特許ウォッチ

公開番号2025085232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2023198954
出願日2023-11-24
発明の名称親子バーナ並びにガスコンロ
出願人リンナイ株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類F23D 14/06 20060101AFI20250529BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】子バーナとこれを囲う親バーナとで構成される親子バーナであって、コンロの天板2上に子バーナ流入管45とその上流端の開口451に臨む子バーナノズル46とが配置され、子バーナノズル46の先端が、親バーナよりも下方で、上方から見て親バーナの外周よりも径方向内方に位置するものにおいて、子バーナノズル46から噴射される燃料ガスが天板2と親バーナとの間に発生する気流で側方から煽られることを抑制できるようにする。
【解決手段】子バーナノズル46の先端と子バーナ流入管45の上流端の開口451との間の間隙を、子バーナノズル46の先端と子バーナ流入管45の上流端との対向方向に直交する水平方向両側方から覆う一対の遮風壁47,47を設ける。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
ガスコンロに設けられる親子バーナであって、子バーナと子バーナを囲う親バーナとで構成され、
子バーナは、ガスコンロの天板上に露出する子バーナボディと、子バーナボディ上に、子バーナボディとの間に子バーナ分布室を画成するように載置される、子バーナ分布室内の混合気を噴出する複数の子バーナ炎孔が形成された子バーナキャップと、子バーナボディからガスコンロの天板上で水平方向にのびる子バーナ流入管とを備え、子バーナ流入管の上流端の開口に臨ませて設ける子バーナノズルの先端のノズル孔から噴出する燃料ガスと一次空気との混合気が子バーナ流入管を介して子バーナ分布室に供給されるようにし、
親バーナは、ガスコンロの天板上に露出する、子バーナボディを囲う環状の親バーナボディと、親バーナボディ上に、親バーナボディとの間に親バーナ分布室を画成するように載置される、親バーナ分布室内の混合気を噴出する複数の親バーナ炎孔が形成された環状の親バーナキャップと、親バーナボディからガスコンロの天板の下方にのびる親バーナ流入管とを備え、親バーナ流入管の上流端の開口に臨ませて設ける親バーナノズルの先端のノズル孔から噴出する燃料ガスと一次空気との混合気が親バーナ流入管を介して親バーナ分布室に供給されるようにし、
子バーナノズルの先端は、親バーナボディよりも下方で、上方から見て親バーナボディの外周よりも径方向内方に位置するものにおいて、
子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端の開口との間の間隙を、子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端との対向方向に直交する水平方向両側方から覆う一対の遮風壁が設けられることを特徴とする親子バーナ。
続きを表示（約 440 文字）【請求項２】
前記一対の遮風壁の上端間に跨る上壁部が設けられることを特徴とする請求項１記載の親子バーナ。
【請求項３】
前記子バーナ流入管の上流端から前記一対の遮風壁が延出されることを特徴とする請求項１記載の親子バーナ。
【請求項４】
前記親バーナボディの外周部に下方にのびるスカート部が延出され、スカート部の下端の高さは、前記遮風壁の上端よりも低いことを特徴とする請求項１～３の何れか１項記載の親子バーナ。
【請求項５】
請求項１～３の何れか１項記載の親子バーナを具備することを特徴とするガスコンロ。
【請求項６】
請求項４記載の親子バーナを具備するガスコンロであって、ガスコンロの天板の上方から見て前記スカート部よりも径方向内方に位置する部分に、スカート部の下端よりも上方に盛り上がる盛上り部が設けられ、前記子バーナノズルの先端は、上方から見て盛上り部の輪郭よりも径方向内方に位置することを特徴とするガスコンロ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ガスコンロに設けられる親子バーナ並びにこの親子バーナを具備するガスコンロに関する。
続きを表示（約 2,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、この種の親子バーナとして特許文献１に記載のものが知られている。このものにおいて、子バーナは、ガスコンロの天板上に露出する子バーナボディと、子バーナボディ上に、子バーナボディとの間に子バーナ分布室を画成するように載置される、子バーナ分布室内の混合気を噴出する複数の子バーナ炎孔が形成された子バーナキャップと、子バーナボディからガスコンロの天板上で水平方向にのびる子バーナ流入管とを備え、子バーナ流入管の上流端の開口に臨ませて設ける子バーナノズルの先端のノズル孔から噴出する燃料ガスと一次空気との混合気が子バーナ流入管を介して子バーナ分布室に供給されるようにしている。また、親バーナは、ガスコンロの天板上に露出する、子バーナボディを囲う環状の親バーナボディと、親バーナボディ上に、親バーナボディとの間に親バーナ分布室を画成するように載置される、親バーナ分布室内の混合気を噴出する複数の親バーナ炎孔が形成された環状の親バーナキャップと、親バーナボディからガスコンロの天板の下方にのびる親バーナ流入管とを備え、親バーナ流入管の上流端の開口に臨ませて設ける親バーナノズルの先端のノズル孔から噴出する燃料ガスと一次空気との混合気が親バーナ流入管を介して親バーナ分布室に供給されるようにしている。
