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公開番号
2025094627
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023210313
出願日
2023-12-13
発明の名称
半導体積層体および受光素子
出願人
住友電気工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10F
30/225 20250101AFI20250618BHJP()
要約
【課題】イオン化率比の小さい増倍層を含む半導体積層体および受光素子を提供する。
【解決手段】半導体積層体は、第1導電型層と、増倍層と、光吸収層と、第2導電型層と、を備える。第1導電型層、増倍層、光吸収層および第2導電型層はこの順で積層される。増倍層は、第1要素層と、第2要素層とを含む超格子層である。第1要素層はInP層であり、第2要素層はGaAs
1-x
Sb
x
層であり、xは0.3以上1以下であるか、または、第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、第2要素層はIn
y
Ga
1-y
As層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、yは0.3以上1以下であるか、または、第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、第2要素層はGaAs
1-z
Sb
z
層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、zは0.3以上1以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
III-V族化合物半導体から構成され、導電型が第1導電型である第1導電型層と、
III-V族化合物半導体から構成される増倍層と、
III-V族化合物半導体から構成される光吸収層と、
III-V族化合物半導体から構成され、導電型が前記第1導電型とは異なる第2導電型である第2導電型層と、を備え、
前記第1導電型層、前記増倍層、前記光吸収層および前記第2導電型層はこの順で積層され、
前記増倍層は、第1要素層と、前記第1要素層に接触して配置された第2要素層とを含む超格子層であり、
前記第1要素層はInP層であり、前記第2要素層はGaAs
1-x
Sb
x
層であり、xは0.3以上1以下であるか、
または、
前記第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、前記第2要素層はIn
y
Ga
1-y
As層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、yは0.3以上1以下であるか、
または、
前記第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、前記第2要素層はGaAs
1-z
Sb
z
層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、zは0.3以上1以下である、半導体積層体。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記増倍層の前記第1導電層側の主面および前記光吸収層側の主面は、いずれも前記第1要素層により構成されている、請求項1に記載の半導体積層体。
【請求項3】
前記第1要素層はInP層であり、前記第2要素層はGaAs
1-x
Sb
x
層であり、xは0.3以上1以下である、請求項2に記載の半導体積層体。
【請求項4】
III-V族化合物半導体から構成され、前記増倍層と前記光吸収層との間に配置され、導電型が前記第2導電型である第1電界制御層をさらに備える、請求項1に記載の半導体積層体。
【請求項5】
III-V族化合物半導体から構成され、前記増倍層と前記第1導電型層との間に配置され、導電型が前記第1導電型である第2電界制御層をさらに備える、請求項4に記載の半導体積層体。
【請求項6】
III-V族化合物半導体から構成され、前記第1電界制御層と前記光吸収層との間に配置され、バンド端のエネルギー準位が前記第1電界制御層と前記光吸収層との間の値を有する組成傾斜層をさらに備える、請求項4に記載の半導体積層体。
【請求項7】
前記組成傾斜層は、
前記第1電界制御層側の主面である第1主面と、
前記光吸収層側の主面である第2主面と、を含み、
前記組成傾斜層の組成は、前記組成傾斜層のバンド端のエネルギー準位が、前記第1主面から前記第2主面に近づくにしたがって、前記光吸収層のバンド端のエネルギー準位に近づくように段階的に変化している、請求項6に記載の半導体積層体。
【請求項8】
前記組成傾斜層は、
前記第1電界制御層側の主面である第1主面と、
前記光吸収層側の主面である第2主面と、を含み、
前記組成傾斜層の組成は、前記組成傾斜層のバンド端のエネルギー準位が、前記第1主面から前記第2主面に近づくにしたがって、前記光吸収層のバンド端のエネルギー準位に近づくように連続的に変化している、請求項6に記載の半導体積層体。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の半導体積層体と、
前記半導体積層体上に配置された電極と、を備える、受光素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体積層体および受光素子に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体受光素子(フォトダイオード)において、増倍層を採用することによって高感度を達成するアバランシェフォトダイオードが知られている。アバランシェフォトダイオードの増倍層には強い電界が印加され、光吸収層で発生したキャリア(電子または正孔)はこの電界によって加速されて、増倍層内の原子と衝突する。その結果、増倍層内の原子がイオン化し、さらにキャリアが発生する。このようにして、増倍層においてキャリアの数が増大することで、高い感度が得られる。
