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公開番号2025085835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2025048904,2021096117
出願日2025-03-24,2021-06-08
発明の名称リチウムイオン二次電池の負極とその製造方法および製造装置ならびにリチウムイオン二次電池
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類H01M 4/13 20100101AFI20250529BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】リチウム金属のデンドライト成長を抑制するとともに十分な重量エネルギー密度を備えるリチウムイオン二次電池の負極とその製造方法および製造装置ならびにリチウムイオン二次電池を提供することである。
【解決手段】リチウムイオン二次電池LiB1の負極NEは、第1面N1aを有する負極集電体N1を有する。負極集電体N1は、第1面N1aに複数の突起部PR1を有する。突起部PR1は、リチウムを析出可能な表面を有する。突起部PR1を第1面N1aに射影した射影領域の面積は、10nm2以上10000nm2以下である。突起部PR1の密度は、1個/μm2以上1000個/μm2以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1面を有する集電体を有するリチウムイオン二次電池の負極において、
前記集電体は、前記第1面に複数の突起部を有し、
前記集電体の材質が銅であり、
各前記突起部は、
1つの粒子または複数の粒子の集合体であり、
リチウムを析出可能な表面を有すること
を含むリチウムイオン二次電池の負極。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の負極において、
前記突起部は、
前記集電体と同じ材質であるとともに、
前記集電体の前記第1面と融合して前記集電体と一体となっていること
を含むリチウムイオン二次電池の負極。
【請求項3】
正極と負極とを有するリチウムイオン二次電池において、
前記負極は、請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の負極であること
を含むリチウムイオン二次電池。
【請求項4】
酸素を含むガスをプラズマ化して銅からなる集電体に供給し、
前記集電体の第1面の上に前記集電体と同じ材質からなる複数の突起部を形成すること
を含むリチウムイオン二次電池の負極の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載のリチウムイオン二次電池の負極の製造方法において、
前記突起部は、
前記集電体と同じ材質であるとともに、
前記集電体の前記第1面と融合させたものであること
を含むリチウムイオン二次電池の負極の製造方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のリチウムイオン二次電池の負極の製造方法において、
各前記突起部は、1つの粒子または複数の粒子の集合体であること
を含むリチウムイオン二次電池の負極の製造方法。
【請求項7】
酸素を含むガスをプラズマ化するプラズマ生成室と、
前記プラズマ生成室でプラズマ化されたガスを銅からなる集電体に供給するとともに、前記集電体の第1面の上に前記集電体と同じ材質からなる複数の突起部を形成する反応室と、
を含むリチウムイオン二次電池の負極の製造装置。
【請求項8】
請求項7に記載のリチウムイオン二次電池の負極の製造装置において、
前記反応室は、
前記集電体と同じ材質であるとともに、前記集電体の前記第1面と融合して前記集電体と一体となっている前記突起部を形成すること
を含むリチウムイオン二次電池の負極の製造装置。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載のリチウムイオン二次電池の負極の製造装置において、
各前記突起部は、1つの粒子または複数の粒子の集合体であること
を含むリチウムイオン二次電池の負極の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書の技術分野は、リチウムイオン二次電池の負極とその製造方法および製造装置ならびにリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
充放電可能な蓄電デバイスとして例えば、二次電池、電気二重層キャパシタ等が挙げられる。また、リチウムイオンを利用する蓄電デバイスとして、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウムイオンキャパシタが挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、正極と負極とセパレータと非水電解液とを有するリチウムイオン二次電池が開示されている。正極活物質としてコバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムを用い、負極活物質としてカーボンを用いる技術が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲および実施例)。カーボン材料としてグラファイト(黒鉛)が用いられることが多い。グラファイトは、六員環の炭素原子6個あたり1個のリチウムイオンを吸蔵または放出することができる。また、特許文献2および特許文献3には、セパレータで微細な区画を形成する構造により、リチウム金属のデンドライト成長を抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第2668678号公報
特許第5331627号公報
WO 2021/049609
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リチウムイオン二次電池の重量エネルギー密度を高めるためには、リチウムイオン二次電池の負極材料は、軽量で、かつ、リチウムを大量に吸蔵(もしくは析出)できることが好ましい。
【0006】
しかしながら、現在主流の負極材料であるグラファイトを有するリチウムイオン二次電池を電気自動車に用いる場合には、重量エネルギー密度が不十分である。一方、負極材料としてリチウム金属を有するリチウムイオン二次電池を電気自動車に用いる場合には、重量エネルギー密度を満たすことができる。しかし、この場合には、リチウム金属のデンドライト成長により正極と負極が短絡しやすいという問題点がある。
【0007】
本明細書の技術が解決しようとする課題は、リチウム金属のデンドライト成長を抑制するとともに十分な重量エネルギー密度を備えるリチウムイオン二次電池の負極とその製造方法および製造装置ならびにリチウムイオン二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、
第1面を有する集電体を有するリチウムイオン二次電池の負極において、
前記集電体は、前記第1面に複数の突起部を有し、
前記集電体の材質が銅であり、
各前記突起部は、
1つの粒子または複数の粒子の集合体であり、
リチウムを析出可能な表面を有すること
を含むリチウムイオン二次電池の負極にある。
【0009】
このリチウムイオン二次電池の負極は、突起部を有する。突起部の表面にリチウムが析出することが可能である。さらに、リチウム金属のデンドライト成長を抑制することができる。このため、このリチウムイオン二次電池の負極においては、リチウム金属を大量に析出させても、リチウム金属のデンドライト成長という問題がほとんど生じない。つまり、このリチウムイオン二次電池の負極は、リチウム金属のデンドライト成長を抑制する効果と、十分な重量エネルギー密度と、の両方を備えている。
【発明の効果】
【0010】
本明細書では、リチウム金属のデンドライト成長を抑制するとともに十分な重量エネルギー密度を備えるリチウムイオン二次電池の負極とその製造方法および製造装置ならびにリチウムイオン二次電池が提供されている。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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