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公開番号
2025099699
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216580
出願日
2023-12-22
発明の名称
遺伝子変異を検出する方法
出願人
東洋鋼鈑株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C12Q
1/6827 20180101AFI20250626BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】ミスセンス変異及び/又はナンセンス変異とサイレント変異とを含む遺伝子変異について高精度に分析する。
【解決手段】遺伝子変異におけるミスセンス変異又はナンセンス変異に対応する第1のプローブ、上記遺伝子変異におけるサイレント変異に対応する第2のプローブ、野生型に対応する野生型プローブからシグナルを検出し、上記第2のプローブからのシグナルを上記遺伝子変異における野生型と判定する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ミスセンス変異及び/又はナンセンス変異とサイレント変異とを含む遺伝子変異を検出する方法であって、
上記遺伝子変異を含む核酸領域を増幅する工程と、
上記遺伝子変異を含む核酸断片と、上記遺伝子変異におけるミスセンス変異又はナンセンス変異に対応する第1のプローブ、上記遺伝子変異におけるサイレント変異に対応する第2のプローブ、野生型に対応する野生型プローブとをハイブリダイズする工程と、
上記第1のプローブ、上記第2のプローブ及び上記野生型プローブからのシグナルを検出する工程とを含み、
上記第2のプローブからのシグナルを上記遺伝子変異における野生型と判定することを特徴とする遺伝子変異を検出する方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
次式:判定値=[第2のプローブからのシグナル値]/[野生型プローブからのシグナル値+第2のプローブからのシグナル値]
により判定値を算出し、算出した判定値が予め設定したカットオフ値を上回る場合に上記遺伝子変異について野生型と判定することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
次式:判定値=[第1のプローブからのシグナル値]/[野生型プローブからのシグナル値+第1のプローブからのシグナル値]
により判定値を算出し、算出した判定値が予め設定したカットオフ値を上回る場合に上記遺伝子変異についてミスセンス変異及び/又はナンセンス変異が存在すると判定することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
上記遺伝子変異における複数のミスセンス変異及び/又はナンセンス変異について、それぞれ上記式により判定値を算出し、複数のミスセンス変異及び/又はナンセンス変異のそれぞれについて存在を判定することを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
上記複数のミスセンス変異及び/又はナンセンス変異のそれぞれについて算出した判定値がいずれも上記カットオフ値を下回る場合に、上記遺伝子変異を野生型と判定することを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
上記遺伝子変異は、所定のアミノ酸をコードするコドンに生じるミスセンス変異及び/又はナンセンス変異であって、上記第1のプローブは、当該アミノ酸についてサイレント変異となる塩基置換と同じ位置に塩基置換を有するミスセンス変異及び/又はナンセンス変異に対応することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
上記遺伝子変異は、所定のアミノ酸をコードするコドンに生じるミスセンス変異及び/又はナンセンス変異であって、上記第1のプローブは、当該アミノ酸についてサイレント変異となる塩基置換が生じたコドンに塩基置換を有するミスセンス変異及び/又はナンセンス変異に対応することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
上記アミノ酸についてサイレント変異となる塩基置換が生じたコドンに塩基置換を有するミスセンス変異及び/又はナンセンス変異の全てに対する複数の第1のプローブを使用することを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
上記遺伝子変異は、CD79B遺伝子における196番目のチロシン残基のミスセンス変異及び/又はナンセンス変異と、当該チロシン残基のサイレント変異とを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