【0003】
ここで、増倍層において電子および正孔の両方の数が増大すると、ノイズが増大し、感度が低下する。電子および正孔の一方のみの数を増大させること、すなわち増倍層における電子のイオン化率αおよび正孔のイオン化率βのうち、小さいほうを大きいほうで除した値(α/βおよびβ/αのうち小さいほうの値;イオン化率比)が小さいことが、感度の向上のために求められる。
【0004】
このような観点から、増倍層として単一の半導体材料から構成される層に代えて、異なる半導体材料から構成される2つの層を交互に積層させた超格子層を採用することが提案されている。具体的には、InP層(インジウムリン層)とInGaAs層(インジウムガリウム砒素層)とが積層された超格子層や、AlInAs層(アルミニウムインジウム砒素層)とInGaAs層とが積層された超格子層を増倍層として採用することが提案されている(たとえば、非特許文献1および非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
F.Osaka,et al.、“Electron and Hole Impact Ionization Rates in InP/Ga0.47In0.53As Superlattice”、IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS, VOL. QE-22, NO.10,OCTOBER 1986、p.1986-1991
T.Kagawa,et al.、“Impact ionization rates in an InGaAs/InAlAs Superlattice”、Appl. Phys. Lett. 55, (1989)、p.993-995
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、増倍層を含む受光素子であるアバランシェフォトダイオードにおいては、イオン化率比の小さい増倍層が求められている。そこで、イオン化率比の小さい増倍層を含む半導体積層体および受光素子を提供することを、本開示の目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に従った半導体積層体は、III-V族化合物半導体から構成され、導電型が第1導電型である第1導電型層と、III-V族化合物半導体から構成される増倍層と、III-V族化合物半導体から構成される光吸収層と、III-V族化合物半導体から構成され、導電型が第1導電型とは異なる第2導電型である第2導電型層と、を備える。第1導電型層、増倍層、光吸収層および第2導電型層はこの順で積層される。増倍層は、第1要素層と、第1要素層に接触して配置された第2要素層とを含む超格子層である。第1要素層はInP層であり、第2要素層はGaAs
1-x
Sb
x
層(ガリウム砒素アンチモン層)であり、xは0.3以上1以下であるか、または、第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層(アルミニウムガリウム砒素アンチモン層)であり、第2要素層はIn
y
Ga
1-y
As層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、yは0.3以上1以下であるか、または、第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、第2要素層はGaAs
1-z
Sb
z
層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、zは0.3以上1以下である。
【発明の効果】
【0008】
上記半導体積層体によれば、イオン化率比の小さい増倍層を含む半導体積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
半導体積層体の構造の一例を示す概略断面図である。
増倍層の構造の一例を示す概略断面図である。
受光素子(アバランシェフォトダイオード)の構造の一例を示す概略断面図である。
半導体積層体の構造の他の一例を示す概略断面図である。
半導体積層体の構造のさらに他の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示に係る半導体積層体は、
(1)III-V族化合物半導体から構成され、導電型が第1導電型である第1導電型層と、III-V族化合物半導体から構成される増倍層と、III-V族化合物半導体から構成される光吸収層と、III-V族化合物半導体から構成され、導電型が第1導電型とは異なる第2導電型である第2導電型層と、を備える。第1導電型層、増倍層、光吸収層および第2導電型層はこの順で積層される。増倍層は、第1要素層と、第1要素層に接触して配置された第2要素層とを含む超格子層である。第1要素層はInP層であり、第2要素層はGaAs
1-x
Sb
x
層であり、xは0.3以上1以下であるか、または、第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、第2要素層はIn
y
Ga
1-y
As層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、yは0.3以上1以下であるか、または、第1要素層はAl
u
Ga
1-u
As
1-x
Sb
x
層であり、第2要素層はGaAs
1-z
Sb
z
層であり、uは0.2以上1以下、xは0.3以上1以下、zは0.3以上1以下である。
(【0011】以降は省略されています)
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