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公開番号2025103395
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220754
出願日2023-12-27
発明の名称灰押出装置
出願人三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人真田特許事務所
主分類F23J 1/06 20060101AFI20250702BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】灰押出装置における貯留水への給水を適切に制御し、給水に関する費用対効果を高める。
【解決手段】焼却灰の導入口6及び排出口7を備えた冷却槽2と、駆動室2a内に設置されておりスクレーパ4を排出口7に向けて往復動作させる駆動装置5と、駆動室2aに設置され冷却槽2に水を供給する供給管11と、供給管11に設置された電磁弁15と、貯留水の水位を計測する水位計10と、駆動装置5を制御して、スクレーパ4の押出動作と、引き込む引込動作と、所定時間停止動作との三動作を順次繰り返して実施する制御装置14とを有し、制御装置14は、所定時間停止動作の際、水位計10から受信した水位に関する情報に基づき、水位が基準水位より低い場合に、水位が基準水位に達するまで電磁弁15を開弁して供給管11から水を供給する第一給水を実施し、押出動作または引込動作の際には第一給水を実施しない。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
焼却灰が導入される導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
前記冷却槽において前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置された駆動室内に設置され、前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパを前記排出口に向けて往復動作させる駆動装置と、
前記駆動室に設置され前記冷却槽に水を供給する供給管と、
前記供給管に設置された電磁弁と、
前記供給管の近傍に配置され前記貯留水の水位を計測する水位計と、
前記駆動装置を制御して、前記スクレーパに前記排出口に向かって前記焼却灰を押し出させる押出動作と、前記駆動室に向かって前記スクレーパを引き込む引込動作と、前記引き込んだ前記スクレーパを第一所定時間だけ停止する所定時間停止動作との三動作を順次繰り返して実施する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
前記所定時間停止動作の際、前記水位計から受信した前記水位に関する情報に基づき、前記水位が基準水位より低い場合に、前記水位が前記基準水位に達するまで前記電磁弁を開弁して前記供給管から水を供給する第一給水を実施し、前記押出動作または前記引込動作の際には前記第一給水を実施しない灰押出装置。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記三動作を順次繰り返して実施している間、前記水位計を洗浄するため、定期的に前記電磁弁を開弁して前記供給管から水を供給する第二給水を実施する請求項1に記載の灰押出装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記往復動作の回数を計数し前記回数が所定回数となった場合、または、第二所定時間を計時した場合に、前記第二給水を実施する請求項2に記載の灰押出装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記所定時間停止動作の際、前記水位計から受信した前記水位に関する前記情報に基づき、前記水位が前記基準水位よりも所定値以上低い場合にのみ、前記第一給水を実施する請求項3に記載の灰押出装置。
【請求項5】
前記供給管は、その先端にノズルを備え、前記第一給水または第二給水の際に、前記ノズルから水を噴射して前記水位計を洗浄する請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の灰押出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、焼却灰を冷却して排出する灰押出装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ごみ等の被焼却物を焼却するプラントとして焼却炉プラントが知られている。このプラント内の焼却炉(例えば、ストーカ炉)では、被焼却物を燃焼することで生成された灰(焼却灰)が灰シュートから導入口を介して灰押出装置へ落とされ、灰押出装置の冷却槽内の貯留水で冷却された後に灰押出装置から搬送装置へ排出される。灰押出装置には、貯留水で冷却された焼却灰を排出口へ押し出すスクレーパ(「プッシャー」とも呼ばれる)が設けられる。スクレーパは、駆動装置により、排出口側に向かう前進方向と、これとは逆の後進方向とに往復動作して貯留水内の焼却灰を排出口へ押し出す。
【0003】
焼却灰が押し出されて排出される際、焼却灰は水分を含んだ状態で排出される。そのため、例えば特許文献1では、スクレーパの動作中に、水位計で貯留水の水位を常時計測し、水位が基準水位を下回った場合には、自動的に基準水位まで水を供給する給水制御を実施していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-170685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的にスクレーパはゆっくり動作するため、通常は、スクレーパの往復動作があっても、貯留水の水位は実質的に一定に保たれる。ところが、貯留された焼却灰の量や性状によっては、スクレーパが排出口側に向かって焼却灰を押し出す際、スクレーパの押出動作によって、駆動装置が設置される駆動室内の貯留水の水位が一時的に基準水位より大幅に低下する場合がある。
【0006】
ただし、このような場合であっても、当該押出動作の後、スクレーパが駆動室側へ引き込まれると、駆動室内の貯留水の水位は実質的に基準水位に復帰する。
それにも関わらず、駆動室内の貯留水の水位がこのように大幅に低下した場合に、当該低下した水位に基づいて給水制御を実施すると、スクレーパが駆動室側へ引き込まれたときに当該水位は基準水位に向かって上昇するので、結局、水の供給過多となり、貯留水が排水管をオーバーフローして排水されることになる。当該排水された水は、プラント内部での排水処理により浄化された上、プラント外部へ排出される。
【0007】
言い換えれば、従来の給水制御では、スクレーパが一往復するごとに、給水と排水とが繰り返される場合がありうる。
従って、供給過多な給水に関する費用や、当該供給過多により水量が多くなった排水を薬品等により浄化する排水処理に関する費用の観点で、費用対効果を高めるための改善の余地があった。
そこで、本発明は、灰押出装置における貯留水への給水を適切に制御し、給水および排水に関する費用対効果を高めることが可能な灰押出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の灰押出装置は、焼却灰が導入される導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、前記冷却槽において前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置された駆動室内に設置され、前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパを前記排出口に向けて往復動作させる駆動装置と、前記駆動室に設置され前記冷却槽に水を供給する供給管と、前記供給管に設置された電磁弁と、前記供給管の近傍に配置され前記貯留水の水位を計測する水位計と、前記駆動装置を制御して、前記スクレーパに前記排出口に向かって前記焼却灰を押し出させる押出動作と、前記駆動室に向かって前記スクレーパを引き込む引込動作と、前記引き込んだ前記スクレーパを第一所定時間だけ停止する所定時間停止動作との三動作を順次繰り返して実施する制御装置とを有する。
そして、本発明の灰押出装置における前記制御装置は、前記所定時間停止動作の際、前記水位計から受信した前記水位に関する情報に基づき、前記水位が基準水位より低い場合に、前記水位が前記基準水位に達するまで前記電磁弁を開弁して前記供給管から水を供給する第一給水を実施し、前記押出動作または前記引込動作の際には前記第一給水を実施しない。
【発明の効果】
【0009】
本発明の灰押出装置によれば、スクレーパを第一所定時間だけ停止する所定時間停止動作の間だけ、水位計から受信した水位に関する情報に基づき、水位が基準水位より低い場合に、水位が基準水位に達するまで電磁弁を開弁して供給管から水を供給する第一給水を実施する。一方、排出口に向かって焼却灰をスクレーパに押し出させる押出動作中、または、駆動室に向かってスクレーパを引き込む引込動作中には、第一給水を実施しない。
このように、貯留水の水位が安定した所定時間停止動作中にだけ第一給水を実施しうるので、灰押出装置における貯留水への給水は供給過多にならず適切に制御され、当該供給過多による灰押出装置から排水される水量の増加はないので、結果として給水及び排水に関する費用対効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る灰押出装置の断面図である。
制御装置による第一給水の制御例を説明する処理フローである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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