上記CD79B遺伝子におけるミスセンス変異は589T>C、589T>A、589T>G、590A>C、590A>G及び590A>Tからなる群から選ばれる少なくとも1つの変異であり、上記CD79B遺伝子におけるナンセンス変異は591C>G又は591C>Aであり、上記CD79B遺伝子におけるサイレント変異は591C>Tであることを特徴とする請求項9記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスセンス変異及び/又はナンセンス変異とサイレント変異とを含む遺伝子変異を検出する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
遺伝子変異とは、広義には遺伝子が先天的又は後天的に何らかの異常を来した状態を意味する。遺伝子変異としては、例えば、DNAを構成する塩基が置換、欠失或いは付加された状態が挙げられる。ここで、遺伝子は、タンパク質をコードするコーディング領域と発現制御領域等の非コーディング領域から構成される。遺伝子変異は、コーディング領域及び非コーディング領域のいずれにも存在する。なかでもコーディング領域に存在する遺伝子変異には、コードするアミノ酸が変化するミスセンス変異、所定のアミノ酸をコードするコドンが停止コドンとなるナンセンス変異、コードするアミノ酸は変化しないサイレント変異が含まれる。
【0003】
遺伝子変異は、遺伝性疾患や癌の原因となっており、また、特定の薬剤における薬効にも関連している。その他、遺伝子変異は、肥満などの体質にも関連している。よって、特定の遺伝子変異を特定すること(遺伝子型判定、ジェノタイピングとも称す)は、遺伝性疾患の診断や薬剤に対する薬効を知る上で欠かせない技術となっている。
【0004】
ジェノタイピングの方法としては、例えば、DNAシークエンシングの他に、SSCP(Single Strand Conformation Polymorphism、一本鎖高次構造多型)法、RFLP(Restriction Fragment Length Polymorphism、制限酵素断片長多型)法、PCR(Polymerase Chain Reaction, ポリメラーゼ連鎖反応)法、AFLP (Amplified Fragment Length Polymorphism) 法、ASO(Allele Specific Oligonucleotide) プローブ法、DNAマイクロアレイやDNAビーズに対する結合を検出する方法などがある。これら技術のなかでもDNAマイクロアレイを使用する方法において、DNAマイクロアレイは、通常、検出対象の遺伝子変異について、担体上に固定した変異型のプローブ及び野生型のプローブを備えている。
【0005】
DNAマイクロアレイを使用する方法では、先ず、蛍光標識を有するプライマーを用いて、検出対象の遺伝子変異を有する領域を核酸増幅反応により増幅する。その後、蛍光標識を有する核酸断片と変異型のプローブ及び野生型のプローブとのハイブリダイズ反応を行う。増幅した核酸断片に変異型が含まれる場合には、変異型のプローブから蛍光が観察される。したがって、変異型のプローブ及び野生型のプローブからの蛍光を観察することで、遺伝子変異のジェノタイピングを行うことができる。
【0006】
一方、ジェノタイピングにより疾患の発症リスクを判定する技術として、特許文献1が挙げられる。特許文献1によれば、中枢神経原発悪性リンパ腫の発症リスクをGRB2及び/又はMYD88における遺伝子変異に基づいて判定することが開示されている。また、特許文献2には、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の治療のため、イブルチニブ等のBTK阻害剤を使用するかを、MYD88における198番目のアミノ酸又は265番目のアミノ酸に対する修飾(遺伝子変異)及びCD79Bにおける196番目のアミノ酸に対する修飾(遺伝子変異)に基づいて判定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
WO2016/098873
特表2017-523188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、ミスセンス変異及び/又はナンセンス変異とサイレント変異とを含む遺伝子変異について高精度に分析する手法が確立されていなかった。そこで、本発明は、ミスセンス変異及び/又はナンセンス変異とサイレント変異とを含む遺伝子変異について新たな検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成した本発明に係る遺伝子変異の検出方法は以下を包含する。
【0010】
(1)ミスセンス変異及び/又はナンセンス変異とサイレント変異とを含む遺伝子変異を検出する方法であって、上記遺伝子変異を含む核酸領域を増幅する工程と、上記遺伝子変異を含む核酸断片と、上記遺伝子変異におけるミスセンス変異又はナンセンス変異に対応する第1のプローブ、上記遺伝子変異におけるサイレント変異に対応する第2のプローブ、野生型に対応する野生型プローブとをハイブリダイズする工程と、上記第1のプローブ、上記第2のプローブ及び上記野生型プローブからのシグナルを検出する工程とを含み、上記第2のプローブからのシグナルを上記遺伝子変異における野生型と判定することを特徴とする遺伝子変異を検出する方法。
(【0011】以降は省略されています)
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