特許ウォッチ

公開番号2025092845
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208215
出願日2023-12-11
発明の名称排水装置及び封水形成部材
出願人丸一株式会社
代理人個人
主分類E03C 1/282 20060101AFI20250616BHJP(上水;下水)
要約【課題】封水形成部材をトラップ本体の外部に容易に取り出すことができる排水装置を提供する。
【解決手段】排水装置2は、排水が流入する流入部18と、流入部18から流入した排水を一時的に貯留可能な貯留空間22と、流入部18の下方の内底部から流入部18に向けて筒状に突出し且つ流入部18から流入した排水が流出する流出部24とを有するトラップ本体4と、トラップ本体4の貯留空間22に貯留された排水により封水を形成するための封水形成部材10と、トラップ本体4の流出部24の上方に配置され、トラップ本体4の流入部18から流入したゴミを捕集する捕集部材8とを備える。封水形成部材10は、トラップ本体4の流出部24に上方から被さるように配置された有蓋筒状の封水椀44と、封水椀44からトラップ本体4の流入部18の近傍まで延在する取っ手48とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
排水が流入する流入部と、前記流入部から流入した排水を一時的に貯留可能な貯留空間と、前記流入部の下方の内底部から前記流入部に向けて筒状に突出し且つ前記流入部から流入した排水が流出する流出部と、を有するトラップ本体と、
前記トラップ本体の前記貯留空間に貯留された排水により封水を形成するための封水形成部材と、
前記トラップ本体の前記流出部の上方に配置され、前記トラップ本体の前記流入部から流入したゴミを捕集する捕集部材と、を備え、
前記封水形成部材は、
前記トラップ本体の前記流出部に上方から被さるように配置された有蓋筒状の封水椀と、
前記封水椀から前記トラップ本体の前記流入部の近傍まで延在する取っ手と、を有する
排水装置。
続きを表示（約 860 文字）【請求項２】
前記取っ手は、前記トラップ本体の内側面に沿うように配置されている
請求項１に記載の排水装置。
【請求項３】
前記捕集部材は、
前記トラップ本体の前記流入部に配置される取付部と、
前記取付部からぶら下がるように配置され、内部にゴミを収納するゴミ収納ネット部と、を有する
請求項２に記載の排水装置。
【請求項４】
前記排水装置は、さらに、前記トラップ本体の前記流入部に配置され、前記トラップ本体を対象物に取り付けるための環状のフランジ部材を備え、
前記封水椀が前記トラップ本体の前記流出部から浮き上がった際に、前記取っ手の上端部は、前記フランジ部材に当接する
請求項２又は３に記載の排水装置。
【請求項５】
前記取っ手の上端部は、前記捕集部材の下端部と前記トラップ本体の前記流入部との間に配置されている
請求項１～３のいずれか１項に記載の排水装置。
【請求項６】
前記封水形成部材は、さらに、前記封水椀から下方に延在して前記流出部の内部に挿通され、前記流出部の内周面に係合する爪部を有する
請求項１～３のいずれか１項に記載の排水装置。
【請求項７】
排水が流入する流入部、前記流入部から流入した排水を一時的に貯留可能な貯留空間、及び、前記流入部の下方の内底部から前記流入部に向けて筒状に突出し且つ前記流入部から流入した排水が流出する流出部を有するトラップ本体に取り付けられる封水形成部材であって、
前記トラップ本体の前記流出部に上方から被さるように配置される有蓋筒状の封水椀と、
前記封水椀から前記トラップ本体の前記流入部に向けて縦長状に延在する取っ手と、を有する
封水形成部材。
【請求項８】
前記取っ手は、前記封水椀の外縁から前記トラップ本体の前記流入部に向けて縦長状に延在する
請求項７に記載の封水形成部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えばキッチンのシンク等からの排水を下水に流すための排水装置、及び、これに用いられる封水形成部材に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
