるおそれがある。
(3)格子の交点は主アンカーや鉄筋等が集中する重要な箇所にもかかわらず、均一なコンクリートにならなかったり、空洞部が生じたりすることで強度的に不安が生じるおそれがある。
(4)空洞部が生じると、空洞部内に湧水や雨水が入りこみ、鉄筋が腐食してしまうおそれがある。
(5)箱抜き管が塩ビ管の場合、箱抜き管は法枠内に残置してアンカー工が施工される。アンカー工においては、孔内にグラウトや硬練りモルタルからなる間詰材を注入するが、塩ビ管が残置されているため法枠とグラウトは縁切れ状態となり一体とならない。また、塩ビ管とコンクリートの収縮・膨張率の違いから塩ビ管周囲のコンクリートにクラックが入るおそれがある。
(6)箱抜き管がボイド管の場合、アンカー孔の削孔またはアンカー孔へのグラウト注入前に抜き取って廃棄するため、産業廃棄物が発生する。また、アンカー孔の削孔前にボイド管を抜き取ると、削孔時のスライムが空洞部に回り、均一なコンクリートにならないおそれがある。
(7)アンカー孔の削孔後にボイド管を抜き取ることができ、グラウトや間詰材が空洞部に回るとしても、グラウトや間詰材は水平以上には回らないため、上部は空洞のままとなる。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは以上の問題点を解消し、格子の交点を均一なコンクリートで構成することができる法枠の構造とその施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、法面に設置して、法面を安定化する法枠の構造であって、一対の金網を前記法面上に格子状に配置してなる枠体と、前記枠体の内部に配筋した鉄筋と、前記枠体内に打設して硬化したコンクリートと、を有し、前記格子の交点に配置し、前記法枠を前記法面に固定するアンカーを挿通するアンカー孔を形成する網筒を有する。
前記網筒は、クリンプ金網を筒状に湾曲して筒状に形成してもよいし、クリンプ金網を略U字状に折曲した二つのU型網を組み合わせて平面視略六角形を呈するようにして形成してもよい。
【0007】
また、本発明は、法枠の施工方法であって、法面上に一対の金網からなる枠体を格子状に配置する工程と、前記枠体内に鉄筋を配筋する工程と、前記格子の交点に網筒を配置する工程と、前記枠体内にコンクリートを打設して法枠を構築する工程と、前記網筒を通じて前記法面にアンカー孔を削孔する工程と、前記アンカー孔にアンカーを固定し、前記アンカーを介して前記法枠を前記法面に固定する工程と、を有する。
前記網筒は、クリンプ金網を筒状に湾曲して筒状に形成してもよいし、クリンプ金網を略U字状に折曲した二つのU型網を組み合わせて平面視略六角形を呈するようにして形成してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、少なくとも次の一つの効果を奏する。
(1)網筒の網目によりリバウンドが排除されるため、法枠の格子の交点部を均一なコンクリートにより構築できる。
(2)網筒の網目によりリバウンドが排除されるため、コンクリートに空洞部ができるおそれがなく、空洞部内に湧水や雨水が入りこみ、鉄筋が腐食することがない。
(3)コンクリートと網筒は一体となっているため、網筒の周囲のコンクリートにクラックが入るおそれがない。
(4)網筒の網目からは内部に法枠のコンクリートがはみ出しており、また、網筒の背面や周囲に空洞部がないため、注入材により法枠とアンカーが一体となる。
(5)網筒は法枠と一体となっており、ボイド管のように抜き取りは不要であり、産業廃棄物が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の法枠の斜視図
本発明の法枠の構造の断面図
網筒の斜視図
本発明の法枠の施工方法の吹き付け工程後の法枠の構造の断面図
実施例2にかかる網筒の分解斜視図
実施例2にかかる網筒の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の法枠の構造とその施工方法について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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