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公開番号2025089123
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023204136
出願日2023-12-01
発明の名称熱交換器、蒸発器、装置および製造方法
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人個人
主分類F28D 15/02 20060101AFI20250605BHJP(熱交換一般)
要約【課題】熱交換率を向上させた熱交換器などを提供する。
【解決手段】本発明の熱交換器は、外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として蒸発器に環流させる熱交換器であって、蒸発器は、多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、蒸発体を収容するとともに、外面と対向する内面を有する収容体とを備え、蒸発体の外面側に、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が設けられ、収容体の内面に沿って設けられ案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、液相の作動流体を案内路に向けて案内する案内層を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、前記蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として前記蒸発器に環流させる熱交換器であって、
前記蒸発器は、
多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、
前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体と
を備え、
前記蒸発体の前記外面側に、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が設けられ、
前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備える
熱交換器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記案内層の厚みは、50μm以下である、請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
前記案内層の厚みは、前記内面と直交する方向における前記案内路の寸法の10分の1以下である、請求項1記載の熱交換器。
【請求項4】
前記蒸発体は、互いに並んだ前記案内路が複数設けられ、
前記案内層の厚みは、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部の実効空孔径の10倍以下である、請求項1記載の熱交換器。
【請求項5】
前記案内層の厚みは、前記案内路の中央側よりも端部側が厚い、請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項6】
前記蒸発体は、互いに並んだ前記案内路が複数設けられ、
前記案内層は、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部よりも実効空孔径が大きい、
請求項1記載の熱交換器。
【請求項7】
前記案内層は、前記収容体の前記内面に融着されている、請求項1記載の熱交換器。
【請求項8】
前記収容体と前記蒸発体とが一体で形成されている、請求項1記載の熱交換器。
【請求項9】
前記蒸発体は、互いに並んだ前記案内路が複数設けられ、
前記蒸発体は、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部と前記案内層とが一体で形成されている、請求項7または8記載の熱交換器。
【請求項10】
外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、前記蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として前記蒸発器に環流させる熱交換器であって、
前記蒸発器は、
多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、
前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体と
を備え、
前記蒸発体は、
前記収容体と一体で形成され、
気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が前記外面側に複数並べられて設けられ、かつ
前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、厚みが50μm以下であり、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備え、
前記案内層は、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部よりも実効空孔径が大きい、
熱交換器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器、蒸発器、装置および製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、設置角度の如何に関わらず効率的に発熱部品を冷却するべく、蒸発部、凝縮部、及び液戻り管の内部にそれぞれ設けられるとともに、毛細管力を生じさせるウィックを有するループ型ヒートパイプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-215702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、電子機器などの装置が小型化および高性能化することにともない、装置に設けられる発熱体の発熱密度が増大している。そのため、装置に設けられる発熱体からの高い熱流束を効率よく除去することが求められている。
そこで、本発明は、熱交換率を向上させた熱交換器などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、前記蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として前記蒸発器に環流させる熱交換器であって、前記蒸発器は、多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体とを備え、前記蒸発体の前記外面側に、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が設けられ、前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備える熱交換器である。
ここで、前記案内層の厚みは、50μm以下であるとよい。
また、前記案内層の厚みは、前記内面と直交する方向における前記案内路の寸法の10分の1以下であるとよい。
また、前記蒸発体は、互いに並んだ前記案内路が複数設けられ、前記案内層の厚みは、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部の実効空孔径の10倍以下であるとよい。
また、前記案内層の厚みは、前記案内路の中央側よりも端部側が厚いとよい。
また、前記蒸発体は、互いに並んだ前記案内路が複数設けられ、前記案内層は、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部よりも実効空孔径が大きいとよい。
また、前記案内層は、前記収容体の前記内面に融着されているとよい。
また、前記収容体と前記蒸発体とが一体で形成されているとよい。
また、前記蒸発体は、互いに並んだ前記案内路が複数設けられ、前記蒸発体は、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部と前記案内層とが一体で形成されているとよい。
【0006】
他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、前記蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として前記蒸発器に環流させる熱交換器であって、前記蒸発器は、多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体とを備え、前記蒸発体は、前記収容体と一体で形成され、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が前記外面側に複数並べられて設けられ、かつ前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、厚みが50μm以下であり、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備え、前記案内層は、前記蒸発体における2つの前記案内路に挟まれる被挟部よりも実効空孔径が大きい、熱交換器である。
【0007】
他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させ気相の作動流体として流出させるとともに、流出した気相の作動流体が凝縮して液相の作動流体として環流する蒸発器において、多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体とを備え、前記蒸発体の前記外面側に、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が設けられ、前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備える蒸発器である。
【0008】
他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、発熱体と、前記発熱体から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、前記蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として前記蒸発器に環流させる装置であって、前記蒸発器は、多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体とを備え、前記蒸発体の前記外面側に、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が設けられ、前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備える装置である。
【0009】
他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、外部から熱を吸収して液相の作動流体を蒸発させる蒸発器を有し、前記蒸発器から流出した気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として前記蒸発器に環流させる熱交換器を製造する製造方法であって、前記蒸発器は、多孔体により形成され、液相の作動流体を毛細管力によって外面へ導き蒸発させる蒸発体と、前記蒸発体を収容するとともに、前記外面と対向する内面を有する収容体とを備え、前記蒸発体の前記外面側に、気相の作動流体を所定の方向に案内する案内路が設けられ、前記収容体の前記内面に沿って設けられ前記案内路の少なくとも一部を覆う多孔体の層であって、液相の作動流体を前記案内路に向けて案内する案内層を備え、前記収容体を形成する工程と、積層造形装置により前記案内層を形成する工程とを含む製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本明細書に開示される技術によれば、熱交換率を向上させた熱交換器などを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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