単身世帯用マンション等に設置されるコンパクトなキッチン（いわゆる、ミニキッチン）のシンクからの排水を下水に流すための排水装置が知られている。このようなミニキッチン用の排水装置の一つとして、特許文献１及び２には、トラップ本体の内部に封水を形成するための封水形成部材と、トラップ本体の内部に流入したゴミを捕集するためのゴミかごとが一体となった排水装置が開示されている。
【０００３】
特許文献１及び２に開示された排水装置では、ゴミかごの清掃時にゴミかごをトラップ本体の外部に取り出すと、ゴミかごと一体となった封水形成部材もトラップ本体の外部に取り出されるようになる。この時、トラップ本体の内部には封水が形成されなくなるため、室内と下水とが連通し、下水からの臭気が室内に逆流してしまう。
【０００４】
そこで、ゴミかごの清掃時にゴミかごのみをトラップ本体の外部に取り出すことができるように、特許文献３に開示された排水装置をミニキッチン用の排水装置として用いることが提案されている。特許文献３に開示された排水装置では、封水形成部材とゴミかごとが別体となっており、封水形成部材の上面には十字状の短いつまみが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
意匠登録第１５９７３００号公報
特開２０１８－１２７８５３号公報
実開平７－３４０６７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献３に開示された排水装置をミニキッチン用の排水装置として用いる場合、トラップ本体は、ミニキッチンのシンクの排水口の寸法に合わせて、比較的小さい内径（例えば、約８５ｍｍ）の細形に形成されるようになる。そのため、ユーザが排水装置の清掃又はメンテナンス等を行う際に、ユーザの手をトラップ本体の内部に入れて封水形成部材のつまみまで届かせることが困難であり、封水形成部材をトラップ本体の外部に容易に取り出すことができないという課題が生じる。
【０００７】
本発明は、上述した課題を解決しようとするものであり、その目的は、封水形成部材をトラップ本体の外部に容易に取り出すことができる排水装置及び封水形成部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の一態様に係る排水装置は、排水が流入する流入部と、前記流入部から流入した排水を一時的に貯留可能な貯留空間と、前記流入部の下方の内底部から前記流入部に向けて筒状に突出し且つ前記流入部から流入した排水が流出する流出部と、を有するトラップ本体と、前記トラップ本体の前記貯留空間に貯留された排水により封水を形成するための封水形成部材と、前記トラップ本体の前記流出部の上方に配置され、前記トラップ本体の前記流入部から流入したゴミを捕集する捕集部材と、を備え、前記封水形成部材は、前記トラップ本体の前記流出部に上方から被さるように配置された有蓋筒状の封水椀と、前記封水椀から前記トラップ本体の前記流入部の近傍まで延在する取っ手と、を有する。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の一態様に係る排水装置等によれば、封水形成部材をトラップ本体の外部に容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
実施の形態に係る排水装置の断面図である。
実施の形態に係る排水装置の分解断面図である。
実施の形態に係る排水装置の捕集部材を示す斜視図である。
図３とは異なる角度から見た状態での、実施の形態に係る排水装置の捕集部材を示す斜視図である。
実施の形態に係る排水装置の封水形成部材を示す斜視図である。
図５とは異なる角度から見た状態での、実施の形態に係る排水装置の封水形成部材を示す斜視図である。
図５及び図６とは異なる角度から見た状態での、実施の形態に係る排水装置の封水形成部材を示す斜視図である。
図５のＶＩＩＩ－ＶＩＩＩ線による、実施の形態に係る排水装置の封水形成部材の断面図である。
封水形成部材が流出部から浮き上がった状態での、実施の形態に係る排水装置の断面図である。
ゴミ収納ネット部に多量のゴミが収納された状態での、比較例に係る排水装置の断面図である。
ゴミ収納ネット部に多量のゴミが収納された状態での、実施の形態に係る排水装置の断面図である。
実施の形態の変形例に係る排水装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許