【０００３】
ところで、一般的な親子バーナでは、子バーナ流入管を、親バーナ流入管と同様に、ガスコンロの天板の下方にのびるものとしている。然し、これでは、上部にガスコンロを組み込んだキャビネットの扉を親子バーナの最小火力時（子バーナのみを弱火で燃焼させる時）に素早く開いた場合、キャビネット内が負圧になることで、この負圧が子バーナ流入管の上流端の開口に作用して、子バーナの火炎が子バーナ分布室内に引き込まれて、失火してしまうことがある。
【０００４】
これに対し、特許文献１に記載のものでは、子バーナ流入管がガスコンロの天板上に配置されているため、キャビネット内が負圧になっても、この負圧は子バーナ流入管の上流端の開口に作用せず、子バーナの失火は生じない。但し、ガスコンロの天板上に子バーナ流入管を配置する場合は、子バーナノズルもガスコンロの天板上に配置されることになる。そして、上方から見たときに子バーナノズルが目立ったのでは体裁を損なうため、特許文献１に記載のものでは、子バーナノズルの先端を、親バーナボディよりも下方で、上方から見て親バーナボディの外周よりも径方向内方に位置させている。
【０００５】
然し、子バーナノズルの先端をこのような位置に配置すると以下の不具合を生ずることが判明した。即ち、ガスコンロの天板と親バーナとの間には、子バーナの燃焼中、燃焼で発生する上昇気流に引かれて子バーナに向かう比較的強い気流（空気の流れ）が発生する。そのため、子バーナノズルのノズル孔から噴射される燃料ガスが、天板と親バーナとの間に発生する気流により子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端との対向方向に直交する水平方向側方から煽られて、子バーナの燃焼が安定しなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
ＣＮ２１２６９１７６１Ｕ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は、以上の点に鑑み、子バーナノズルのノズル孔から噴射される燃料ガスが天板と親バーナとの間に発生する気流で煽られることを抑制して、子バーナの燃焼を安定させることができるようにした親子バーナ並びにこの親子バーナを具備するガスコンロを提供することをその課題としている
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するために、本願の第１発明は、ガスコンロに設けられる親子バーナであって、子バーナと子バーナを囲う親バーナとで構成され、子バーナは、ガスコンロの天板上に露出する子バーナボディと、子バーナボディ上に、子バーナボディとの間に子バーナ分布室を画成するように載置される、子バーナ分布室内の混合気を噴出する複数の子バーナ炎孔が形成された子バーナキャップと、子バーナボディからガスコンロの天板上で水平方向にのびる子バーナ流入管とを備え、子バーナ流入管の上流端の開口に臨ませて設ける子バーナノズルの先端のノズル孔から噴出する燃料ガスと一次空気との混合気が子バーナ流入管を介して子バーナ分布室に供給されるようにし、親バーナは、ガスコンロの天板上に露出する、子バーナボディを囲う環状の親バーナボディと、親バーナボディ上に、親バーナボディとの間に親バーナ分布室を画成するように載置される、親バーナ分布室内の混合気を噴出する複数の親バーナ炎孔が形成された環状の親バーナキャップと、親バーナボディからガスコンロの天板の下方にのびる親バーナ流入管とを備え、親バーナ流入管の上流端の開口に臨ませて設ける親バーナノズルの先端のノズル孔から噴出する燃料ガスと一次空気との混合気が親バーナ流入管を介して親バーナ分布室に供給されるようにし、子バーナノズルの先端は、親バーナボディよりも下方で、上方から見て親バーナボディの外周よりも径方向内方に位置するものにおいて、子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端の開口との間の間隙を、子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端との対向方向に直交する水平方向両側方から覆う一対の遮風壁が設けられることを特徴とする。
また、本願の第２発明は、ガスコンロであって、上記第１発明の親子バーナを具備することを特徴とする。
【０００９】
本発明（第１発明）によれば、子バーナノズルのノズル孔から噴射される燃料ガスが天板と親バーナとの間に発生する気流で子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端との対向方向に直交する水平方向側方から煽られることを遮風壁で抑制することができる。そのため、子バーナの燃焼を安定させることができる。
【００１０】
また、本発明においては、一対の遮風壁の上端間に跨る上壁部を設けることが望ましい。これによれば、子バーナノズルの先端と子バーナ流入管の上流端との間の間隙に遮風壁の上端から気流が回り込むことを上壁部により阻止でき、燃料ガスの煽り抑制効果が向上する。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許